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育児・介護休業法に関する注意点(3)

テーマ:育児・女性

2012年8月17日

解説者

弁護士 高橋弘泰

【育児のための時差出勤の制度との関係について】

 今回の法改正で、所定労働時間の短縮措置、所定外労働の免除等が義務化されることにあわせ、改正前のその他の勤務時間短縮等の措置については、事業主の努力義務となります。
 ただし、業務上困難として労使協定により所定労働時間の短縮措置の対象外となる労働者に対しては、代替措置として、(1)フレックスタイム制度、(2)時差出勤の制度、(3)事業所内保育施設の設置運営その他これに準じる便宜の供与、(4)育児休業に準じる措置、のいずれかを講じることが事業主の義務となります。


 時差出勤の制度等従来の制度を廃止する場合は、労働条件の変更なので、労働者の合意を得る必要がありますが、これを就業規則の変更により行う場合には、労働組合等からの意見聴取など労働基準法に定める手続に則して行うとともに、変更が合理的なものであることや変更後の就業規則を労働者に周知すること等労働契約法に定めるルールに則ったものとなるよう注意してください。


【育児休業関係】

 出産後8週間以内に育児休業した場合の育児休業再度取得の特例の対象となるためには、出産後8週間以内(子の出生の日から起算して8週間を経過する日の翌日まで)に育児休業を開始し、かつ終了している必要があります。
 ただし、出産予定日より実際の出産日が早まった場合は、実際の出産日から出産予定日の8週間後まで、出産予定日より実際の出産日が遅れた場合には、出産予定日から実際の出産日の8週間後までの期間内に、育児休業を開始し、かつ終了している必要があります。


 法律上、男女とも、パパ・ママ育休プラスとして要件を満たす場合には、1歳2か月まで育児休業を取得できることとされており、男性労働者のみを対象とすることは許されません。
 パパ・ママ育休プラスによる子が1歳2か月までの育児休業の申出は、配偶者が労働者より先に育児休業をしているなど、法に定める要件を満たす見込みで行うことも可能です。  この場合、労働者の育児休業の開始予定日までに、配偶者が育児休業をしなかった場合の取扱いは、以下のとおりとなります。


  1.  (1)労働者の育児休業の終了予定日が、子の1歳到達日以前である場合には、申出どおり育児休業を取得できます。
  2.  (2)労働者の育児休業の終了予定日が、子の1歳到達日より後である場合には、育児休業の申出は、されなかったものとみなされます。

 パパ・ママ育休プラスとして1歳到達日後1歳2か月までの間で育児休業を取得している場合でも、一定の要件(※)を満たせば、1歳6か月まで育児休業を延長できます。
 この場合、1歳6か月までの育児休業の開始予定日は、子の1歳到達日後である本人又は配偶者の育児休業終了予定日の翌日としなければなりません。


※(1)本人又は配偶者が子の1歳到達日後の育児休業終了予定日において育児休業をしていること、(2)子の1歳到達日後、保育所に入れないなどの要件を満たすこと、が必要であり、当該要件に該当するか否かは、申出時点で判断することとなります。


【子の看護休暇関係】

 子の看護休暇の付与日数は、申出時点の子の人数で判断します。
 例えば、子どもが年度の途中で生まれ、小学校就学前までの子が2人となった場合、年度の途中であっても、その年度におけるそれまでの付与日数と合計して年10日までの休暇を認めることが必要です。


 なお、子どもが途中で亡くなった場合などの理由により子の看護休暇の付与日数が減少した結果、同一の年度において既に取得した子の看護休暇の日数が付与日数を上回る場合であっても、既に取得した子の看護休暇は有効であり、当該上回る日数について、遡及して不就業と取り扱うことや、翌年度分に付与される子の看護休暇の日数から差し引くことは許されません。
 対象となる子が2人以上の場合、同一の子の看護のために年10日の看護休暇を利用することも可能です。


【介護休暇関係】

 介護休暇の対象となる世話には、家事や買い物など、対象家族を直接介護しないものも含まれるでしょうか。
 この点、介護休暇の対象となる世話は、(1)対象家族の介護、(2)対象家族の通院等の付添い、対象家族が介護サービスの適用を受けるために必要な手続きの代行その他の対象家族に必要な世話であり、対象家族を直接介護するものに限られず、対象家族のために行う家事や買い物などについても、対象家族の世話と認められるものであれば含まれます。



氏名:高橋弘泰

生年:1970年生

弁護士登録年・弁護士会:
2009年弁護士登録、第二東京弁護士会所属

学歴:
1994年東京大学法学部卒業

得意分野等:
東京都に勤務の後、大宮法科大学院に入学し、法曹を目指す。行政事件、刑事事件など公益的な活動に力を入れる一方、民事分野でも敷居が低く利用しやすいと同時に、内容的には決して妥協しない良質な法的サービスの提供に努めていきたいと思います。

所属事務所:
法律事務所フロンティア・ロー http://frontier-omiya.jp/index.html

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