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HOME > 経営をよくする > 人材活用の決め手

人材活用の決め手 中小企業の大きな経営資源である人材について採用から育成までのポイントをわかりやすく紹介します。


人づくり応援 −事業を支える人材育成−

不祥事の予防・対策講座

最終回:不祥事の起こらない組織風土と職場環境づくり

前回は、社員が関与する不祥事の予防と対応について、現実的なポイントに絞って考察しました。今回はより根本的な視点で、不祥事が起こりにくい組織にするという課題をコンプライアンスや組織マネジメントのアプローチで再考します。

「コンプライアンス」をキーワードに企業がアクションを始めるとき、就業規則や社内ルールにさまざまな禁止事項や手順書、社内書証フォーマットを設定しがちです。もちろん、こういった仕組みで業務を標準化し、規制をすることは必要です。

しかし、事務的にただ闇雲にルールを強化しても本質は変わりません。ルールと実態との乖離が生まれ、いたちごっこが続くケースが散見されます。力を注ぐべきは、不祥事とは縁のない健全な組織風土を形成し、誠実な心が宿る職場環境をつくることです。コンプライアンス=法令遵守という認識では不十分で、「コンプライアンス=社会に対する誠実さ」と捉え、組織全体で実現するために中長期のアクションを継続しましょう。

規律とコミュニケーション

不正などの不祥事が起こりにくい組織風土を簡潔に表現すると、「規律正しくコミュニケーションの円滑な組織風土」ということになるでしょう。自立的で秩序に沿った行動が社員の隅々にまで行き届いている組織は、一朝一夕に実現されるものではありません。理念や規則を文章にすればそれでよいというものでもありません。徹頭徹尾、リーダーが範を示し、その判断基準と行動の指針を、実践をもって伝え続けるほかないのです。それが1人ひとりに浸透し、時代を経て継承される組織風土になるには相当の時間がかかります。 しかし、それこそが肝なのです。例えば、一般社員が業務遂行上のハードルに向き合ったとき、あるいはプレッシャーで目いっぱいになったとき、それぞれが選択を迫られた局面で、ルールはなくとも誠実な、一定の判断基準を共有できている組織から不祥事が起こりにくいことは容易に想像できることでしょう。その組織にとって正しいものの考え方、行動の基準、倫理を繰り返し伝え、評価し、浸透させる。そういった施策の継続的遂行こそが、人事あるいは経営幹部としての役割になります。

また、前回の「サイン」を感知するというテーマにも通じますが、やはり組織の中でコミュニケーションの滞るところに不祥事は起こりやすいものです。お互いの異変を感じない、感じていても関与しない組織は、結果として不祥事の種を放置することになります。コミュニケーションの悪い組織のメンバーは、一般的にその組織に対するロイヤルティが低くなります。「どうせ見られていないし」「これくらいいいか」という意識が不祥事を引き起こすのです。

衛生要因を整える

最後に、働く環境の整備も大変基礎的な課題です。無茶なコミットメントや長時間の残業、疲労困憊で体調も芳しくない。そんな職場環境に健全な心は醸成されません。まっとうな方法では達成できない目標を強いられた社員がついつい不正な方法で成果を繕い、やがて破綻する、というような経緯で発生する事件は実に多くあります。衛生的で快適な職場を維持することを心がけましょう。また、評価や処遇、その他人事制度等の不満や不公正がはびこらぬよう改善するなど、職場環境の基盤を整えることが結局は不祥事予防の一番の近道なのかもしれません。

掲載日:2013年2月18日


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