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HOME > 経営をよくする > 人材活用の決め手

人材活用の決め手 中小企業の大きな経営資源である人材について採用から育成までのポイントをわかりやすく紹介します。


人づくり応援 −事業を支える人材育成−

パート戦力化講座

第1回:パート労働を巡る最近の動き

厚生労働省が発表した「平成18年パートタイム労働者総合実態調査結果」によると、300人未満の企業の従業員の2-3割がパート労働者となっており、中小企業でもパートタイマーの活用が進んでいます。

パートタイマー戦力化講座では、中小企業トップの方や人事労務担当の方に、現場でパートタイマーの戦力化のための人材育成・労務管理のポイントや、今後益々進んでいく少子高齢化を見据えた、新たな人材確保の方法について紹介します。

本講座の第1回、第2回では、2006年4月に施行された改正パートタイム労働法を踏まえながら、企業全体あるいは現場レベルでどのような対応が必要かについて解説します。

1.改正パートタイム労働法について

1993年に施行された「パートタイム労働法」(正式名称:「短時間労働者の雇用管理の改善等に関する法律」)は、近年の少子高齢化、労働力人口減少の流れの中で、パートタイム労働者がより能力を発揮できる雇用環境の整備を目的に、2006年4月に改正施行されました。以下にその概要を述べます。

(1)労働条件の文書交付・説明義務

パートタイム労働者を含む従業員を新たに雇用する場合には、「契約期間」「就業場所と仕事内容」「始終業時刻、残業の有無、休日・休暇」「賃金」などを労働契約書、雇い入れ通知書などの書面で明示する義務が以前からありましたが、法改正を受けて新たに「昇給の有無」「退職手当の有無」「賞与の有無」の3事項を文書の交付などにより明示することが義務化されました。

したがって、各企業では労働契約書、雇入通知書などに該当事項を追加し、採用されるパートタイマーに対して明示しなければなりません。また、新たに雇用したパートタイマーから、自分の賃金等の待遇がどのような事項に基づいて決定されたかについて説明を求められた場合には、その求めに応じて説明する事が義務化されました。

したがって、賃金や福利厚生などの待遇決定について、企業や現場でのルールが明確でない場合には、皆が納得できるルールを設けて説明できるようにしなければなりません。

<時間給決定要素と時間給項目について>
時間給決定要素と時間給項目について
(2)社員とパートタイム労働者との均衡のとれた待遇の実現

パートタイム労働法の改正施行された背景には、正社員とパートタイマーとの処遇格差が先進国の中で日本が突出して大きく、その処遇面での不均衡を解消することが挙げられています。具体的には「職務内容(仕事の内容、責任)」「人材活用の仕組みや運用等(人事異動の有無、異動範囲)」「契約期間(無期または反復更新)」の3点で社員との違いがない場合に、賃金(基本給、賞与、役付手当、退職金、家族手当、通勤手当など)についてパートタイマーであることを理由に社員と差別的な取扱いを行うことが禁止されています。

したがって、社員と同じ仕事について、人事異動なども同様に行い、契約期間も反復更新で実質の雇用期間の定めがなくなっているパートタイマーについて、社員と同等に処遇する、あるいは社員に登用するなどの措置を企業として講じる必要があります。

(3)社員への転換の推進

社員として働く意欲や能力を持っていても、一旦パートタイマーとして採用されると、正社員に登用される機会はあまりなく、身分がそのまま固定化される可能性が高いのが実状です。法施行後は、例えばある職種で社員募集を行う場合、すでにその仕事に就いているパートタイマーにもその旨を伝えて社員登用の機会を与える、あるいは評価などで一定の条件を満たしたパートタイマーを社員に登用するなどの人事制度を整備するなどの措置を企業として講じることが義務化されています。

ちなみに最近では、大手銀行や流通業でパートタイマーを一律で社員化する動きが盛んになっていますが、繁閑業務などフルタイマーよりもパートタイマーのほうが適した業務もあるため、業務内容を基準に社員化すべきか否を検討すべきです。

(4)苦情処理・紛争解決

パートタイム労働者から苦情の申し出を受けたときには、事業所内の苦情処理制度や人事担当者、短時間雇用管理者が担当するなどして、事業所内で自主的な解決を図ることが努力義務化されています。したがって、パートタイマーから苦情の申し出を受けた際の担当窓口を明確化しておく必要があります。

以上が改正パートタイム労働法の概要です。詳細については厚生労働省のホームページで内容をご確認下さい。

2.おわりに

法律の施行に伴い、企業や現場レベルで法律の内容を読み込み、その遵守を図っていくことは必要最小限の対応となります。

しかし、改正パートタイム労働法の根底には、社員やパートといった雇用区分にかかわらず、個人の能力、意欲、適性などを踏まえて、より個人に合った仕事に配置し、仕事に合わせて処遇する「仕事と個人とのマッチング」という、人事の普遍的なテーマがあります。

したがって、最も大切なことは、経営者や現場の長が「パートタイマー=定型作業」との先入観を捨てて個人を見極め、能力・意欲がある人はいままで以上に重要な仕事をしてもらうとのポリシーをしっかり持つことが大切であると考えます。

<パートタイマー戦力化の概念図>
パートタイマー戦力化の概念図
掲載日:2010年10月19日


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