本文とサイドメニューへジャンプするためのナビゲーションスキップです。

スタートアップガイド

J-Net21 中小企業ビジネス支援サイト

  • J-Net21とは
  • スタートアップガイド
中小機構
  • メルマガ登録
  • RSS一覧
  • お問い合わせ

HOME > 経営をよくする > 人材活用の決め手

人材活用の決め手 中小企業の大きな経営資源である人材について採用から育成までのポイントをわかりやすく紹介します。


人づくり応援 −事業を支える人材育成−

「ブラック企業」と呼ばれないための講座

第2回:「ブラック」予防の王道は、基本の徹底

「ブラック企業」のレッテルが貼られ企業がダメージを受けることのないように予防する、その道筋に奇策はありません。基本の徹底こそがブラック企業化に巻き込まれない最善の策です。
 今回は主に人事的なアプローチでの対策を考察します。

法的ルールや規則類は明確であり、かつ順守されているか

人事・労務のコンプライアンスでは何をおいてもまず就業規則・社内規程類が肝となります。漏れることなく必要事項が整っており、適正な周知と運営がなされていることが大切です。顧問税理士が所有するフォーマットを創業当初に監督署に提出し、現在は運用されている実態とかけ離れてしまっている、あるいは社員の誰もどこにそれがあるのも知らない、という状態の中小・ベンチャー企業が驚くほど多いものです。
 当然このような状態では、経営・管理側のコンプライアンス意識も低くなり、給与の一部未払いや残業代未払い問題も発生し得ます。まずは以下のようなポイントで、必要に応じて専門家の意見も踏まえて再確認しましょう。

就業規則・社内ルールなど確認のポイント

■事業所ごと、就業規則および必要な諸規程が制定、届け、社内周知されているか
■法律改訂や会社の現状に沿って適切に改訂されているか
■勝手な不利益変更はされていないか
■ルールに沿って運用されているか
  *特に給与・休暇・残業に関する申請・承認・合意プロセスにトラブル多い
■法律や規程よりも社長の意思(「鶴の一声」)が勝るという実態になっていないか
など

特に給与・休暇・残業に関わる労使間のトラブルは多く、企業は企業の論理を振りかざし、社員は社員の正義で真正面からぶつかります。大抵の場合、雇用主すなわち企業側の力が強く、社員は納得いかぬまま「ブラック企業だから仕方ないか」と飲み込まざるを得ません。その不満がインターネットや人づての噂となり拡散するのです。
 完全に浸透しきっていない中途半端な「理念」、もしくは「成果」という抽象的な概念がもとで、法令違反の賃金設定や未払いを引き起こしていないでしょうか。また、社員からの有給休暇取得申請に対して「こんな忙しい時期に、皆夜遅くまで毎日仕事しているのに、君ひとりだけ有給休暇を取るなんて」などと拒否するようなことが現場で起こっていないでしょうか。「裁量労働制」と称して、事実上は業務裁量権のほとんどない一般社員の時間管理を放棄しているような実態はないでしょうか。

また、人材の募集・採用にまつわるトラブルも大変よく見受けられます。特に中小・ベンチャー企業は大手と比べて採用競争力に劣るため、ついつい風呂敷をひろげて人材を採用しがちです。よく見られる例に次のようなものがあります。
 「完全週休2日、年間休日125日」と採用時にうたい、面接時に説明までしたものの、実態は社員のほとんどが毎日夜遅くまで残業し、土曜日もタイムカードは押さずに(出勤履歴を残さずに)出社している。当然、新入社員は周囲に気を使い自分ひとり早く帰ることができず、やがて疲弊していくというようなケースです。
 あるいは、「月給30万円以上」と募集要項に掲げているが、入社承諾後に確認したその内訳は、基本給20万円、みなし残業代(固定残業代)が40時間分、さらに平均的な歩合給が含まれ、都合で30万円以上ということだったという笑えないケースもあります。これで内定を辞退したり、あるいは入社後すぐに退職に至ったりした社員からすれば、当然「ブラック企業だ、許せない」となることでしょう。
 これらトラブルがこじれるケースの多くは、曖昧なルールや運用のいい加減さが原因となっています。法令遵守やルールの明確化、それに沿った運用という基本ができてさえいれば、本来避けることのできる無用のトラブルです。ブラック企業化に巻き込まれない予防の王道は、基本の徹底にあるのです。

掲載日:2013年12月16日


このページの先頭へ