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HOME > 経営をよくする > 人材活用の決め手

人材活用の決め手 中小企業の大きな経営資源である人材について採用から育成までのポイントをわかりやすく紹介します。


人づくり応援 −事業を支える人材育成−

部下を育てるコーチング講座

第1回:コーチングの基本的な考え方

部下をどのように指導・育成すべきなのか。頭を悩ませている人も多いことと思います。人材の育成は、組織の継続的な発展にとって欠かすことのできない最重要課題の1つですが、その方法の1つとして、「コーチング」について関心を持った人も多いことと思います。
 そこであらためてコーチングとはどのような考え方に基づいた育成手法なのかを考えてみましょう。

コーチングという言葉の意味とは

コーチングとは「できる人ができない人に、やり方を指導する技術」のことだと誤解している人が、時折見られます。もしかしたら、学生時代の運動部の「コーチ」のことを念頭においているのかもしれません。しかし、コーチという言葉の語源をたどっていくと、それが誤りであることがわかります。
 「coach」という英語は、ハンガリーのコチ(Kocs)という町の名前に由来するといわれています。この町で四輪馬車が作られていたことから、馬車そのもののこと「コーチ」というようになりました。そして、19世紀には、馬車が「乗客を安全に目的地に送り届ける」ということから転じて、マンツーマンで人が目的に達せられるよう手助けする指導者のことを、コーチと呼ぶようになったのです。日本では1990年代以降に、企業における人材育成手法としても注目を集めるようになりました。
 コーチングの技法は、優れたスポーツコーチやカウンセラーなど、相手の能力や才能をうまく引き出している人の指導法を観察する中から生まれました。彼らが、どのようにコミュニケーションをとっているのかを調査し、体系化することによって形作られたのです。その本質は、相手のやる気や能力、可能性を引き出し、自ら考え、行動して目標に到達するよう促すことにあります。「俺について来い」とばかりに熱血指導で部員を従わせるような、体育会系の「鬼コーチ」とは根本的に異なるものなのです。

コーチングに必要なスキル

コーチングでは、「傾聴」「質問」「承認」3つのスキルが重要とされています。
 まず、最初の段階で必要なのが、「傾聴」のスキルです。傾聴とは、簡単にいえば「相手のいうことをよく聴く」ことです。人の話を、ただ単に音として“聞く”のではなく、相手の話に注意を払い、内容のみならず感情までも理解しようと努めながら、じっくりと“聴く”ことが求められます。コーチングは、相手の中から能力や可能性を引き出す技法ですから、まずは、相手が自分から発するメッセージに耳を傾ける必要があるわけです。
 傾聴においては、うなずいたり、相槌を打つなどして、相手の話をきちんと聞いていることを分かってもらうと同時に、相手にとって話しやすい場を作らなければなりません。
 日頃、威圧的な上司が突然そのような態度をとっても、なかなか上手くはいかないでしょうから、常日頃から部下との信頼関係や親密な関係を形成するように、心がけておくことが肝要です。
 こうして、相手の話を傾聴すると同時に必要なのが「質問」のスキルです。
 コーチングにおいての質問は「相手が気付いていないことをわかってもらう」ことが目的です。その意味で、「自分の知りたいことを尋ねる」のではなく、「相手のために」行うものだ、ということを心がけるようにしましょう。
 もう1つ、必要なのが「承認」のスキルです。相手が目標を達成したり、課題を成し遂げたりしたときには、適切に評価することが、さらなるモチベーションを引き出すことにつながります。
 相手を評価するときは、(1)客観的な事実を挙げる、と同時に(2)次の課題を挙げつつ評価する、ことが効果的です。たとえば「○○の点をお客様が評価してくれたことは、本当によかった。ただ、この部分をもっと工夫すれば、さらによくなると思う」といった具合です。このようにすることで、評価に客観性が加えられると共に、相手に更なる成長を促すことができるのです。

信頼の重要性

このような、「傾聴」「質問」「承認」が上手く機能するために、忘れてはならない大切なことがあります。それは「信頼」です。
 いくら、こちらが相手の話を傾聴しようと思っても、信頼関係が構築できていなければ、そもそも、相手は率直に話をしようとはしてくれないでしょう。不信感を抱いた相手に質問をされても、率直に答えようという人はいません。そして、信頼できない相手に評価されて次の課題を提示されても、モチベーションが沸くことはありません。
 コーチングは、相手が自発的に行動することを手助けする手法です。相手から信頼されていない状況下では、自発的な行動は生まれません。まずは部下を信頼することから始めたいものです。

掲載日:2014年3月17日


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