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解雇の法律問題(1)

テーマ:解雇・退職

2010年1月15日

解説者

弁護士 宮武洋吉

【解雇とは】

 解雇とは、使用者からの一方的な申し入れによる労働契約の解消です。
 労働契約が終了する場合は解雇以外にも様々ありますが、それを列挙すると以下のようになります。


 1.当事者の消滅によるもの


  • 労働者の死亡
  • 会社の解散

 2.包括的な合意(使用者・労働者双方の同意)によるもの
  定年退職など


 3.個別的合意によるもの
  合意退職


 4.一方当事者からの申し入れによるもの


  • 辞職:労働者からの一方的な申し入れによる労働契約の解消
  • 解雇:使用者からの一方的な申し入れによる労働契約の解消

【解雇の分類】

 1.普通解雇:労働者の責めに帰すべき事由が認められる場合


 2.整理解雇:経営上の理由(企業規模縮小に伴う人員削減の必要性など)によるもの


 3.懲戒解雇:労働者に重大な違反行為が認められる場合


 4.雇止め:雇用期間が定められているが労働者に契約更新の期待が認められる場合の更新拒絶


【普通解雇に関する法律の規定】

 普通解雇に関し、民法と労働契約法にそれぞれ規定があり、両方を一体として適用することが必要となります。


 1.民法
 当事者が雇用の期間を定めなかったときは、各当事者は、いつでも解約の申し入れをすることができる(民法627条1項)


 当事者が雇用の期間を定めた場合であっても、やむを得ない事由があるときは、各当事者は、直ちに契約の解除をすることができる(民法628条)


 2.労働契約法
 労働契約法は、平成20年3月16日に施行された法律です。


 解雇は、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、その権利を濫用したものとして、無効とする。(労働契約法16条)


 この労働契約法の規定は、それまでに確立された解雇に関する判例の考え方を立法化したものです。判例の考え方の詳細については、次回、ご説明いたします。


【法令上解雇が禁止ないし制限されている場合】

 以下、解雇が認められるための要件についてご説明しますが、解雇が認められるためには、まず、その解雇が法律上禁止されたものではないことが必要です。
 法令上解雇が禁止ないし制限されている場合は、以下のものがあります。


 1.不当労働行為となる解雇の禁止(労働組合法7条)
 例えば、労働者が労働組合員であること、労働組合に加入し、もしくはこれを結成しようとしたこと、または労働組合行った行為が正当な場合に、その行為を理由として行う解雇、などがこれにあたります。


 2.業務上の負傷疾病による休業、産前産後休業中及びその後の30日の解雇禁止(労働基準法19条)


 3.国籍、信条等を理由とする解雇の禁止(労働基準法3条)


 4.監督機関等に対する申告・申出を理由とする解雇の禁止(労働基準法104条、労働安全衛生法97条、個別労働関係紛争の解決の促進に関する法律4条3項、5条2項、労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律49条の3第2項)


 5.性別を理由とする解雇の禁止(男女雇用機会均等法6条4号)


 6.女性の婚姻、妊娠、出産を退職理由と予定した定めの禁止(均等法9条1項)


 7.婚姻、妊娠、出産、産休、育児・介護休業を理由とする解雇の禁止(均等法9条3項、育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律10条、16条)


 8.妊娠中及び出産後1年以内の女性の解雇禁止(均等法9条4項)


 9.労働基準法等の手続保障についての不同意や過半数代表者への不利益取扱いによる解雇禁止(労働基準法38条の4第1項6号、同施行規則6条の2第3項)


 10.公益通報をしたことを理由とする解雇の禁止(公益通報者保護法3条)


氏名:宮武洋吉(みやたけ ようきち)

生年:1966年生

弁護士登録年・弁護士会:
1999年弁護士登録、第二東京弁護士会所属

学歴:
東京大学法学部卒業

得意分野等:
交通事故、マンション管理、親族・相続・後見等。最近は、損害保険代理店と連携しつつ中小企業のリスク管理に関与する場面も増加している。

所属事務所:
立川北法律事務所

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