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HOME > 経営をよくする > 人材活用の決め手

人材活用の決め手 中小企業の大きな経営資源である人材について採用から育成までのポイントをわかりやすく紹介します。


人づくり応援 −事業を支える人材育成−

ハラスメント対策講座

最終回:処分にブレがないように

さて、ハラスメントの問題が発生して事実確認を経た結果、どうやら残念ながら業務の範疇を超えたハラスメントの実態が確かだということが明らかになりました。当然ながら、行為者に対する厳正な処置、即ち相応の処分を課すことになります。

このとき、規程・ルールが明確に存在していることと、公正な適応がなされること、つまり根拠と運用スタンスにブレがないということが最も重要です。ここで中途半端な対応に終えてしまうと他の従業員は会社のいい加減な対応を見透かします。そして、一気にロイヤルティが低下します。優秀な若手や期待をかけた中途社員の間に、「結局、ハラスメントをしたE部長が居残り、被害をうけたFさんが居づらくなって退職した。やっぱり古い人は守られ、自分たちは切られるんだ」「わざわざ社長が徹底排除なんて言ったけど、嘘だよね」という風潮が一気に蔓延します。中小・ベンチャー企業において、最も現実的で最もダメージの大きいリスクがこれでしょう。対応を誤ってはいけません。

一方、さらに現実的に難しいケースは、調査の結果、ハラスメントと言い切れる程の悪質な行為は確認できず、当人同士のコミュニケーションのすれ違いが増幅したとしか言いようがないような場合です。元どおりに事態を収拾させるのは至難の業です。大企業なら、部署の異動などで当面2人を隔離することもできますが、中小・ベンチャー企業ではその選択肢は限られます。

管理部門が仲介してよくよく話をし、お互い納得を得るプロセスを経る必要があります。相談からこれまでの経緯、客観的に考えてハラスメントとは断定しきれないという調査結果、しかし相談者は結果として当該行為を不快に感じ苦痛を覚えている事実、いずれにしても一緒に仕事をしていく間柄でコミュニケーションのズレが修正できないでいるという問題等について、双方の課題と改善法を互いに話し合い、修正していく他はありません。

これは、関係の悪化した当事者だけではできないことですので、管理部門がしっかりと取り持つ必要があります。そして、その後もトップや管理部門は注意深くこの当事者間を見守り、必要に応じて周辺部署等から関係者の協力を得ることも必要となります。

また、会社としては再発防止に全力を尽くす必要があります。これまで学んだことを今一度見直しましょう。そして、トラブルの芽を摘む早期発見・早期対応をより心がけます。定期的に従業員アンケートを実施したり、人事部門による個人面談を行ったりすることも一考です。外部業者が提供するESサーベイなども、自分達では見過ごしがちな組織のほころびに気付く有効な手段といえます。

ハラスメントはすべての企業に内在する

ここまで6回にわたり、ハラスメントの基礎知識、予防・対処について、特に中小・ベンチャー企業の現実に沿った形で考察を進めてきました。主にパワハラとセクハラに絞って進めましたが、昨今の研究によると、モラル・ハラスメントやアルコール・ハラスメント、ジェンダー・ハラスメントといったものも解説されています。さまざまな種類があり、多くの場合は、行為者=加害者がそれをそもそもハラスメントと認識していないか、あるいは陰湿化していて、なかなか対処が難しくなっているのも事実です。

しかし、いずれの場合も人間同士のコミュニケーションの問題であり、なにかそういう問題を醸成し得る背景、環境があることがほとんどです。逆に言えば、すべての企業にその可能性はあると言っても過言ではありません。目下、現実にハラスメントの問題が起きている訳ではなくとも、今一度、組織風土のどこかにボトルネックが存在しないか、その組織の所属メンバーは健やかに仕事をしているかを見直し、改善のきっかけにしてみてはいかがでしょうか。

掲載日:2011年11月28日


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