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HOME > 経営をよくする > 人材活用の決め手

人材活用の決め手 中小企業の大きな経営資源である人材について採用から育成までのポイントをわかりやすく紹介します。


人づくり応援 −事業を支える人材育成−

パート戦力化講座

第5回:ストレスマネジメントについて

厚生労働省の「労働者健康状況調査(平成14年)」によれば、経済・産業構造が変化する中で、仕事や職業生活において「強い不安、悩み、ストレス」を感じる従業員は年々増え、現在は労働者全体の6割を超えています。
 パートタイマーを含めて、多くの従業員が働く流通業については、人間関係によるトラブルが起こりやすく、メンタルヘルスケアが重要な課題となりつつあります。
 以下では、現場におけるストレスマネジメントのポイントについて述べます。

1.メンタルヘルスの基礎知識

メンタルヘルスヘアとは、従業員に過度のストレスが掛からないよう企業として注意することです。具体的なストレスの要因は、前述の調査では以下のようです。

1位:職場の人間関係 35.1%(男30%、女44.4%)
  2位:仕事の量 32.3%(男32.2%、女32.4%)
  3位:仕事の質 30.4%(男32.1%、女27.3%)
  4位:会社の将来性 29.1%(男34.2%、女19.9%)
  5位:仕事への適性 20.2%(男18.1%、女23.9%)

仕事や職業生活に関する強い不安、悩み、ストレスの内容抜粋
(3つまでの複数回答)
仕事や職業生活に関する強い不安、悩み、ストレスの内容抜粋

ストレス要因に直面し続けると、精神面だけでなく、自律神経・免疫等にもストレス状態が生まれ、ストレス反応として心身の変化が出てきます。

・生理的な変化・・・動悸・異常な発汗・めまい・手足のだるさ・全体の倦怠感・食欲減退など
・心理的な変化・・・不安感・抑うつ感情・焦燥感・緊張感・イライラ感・無力感・絶望感など
・行動面の変化・・・判断力低下・注意力散漫・忘れっぽい・ミスが増えたなど

現場での注意点

では、具体的にはどのように現場で注意し、メンタルヘルスケアに取り組むべきなのでしょうか。

(1) 予防のための職場環境のチェック

実際に不調者が発生する前に職場環境をチェックし、心の病を予防することが、現場の管理監督者には求められています。具体的には、以下の3つの点について、職場環境のチェックを行います。

a. 作業内容及び方法・・・作業負荷・作業内容・作業に伴う責任や自由度
b. 職場組織によるもの・・・職場の人間関係・職場の意思決定への参画、入手できる情報量
c. 物理化学的な環境によるもの・・・温熱・有害物質・作業レイアウトなど

特に、上司のマネジメントに左右される要素は上記のaで、仕事の与え方(要求度・裁量度)によって、生じるストレスが大きく変化します。

(2) 早期発見のための自己管理の重要性
仕事の与え方とストレスの相関(カラセック仕事要求度 コントロールモデル)
仕事の与え方とストレスの相関(カラセック仕事要求度 コントロールモデル)

メンタルヘルスの早期発見には、自己管理が重要となります。具体的には、「いつもと違う自分に早く気付く」ことと、「気付いた時には早く上司に相談する」様、部下に指導することが重要です。セルフチェックのポイントとしては、以下の通りです。

・悲しい、憂うつな気分、沈んだ気分
  ・何事にも興味がわかず、楽しくない
  ・疲れやすく、元気がない(だるい)
  ・気力、意欲、集中力の低下を自覚する(おっくう、何もする気がしない)
  ・寝つきが悪くて、朝早く目がさめる
  ・食欲がなくなる
  ・人に会いたくなくなる
  ・夕方より朝方の方が気分、体調が悪い
  ・心配事が頭から離れず、考えが堂々めぐりする
  ・失敗や悲しみ、失望から立ち直れない
  ・自分を責め、自分は価値がないと感じるなど

(3) 部下の不調への気付きと対応

不幸にして部下が心の病になってしまった、あるいはなりかけている場合には、どのように対処すべきでしょうか。心の病の初期段階には、以下の兆候が観察されます。

【外側から見える兆候】
  ・仕事の能率低下
  ・遅刻、早退、欠勤が増える
  ・他人の言動を気にする
  ・口数が少なくなる(または多くなる)
  ・仕事のミスやロスが増える
  ・挨拶や付き合いを避けるようになる
  ・態度が落ち着かずイライラする
  ・些細なことで腹を立てたり反抗したりする

したがって、自分の部下が同様の行動をしている場合は注意が必要です。変化に気付くために、日頃から部下の通常の様子を知っておく必要があります。そして変化があった部下に対しては、そのまま放置せずに声をかけて会話を行い、何がストレス要因になっているかを確認します。また、業務や職場管理上問題となるような行動が認められた場合には、人事労務管理担当者に相談し、必要に応じて、産業医等、専門医の診断や治療を受けるようにするべきです。

3.まとめ

第4回の講座では、パートタイマーの戦力化のためには、社員や契約社員と同じ基準で、評価・育成・処遇することの重要性について述べましたが、従業員が心身ともに健康で働けることは、経営上の最重点項目に位置づけられるべき内容です。
 大企業と比較し、後手に回りやすいといわれる中小企業でのメンタルヘルス対策ですが、少人数だからこそ、常日頃から周囲とのコミュニケーションを図り、信頼関係を築くことで、部下の細かい変調に気付くように、中小企業のトップは心がけるべきではないでしょうか。

掲載日:2010年11月22日


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