本文とサイドメニューへジャンプするためのナビゲーションスキップです。

スタートアップガイド

J-Net21 中小企業ビジネス支援サイト

  • J-Net21とは
  • スタートアップガイド
中小機構
  • メルマガ登録
  • RSS一覧
  • お問い合わせ

HOME > 経営をよくする > 人材活用の決め手

人材活用の決め手 中小企業の大きな経営資源である人材について採用から育成までのポイントをわかりやすく紹介します。


人づくり応援 −事業を支える人材育成−

社員の定着化講座

第1回:なぜ社員が定着しないのかを知る

失われた20年を経てもなお、「就職超氷河期」と呼ばれる厳しい時代は続き、高学歴を誇る学生が100社超のエントリーをしても内定ゼロという話が溢れています。また、血の滲むような“就活”を経てようやく勝ち得た就職先を、ほんの数カ月から数年でいとも簡単に辞め、働く意欲を回復できずにいる若者も後を絶ちません。「七五三現象」(就職後3年以内に中卒の7割、高卒の5割、大卒の3割が離職する現象)なる言葉もいまだに存在します。

企業側としても、莫大な採用コストを投下し手塩にかけて社会人のイロハや仕事の基礎を叩き込み、将来を嘱望した若者が、何の成果をあげることなく簡単に退職していく訳ですから、たまったものではありません。

労働市場の流動化が進んだ昨今、社員の定着という課題は若年層に限ったものではなくなりました。それは中高年層や女性にも広がり、企業のノウハウ蓄積や技能伝承、風土醸成などに重大な悪影響を及ぼしつつあります。中でも人的資源の限られる中小・ベンチャー企業としては、どう対応すればよいのでしょうか。

辞める理由を分析する

ストレス、賃金、休暇-自社の社員が辞める原因の傾向を知ることが、今後の対策を立てるうえで重要になる

ストレス、賃金、休暇-自社の社員が辞める原因の傾向を知ることが、今後の対策を立てるうえで重要になる

企業に勤務していた人が離職する直接的な理由とはなんでしょう。さまざまな統計結果・調査分析がありますが、おおむね、「人間関係(ストレス)」「賃金(低い)」「仕事の量(多い、長時間)、休暇(過少、取りづらい)」といった理由が上位を占めます。

しかし、これらをもう少し分析して中身をつぶさに見ていくと、少々違った面が表れてきます。

例えば、男女別に分けてみます。すると、女性は「職場の人間関係」や「結婚、出産・育児を機」というものが上位に入ります。一方の男性は「給与に対する不満」や「会社の将来性に対する不安」、「キャリアアップのため」という理由が上位に浮かび上がります。

もちろん勤続年数によって傾向も異なります。勤続3年未満の社員の離職理由が、給与や仕事上のストレスという近視眼的なものが上位に連なるのに対し、勤続3年以後の社員の離職理由の上位には将来への不安やキャリアアップというものが入ってきます。

さらには、新卒入社と中途入社でも傾向は異なります。前者は「仕事の内容(面白くない)」から転職を考え始めることが最も多いのに対し、後者は賃金や人間関係の問題が多くなります。

このように、より詳細に退職の理由を分析していくと、企業ごとの特徴や他にはない傾向が抽出されることがあります。なにごとも問題の対策を考える際は現状分析を行うことが大切です。ただ漠然と「社員が辞めてどうしようもない」と手をこまねくよりも、まず、より踏み込んで分析してみましょう。「なぜ、自社の社員は辞めていくのか」「辞める社員はなにを考えて辞めていくのか」「どういう社員が辞めやすい傾向にあるのか」など、自社の退職者を分析してみてはいかがでしょうか。

まず外形的にとらえます。どういう層(性別、年次、年齢、役職、職種、部署)が、どういう理由で辞めていく傾向があるのでしょうか。また、可能であればより内面にアプローチしたいものです。「退職することで何を得ようと(何から解放されようと)考えているのか」「次の明確な進路に進むことが主目的か、いま自社を退職することが主目的なのか」など。そのためにも、社員の退職時には必ず面談を実施しましょう。ただし、退職意向の相談や打診時の対応とは異なります。実際に退職手続きなどが終了し、お互いに心の整理が付いた時点で、改めてより本質的な理由や周辺要因、環境の問題などをヒアリングしてみます。

または退職から一定期間を経過した後にアンケートする事例もあります。感情的なしこりからも解放され、極めて現実的で的確な自社の課題を指摘されるケースや、第三者としての客観的な意見を聞けるケースが多々あり、大変有意義なものになります。

このようにまずは自社の「社員が離れていく傾向・理由」を分析し、対策を少しでも有効なものにすることが改善への近道となります。

掲載日:2011年6月13日


このページの先頭へ