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HOME > 経営をよくする > 人材活用の決め手

人材活用の決め手 中小企業の大きな経営資源である人材について採用から育成までのポイントをわかりやすく紹介します。


人づくり応援 −事業を支える人材育成−

社員の定着化講座

第2回:離職の対策を考える(1)-衛生要因とその対策-

本講座の第1回では、一般的な離職の理由を挙げるとともに、自社の社員が辞める原因の傾向を正しく理解し、対策を考えることを提言しました。
 そこで今回は、さまざまな離職の原因を大きく分別し、それについて対策の方向性を考えていきます。

マイナス要因に耳を傾ける

「衛生要因」とは、それが満たされないと不満(マイナス)になる要素を意味します。職場においては、人間関係のストレスや長時間労働、過重な責任、嫌いな業務によるストレス、生活とのアンバランス、給与ほか福利厚生の不足感などがそれにあたります。それは一般的に不満としてわかりやすいため、直接的な退職理由として挙げられがちです。

衛生要因(マイナス要因)・人間関係トラブル・過労・劣悪な作業環境・給与や雇用の不安不満など

衛生要因の問題は事象として表れることが多く、他社・他者との比較において客観的に測ることが容易です。それだけに対策の方向性も打ち出しやすいものです。

例えば長時間労働などは、残業や休日出勤などの勤怠実績で明らかになります(サービス残業などは論外で、実態の把握が鍵となります)。また、人間関係のストレスも、日常的には経営者まで問題が届いていないまま、ハラスメントに近い社員の言動や恒常的なトラブルが根付いていることもあり得ます。

このような退職理由を退職者が口にしている場合は気をつけましょう。例えば「仕事が嫌になったから人のせいにして言い訳しているに違いない」と断じたり、「辞める者の言うことなどいい加減だ」などと看過してしまうことは危険です。しっかりと受け止め、冷静に実態を把握する機会にしましょう。そして改善が可能なことは早急に手を打ちます。当然、全体の給与や業務分担など、即座に改善できる問題ではないこともあります。

できることから即対応する

まずは改善できる課題とできない課題とに仕分け、できることから対応します。例えば、総労働時間をすぐには激減できなくても、時差出勤などで勤務時間に柔軟性を持たせたり、有給休暇の取得や早帰りの促進、リフレッシュ休暇やアニバーサリー休暇によるワークライフバランスへの配慮など、生活にメリハリを付けるような施策も有効でしょう。

衛生要因は、たった1つの事象がそのまま社員を退職に至らしめる直接原因になることは考えにくいです。むしろ継続して積み重なり、ストレスが蓄積し、あるときコップから水が溢れるように許容量を超えてしまうようなケースがほとんどです。

それゆえ企業としては、1つひとつできることから改善に着手し、改善の姿勢を社員にはっきり示すことが重要です。例えば、ハラスメントの芽と懸念される言動がとあるマネージャー周辺から聞こえてきたとします。そういうとき、いきなり個人を責めることや犯人探しをするのではなく、外部講師を招いてセクハラ・パワハラの研修を社員教育のメニューとして実施するというようなことも1つの対策です。

また、さまざまな衛生要因のマイナスが蓄積し、ついには退職に至らしめるプロセスにおいてよく見られる課題はコミュニケーションの希薄さです。コミュニケーションは基本である半面難しい問題です。

退職を考え始めたとき、親身に相談にのってもらえる存在が身近にいるか否か。そして悩みを抱え始めたとき、それをキャッチして声をかけてくれる存在がいたかいなかったか。これは重要な分岐点になります。

その観点では、いわゆる「メンター制度」「ブラザー・シスター制度」という類の施策は、非常に的を射た有効な仕組みとなり得ます。中小・ベンチャー企業においても現有資源で対応できる仕組みですので、検討の価値はあると思われます。

あるいは、人事セクションが定期的にスクリーニング面談やフォローアップ面談を実施するということもとても大切なことです。

掲載日:2011年6月20日


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