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HOME > 経営をよくする > 人材活用の決め手

人材活用の決め手 中小企業の大きな経営資源である人材について採用から育成までのポイントをわかりやすく紹介します。


人づくり応援 −事業を支える人材育成−

中高年のキャリア再考講座

第5回:中高年のキャリアプランの重要性

中高年のキャリアプランがなぜ重要なのか、以下、事例に基づいて紹介しましょう。
 当時45歳のDさん。大卒で現在の中堅メーカーに入社後、最初の約15年はルートセールス中心の営業を担当し係長まで昇進しました。その後7年程は人事で採用を担当。子供は育ち盛りが2人います。貯蓄は僅かで、遠い雪国に母を1人残しています。ところが最近になって会社が業界不況のあおりをまともに受け、入社来初の2期連続の赤字決算。採用担当になって以来初めて来年度の新卒採用ゼロという経営計画になりました。
 ここでDさんは突然将来に不安を覚えるようになりました。今までにない初めての感覚です。今までそれなりに忙しく、それなりに頼りにされ、営業と人事というまったく畑違いな仕事も着実にこなしてきました。10年後も採用担当をしているとは思っていませんが、逆になにか明確なイメージを持っている訳でもなかったのです。敢えてイメージしていたとするならば、そのときどきで会社から辞令を受けた仕事を真面目に謙虚にやっているのだろうというものです。急な不安を覚えたその1カ月後、会社から全社員に対して恒常的な早期退職優遇制度設置の通達がありました。Dさんの不安は、強烈な焦りと真っ暗な閉塞感、そしてぶつけどころのない怒りへと急転換したのです。まもなくしてDさんはメンタル面の不調を訴え、会社を休まざるを得なくなりました。今なお、復帰のめどはついていません。

誰が悪いわけでも、なにかのせいでもない

こうしたケースは今や決して珍しいことではなく、むしろよくある類の話です。このケースですが、果たして特定の「誰か」が悪いでしょうか、もしくは「なにか」のせいなのでしょうか。それは違いますね。皆がそれぞれの立場で一生懸命、真面目にやっています。ただ、Dさんという個人軸で見た際に、環境の変化にも自立できるだけの準備をしていなかったということなのです。会社もDさんの能力開発をどこかで放置していたのです。

従来、日本の企業では、新卒の新入社員や入社数年目、あるいは新任役職の時点でスキル研修をすることはあっても、例えば40歳など一定の年齢でその先の個人のキャリアを考えさせるような研修は設けていません。なぜか会社が企画する社員の能力開発プログラムは、若年からせいぜい中堅に差し掛かるまででプツリと途切れるのです。しかし、実際にはこれでは片手落ちです。

昨今ではようやくこのような問題を捉え、例えば40歳や50歳などポイント年齢ごとに社員に対してキャリアプラン研修を実施する企業があらわれ始めてきました。その時点でのスキルや経験を棚卸しし、今後のキャリアプランを考えます。その過程で例えば、今のままでは5年後の自社内に自分のポストがない可能性がある。とすると、自分は他社で役に立つスキルを持てるのだろうか。あるいは自社で別のキャリアパスを歩むためには今から5年間でどういうスキル・知識を得る必要があるのか。そういうことを各自が具体的に考えることが、中高年のキャリアを再生し、活性化させます。そして、会社がこの機会を作り、個人と共有することで組織として中高年のキャリアを活かせるのです。

掲載日:2011年9月26日


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