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HOME > 経営をよくする > 人材活用の決め手

人材活用の決め手 中小企業の大きな経営資源である人材について採用から育成までのポイントをわかりやすく紹介します。


人づくり応援 −事業を支える人材育成−

女性を最大限に活かす講座

第2回:キャリアの継続性に大切なこと

中小・ベンチャー企業で女性が存分に活躍するうえで、単純に統計値では現れにくい課題もいろいろあるようです。本講座の第1回では、中小・ベンチャー企業の女性活用の実態として、限られた既存の人材資源をフル活用する必要に迫られた結果が主であるという見方を紹介しました。

これを裏付けるように、大変多くの経営者や人事担当者から、業務の継続性やルーティンワークの連続性を担保することに対する不安をお聞ききします。例えば、経理の実務を幅広く任せている女性がいるA社。当該の女性が近日、産前-産後・育児休業に入る予定です。しかし、彼女に替わる後任者の採用に手こずってしまい、ほとんど引継ぎが進んでいません。やむなく、専門知識を持った時給の高い派遣社員で急場を凌ぎました。

あるいは、日販品の在庫管理と日次発注を委ねる女性がいるB社。その朝、女性の小学生のお子さんが突然発熱し、通院と看病の手配が必要となったため、急遽午前の休暇を連絡してきました。ところが、その日は代理発注権限を持つ課長が出張していたため、結果として当日の発注に支障をきたしてしまいました。

このような事例を多くの現場が過去に経験しているため、リスクヘッジとして常に引継ぎ要員、代替要員を確保することになります。経営としてはコスト増が気になりますが、一方の当事者(=事例の女性)にとってもこのような状況が非常にストレスとなっているのです。「安心して休職に入りたいが、なかなか引継ぎが終わらない。休職後の業務遂行が不安で仕方ない」「子供になにかあっても、簡単に休みづらい。同僚に申し訳ない」というプレッシャーです。このような「なにかあったとき、会社に申し訳ないから」「私しかわからないことがたくさんあるから安心して仕事できない」と、自己に責任を重く課される職場の実態が、結果として女性の活躍の障壁になり得るのです。「やりがいはあるけど、ずっとやっていけるかというと不安」「独身の今はやりがいを持ってやっているが、結婚してまでこの状態を続けるのは嫌」と感じられる職場が多いのです。

それでは企業はどのような対策をとるべきなのでしょうか。前回でもそうでしたが、本質的に大切なことは、この問題を男女差という特殊な現象と捉えないことです。そもそも本来を予知し得る正当な理由で休みや遅刻をすることに対し、その際の代替策や代替要員に窮するという状態そのものがリスクなのです。属人的な仕事の仕方を極力排除し、標準化していくという施策こそが本質的な対策になるのでしょう。そのような改善のうえで制度的な施策、例えば男性の育児休業の取得や、いざというときの経済的支援制度などを整えていけばよいでしょう。

また、必ずしも女性に限ったことではありませんが、比率としては女性に多い、いわゆる「一般職」(基幹業務に携わって幹部候補になる総合職に比べ、補助的・定型的業務を主として役職には就かない職種)やルーティンを主体とする職種に対する評価や処遇が低いということが一因になるという話もよく聞きます。「和気あいあいとした職場で特別な不満もないが、ずっといる理由も特にない」という一般職はいまだに多いです。総合職とは違う評価基準で特に注目もされず、社内で特別に重要視されるポジションでもない、という自覚があるため、会社や同僚に対する強いロイヤルティがないのです。

しかし、往々にしてこのような存在をなくして初めてその重要さに会社・同僚は気づきます。補助的業務に徹するメンバーの大切さ、コミュニケーションの要衝としての存在の貴重さ等を、日常できちんと評価してますでしょうか。処遇に反映するだけが評価ではありません。感謝の気持を伝えることや、存在価値をきちんとフィードバックするというベーシックなことが、彼女たちが本来持つ能力を最大化、また最長化することにつながるのです。

掲載日:2012年5月28日


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