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HOME > 経営をよくする > 人材活用の決め手

人材活用の決め手 中小企業の大きな経営資源である人材について採用から育成までのポイントをわかりやすく紹介します。


人づくり応援 −事業を支える人材育成−

効果の上がる「研修」講座

第2回:なぜ過去の研修がうまくいってないのか?

研修のコストパフォーマンスの評価として、未来の効果の不明瞭さとともに、「過去の研修の成果を感じられない」というものが典型例のもう1つです。特に経営者からこの類の感想をよく聞きます。
 「以前は研修に力を入れていた。内容自体はよい研修だった。だけど、別になにも変ってない」
 会社員の経験を持つ起業家社長などには、研修そのものを非常に毛嫌いする方も多く見受けられます。自身の会社員時代に会社の指示で参加した研修が余程苦痛だったのでしょうか。やはり過去の印象が悪い方にはそれなりの原因があるものです。
 以下に挙げるケースを例に、冷静に過去の失敗を分析してみてはどうでしょうか。

9割が「参考になった」と答えたが…

一番の失敗例は唐突かつ単発で終わる研修です。課長陣が職人気質で、論理的に業務改善をする方法を知らず、ムリ・ムラ・ムダが積み重なっているという課題を認識し、大手コンサルティングファームの「業務カイゼン研修」を導入した中堅メーカーのC社の事例です。
 ある秋の日、社内メールで管理部から全部長・課長に研修実施の告知が届きます。背景や実施に至る経緯の説明はありません。C社では数年に1度この季節、テーマや対象者はまちまちで管理部企画の研修が実施されることがあるため、今回の案内にも該当者は特に違和感なく、とはいえなにか事前準備することもなく当日を迎えました。正直なところ、「管理部が年間計画をこなす為にやっている研修だ。仕方ない」という程度の意識で参加しているメンバーがほとんどです。
 内容は、トヨタ式カイゼンのエッセンスやQC7つ道具などを3時間学ぶものです。全員、講義は真面目に聞き、事後アンケートも9割が「参考になった」と回答し、講師や管理部はご満悦です。
 ところが研修終了後、参加者は自席に戻るや否や、パワーポイントの資料を机の引き出しの中にしまい込み、何もなかったかのように通常業務に戻ります。ご満悦気味の講師および管理部からはもちろん、その後なんらフォローやアクションレビューはありません。
 研修は完結したのです。そして数年後の年末大掃除の際、資料は再び見開かれることなくシュレッダーに飲み込まれます。これでは、効果を実感できる研修になるはずがありません。

一方、人事部のないベンチャーD社では、外部講師を使わずに管理部長がQC7つ道具を簡単にまとめ、若手マネージャー陣に伝える1時間だけの内製研修を実施しました。そして1カ月後に各チームからQC7つ道具の1つ以上を使った自己課題分析を発表させ、その後毎月定例の改善進捗の確認を行い、3カ月後には社長に対する成果発表会を設けるという簡単な社内キャンペーンを実施しました。
 それまでおとなしく発言力が低いと思われていた若手リーダーが着実な成果をあげて社長賞を獲得、そのノウハウを他部門に横展開するという全社的な活動に発展していきました。

目的を明確にして研修を企画する

以上のように、研修というものの特性上、単発で終わるデメリットが大きいのは確かです。しかし、テーマを絞り、フォローをきっちりすれば非常に有効なものになり得ます。

また、新入社員研修の効果性についても、疑問視されることが非常に多いものです。これもやはりフォローいかんで成否が左右されます。昔ながらのビジネスマナーや基本的作法を重視したものではなく、近年は学生から社会人へのマインドセットや意識付けに重点を置いた新入社員研修が多くなっているようです。
 しかし現実的に、数日間の研修で根源的な意識と行動が変わるかというとなかなか難しいものがあります。なおさら、1度限りの研修ではなく、6カ月目や1年後のフォロー研修、振り返り研修の実施が効果を底上げします。

もちろん、単発で行う研修すべてがだめなわけではありません。例えばコンプライアンスに関する知識を共有する研修や、新任管理職に対して基礎的な会計の知識をインプットするための研修など、付加的な知識をインプットすることが目的であれば、単発でも構わないケースもあるでしょう。
 前回のテーマにも重複しますが、研修といっても目的やテーマはさまざまです。研修という手段を使って解決したい経営課題はなにか、そのためにはどういうプロセスが適しているのか、そのプロセスにおける研修の位置づけは何か、ということを鮮明に持って企画・運営することが必要です。

研修にはさまざまな目的とゴールがある

掲載日:2012年10月22日


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