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ビジネスブログ注意点〜第1回ビジネスブログの活用法
テーマ:ブログ・SNS
2006年12月14日
解説者
弁護士 壇俊光
ここ2年でブログという言葉が普通に使われるようになってきたことを感じます。総務省の発表によると、2006年3月末で日本でのブログ利用者数は約868万人にものぼるそうです。
ブログは個人のためというだけではなく、ブログを業務に積極的に取り入れるところもあります。
このようにビジネスのために用いられるブログは、「ビジネスブログ」と呼ばれており、ビジネスブログは中小企業のIT戦略にとって重要となる可能性があります。
私も、「壇弁護士の事務室」というブログを開設しています。
URL=http://danblog.cocolog-nifty.com/
そこで、今回はビジネスブログの注意点について数回に分けて解説したいと思います。
ブログ(Blog)とは、WEBLOG(ウェブログ)の略語と言われています。
元々、WEBLOGとは、WEB(ホームページのこと)とLOG(日記)がくっついて作られた言葉です。
通常ホームページを作るには、HTMLという言語に関する知識が不可欠ですが、ブログの多くは、ブラウザーの画面からHTMLを意識することなく、ホームページを作れるのでホームページの作成が簡単となります。
また、ブログはコメントやトラックバック機能を備えていることが多いことから、「WEB2.0」の代表例と言われることがあります。(コメントやトラックバックは当職のブログをご参照ください)
WEB2.0とは、いろいろな意味で用いられている言葉です。特徴を挙げるとすれば、一方向のコミュニケーションではないこと、社会(ソーシャル)が形成されることを予定している点があげられます。
ここでは、スペースの問題で詳細に説明しませんが、「WEB2.0」や「ロングテール」という言葉は、これからのビジネスのキーワードになりつつありますので、一度ご確認ください。
インターネット広告市場の規模は年々増加しています。日本の広告費は2004年で約5兆8571億円と言われています。そのうち、インターネットにおける広告費は、2002年の約845億から2004年には約1814億と急増し、ラジオを抜いたといわれています。
インターネット広告といってもいろいろな態様がありますが、ホームページを用いた広告の特徴として、そもそも見られなければ終わりですので、郵便受けにチラシを配るような速攻性はありません。
しかし、安価で24時間広告可能ですし、Googleなどの検索を使うユーザ等に対してはピンポイントな広告が可能ですし、容量が無制限で内容の変更も可能なのでたとえば商品について踏み込んだ情報を提供することでの差別化を図ることに向いています。
メリットデメリットを箇条書きにするとだいたい以下のような点があげられます。
そして、ブログは一般のホームページに比べて、作成が容易・更新が容易であること、コミュニティが形成される等のメリットがある反面、ブログの形式が一定の範囲に限られがちです。そのため、見た目の新しさ等の外見で顧客を引きつけるにはあまり向いていません。むしろ、自ら作成した記事を、継続的に読んでもらうことで、会社や商品に対する親近感を持ってもらうことや、定期的な記事の更新を楽しみにするリピータを確保するような戦略が向いています。
メリットデメリットを箇条書きにするとだいたい以下のとおりです。
ビジネスブログは、ホームページ戦略の補助に向いています。
ただ、中小企業にとっては、ホームページの作成費用が他の媒体に比べて安いといっても、相当の負担となります。しかし、ブログであれば、自分で開設することも可能で、無料でブログを提供しているところも数多くあります。これらを用いればほぼ無料で開設可能になるので、ブログは特に中小企業にとって魅力的な広告媒体ではないでしょうか?
今回は、ビジネスブログの位置づけをご説明しました。ビジネスブログを始めてみる気になりましたか?
次回は、ブログ運営に伴うトラブルについて解説していきます。
(2006年11月執筆)