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元気印中小企業


救命艇にすべての技術を注ぎ込む [信貴造船所]

元気のひみつ
  • 長い歴史の中で育ててきた技術力
  • メーカーとしての品質へのこだわり
  • 夢を持って挑戦する社風

専業メーカーとして技術を牽引

 「海上における人命の安全のための国際条約(SOLAS条約)」によってタンカーなどの外航船には「救命艇」の搭載が義務づけられている。信貴造船所はこの救命艇の専業メーカー。創業80年の歴史の中では、FRP(繊維強化プラスチック)艇やFRP耐火艇で国内初となる製造技術を確立するなど、船舶用救命艇の技術革新を牽引してきた。
 救命艇は条約で定員や搭載物などが決まっている。このため製造技術や居住性がメーカーの競争力になる。FRPの船体は高強度のまま薄肉化できれば、同じ収容人数で小型化が可能だ。軽量化によってつり具などの付帯設備も小さくできる。「通常のFRP成型の約1.5倍の高強度を実現するインフュージョン成型を量産品の生産で導入しているのは当社だけ」(橘潤治社長)。本社工場において手作業で作られる船体はすべて同一品質を維持し、安価な海外製にも技術力で勝負している。

救命艇を海から陸へ

 海で使う製品を長年手がけてきた信貴造船所は今、この技術を陸に上げようとしている。陸上に設置し、津波災害に備える津波対応型救命艇「ライフシーダー」だ。2011年3月11日の東日本大震災での津波被害を受け、国土交通省四国運輸局は2013年に船舶用救命艇の技術を応用した津波対応型救命艇の機能要件等のガイドラインをとりまとめた。同社はこの作成に協力し、自らも製品開発に着手した。国の補助金を活用し、緩衝材の開発や取り付けにおいては米国デトロイトで有限要素解析(FEA解析)を実施。詳細な分析のもとに構造を決め、製品を設計、完成した。14年3月には堺市の補助金を使い、5メートルの高さから実際に救命艇を落として、ガイドラインに沿った耐衝撃性能などを実証した。「PC上の解析でも性能は認められるが、救命艇メーカーとして実際のデータを取りたかった」(同)。

新分野への挑戦で注目される企業に

 津波対応型救命艇の開発は信貴造船所に新風を吹かせた。メディアで取り上げられる機会が増え、社内が活性化してきたという。「(船舶用)救命艇だけでは日の目を見なかった」と橘社長。災害対策などの展示会にも出展するようになり、同社の活躍の場は広がっている。ライフシーダーは四国港湾福利厚生協会に1号艇、焼津市(静岡県)に2号艇を納入し、実績もできてきた。今年は4トントラックに積んで運び、狭いスペースにも置ける小型モデル「ライフシーダー・リトル」も投入し、新分野の事業拡大に一層の力を注ぐ。

陸上に設置する津波対応型救命艇「ライフシーダー」

陸上に設置する津波対応型救命艇「ライフシーダー」


Onepoint

夢が技術革新の源泉

 南海トラフ地震に備え、津波対応型救命艇の市場性への期待は大きい。もちろん自社が持つ技術でより多くの人命を助けたいという思いも強く、同分野への挑戦はあらゆる面で社内の士気向上に一役買った。「安住せず、今あることを肯定しない」と橘潤治社長。こうした方針と社員の持つ“夢”が同社の技術革新の源泉になっている。

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企業データ

橘潤治社長

橘潤治社長

会社名 (株)信貴造船所
代表者 橘潤治社長
業種 救命艇の設計・製造・販売
所在地 大阪府堺市堺区出島西町3-36
電話 072-241-2033

掲載日:2015年3月26日

大阪府

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