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元気印中小企業


下請けの技で自社最終製品 [浅野撚糸]

元気のひみつ
  • 長年の蓄積をベースにした新技術開発
  • 専門メーカーとの協業
  • 売れるまで諦めない

 浅野撚糸のタオル「エアーかおる」はボリュームがあるのに軽く、吸湿性は一般品の2倍。しかも乾きやすく、洗濯を繰り返しても毛羽落ちが少なく柔らかい。32cm×120cmタイプが消費税別で1600円からとけっして安価ではないが、2007年6月の発売以来、累計販売は14年末に270万本を越えた。秘密は独自技術で繊維間にすき間を持たせた「魔法の糸」にある。

廃業寸前で思い留まる

 織布の前工程で糸をねじり合わせ強度や機能、風合いを高める撚糸業は、繊維産業全体の海外移転に伴い、国内で苦況にある。浅野撚糸も2000年代に入り受注が激減した。廃業を寸前で思い留まった浅野雅己社長は、「下請けとして世界一クレーム代を払ってきた意地」と03年に独自製品の開発を決意した。
 2年間に約4000点を試作し、偶然も重なって魔法の糸は誕生した。工法は水溶性糸と綿糸を合わせ、逆方向に2倍ねじり返し、水溶性糸だけ除去する。糸の繊維(わた)1本1本が縮れて繊維間にすき間ができ、糸の太さが2倍になる。それにより耐久性を保ちつつ吸湿性が2倍になり、肌触りも良くなる。これを老舗タオルメーカーのおぼろタオル(津市)との協業で高級タオルに仕上げた。
 発売月の07年6月には売れたのがたった50枚と不発だった。しかし浅野社長は諦めず訪問営業を続け、展示会にも出続けた。これが専門家の目にとまり、テレビ通販で紹介されて大ヒット。細糸を使いより柔らかな「ベビマム」、太糸仕様の「ダディボーイ」、吸湿性を2割高めた「XTC(エクスタシー)」、消臭効果を加えた「デオなでしこ」など品ぞろえも広げた。今ではタオルの売り上げが全体の半分を占める。

モノが言える下請け

 タオルに加え、撚糸加工でも存在感を示す。近年大ヒットした発熱性糸の加工も得意分野の一つ。従来にない高機能糸の開発にも力を入れており、全社売上高約8億円(14年10月期)のうち新製品が4分の1を占める。「繊維業界の下請けだがモノが言える会社」と浅野社長は独自性を強調する。
 13年5月には中国南通市に現地企業との合弁工場も稼働し、現地の日系繊維工場に高機能糸を供給している。超高機能で超高級なタオルをブランド化して世界販売する計画も進行中だ。「世界一の撚糸屋を目指す」(浅野社長)と独自技術にさらに撚りをかけている。

魔法の糸を使い吸湿性を2割高めたタオル「エアーかおる・XTC」

魔法の糸を使い吸湿性を2割高めたタオル
「エアーかおる・XTC」


Onepoint

経営者の覚悟で起死回生

 海外移転が進む日本の製造業の中でも、繊維はその進行が早い業種の一つ。特に撚糸業は中小企業が多く、弱い立場だった。しかし長年培った独自技術に工夫を凝らして別の光を当てれば、海外に真似できない高付加価値製品が生み出せる。最後まで諦めなかった経営者の覚悟も起死回生には不可欠だった。

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企業データ

浅野雅己社長

浅野雅己社長

会社名 (株)浅野撚糸
代表者 浅野雅己社長
業種 撚糸業、タオル製品の販売
所在地 岐阜県安八郡安八町中875-1
電話 0584-64-2279

掲載日:2015年3月26日

岐阜県

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