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元気印中小企業


職人の技術を規格化し自社ブランドを確立 [東洋ステンレス研磨工業]

門谷誠社長

門谷誠社長

会社名 東洋ステンレス研磨工業(株)
代表者 門谷誠社長
業種 ステンレスなどの金属研磨加工業
所在地 福岡県太宰府市水城6-31-1
電話 092-928-3733

目指すは“金属化粧師”

 東洋ステンレス研磨工業はステンレスを中心に各種金属の研磨加工を手がける。一口に研磨加工といっても外観を重視した「意匠研磨」や、金属表面の滑り性や反射率などを制御する「機能性付加研磨」など、金属材料や目的に応じてさまざまな技術が要求される。研磨された金属材料は半導体・液晶製造装置部品、高級水洗金具や原子力発電プラント部品など、新たな姿に生まれ変わり世に出て行く。
 受注した仕事をこなすだけでなく、新しい価値を生み出そう―。社員らにそうした心構えを持ってもらうため、同社では「金属化粧師」という企業精神を定めている。

ブランド育成と規格化

 ここ数年、力を入れてきたのがブランドの育成だ。同社は自社で手がける研磨加工の内容を細かく分類し、規格化している。各種加工には門谷誠社長の名前に由来するブランド名「MAKO(マコ)」を頭につけた品番を設けている。例えば「MAKO-#400T」といえば一般産業用艶出し研磨を、「MAKO-#400T4K」は真空チャンバー用内面平滑研磨といった具合だ。
 約10年ほど前から始めたこの試みによって、品番の数は500種ほどになったという。金属研磨は金属材料の品質などによって作業条件が異なる。また機械研磨加工の際も圧力調整など人の手による部分も多いため、常に一定の仕上がりを実現するためには高い技術力が要求される。同社のように研磨仕様内容を品番管理している同業他社は「ほかにはないのでは」と門谷社長は言う。
 こうした取り組みをはじめたきっかけは1995年、海外の大型建築物向けに5000枚の外壁パネルの表面処理加工を受注したのがきっかけだった。納期内に「すべて同じ条件で加工することが求められた」(門谷社長)ため、自社で施工履歴を残す管理手法を初めて取り入れた。
 同社が研磨加工したステンレス板は、著名な建築家フランク・O・ゲーリー氏が設計したウォルト・ディズニー・コンサートホール(米国・ロサンゼルス)の外壁パネルに採用された。表面積で約1万7500平方メートルにおよぶパネルを均質に磨き上げ、設計者が要望する「帆船の帆が波打つような」外壁パネルを、不良品ゼロで見事に成し遂げた。

規格化が生む信頼

 研磨加工の規格化は、施工内容が明確になるため顧客からの信頼も得られることにもつながっている。取引先との受発注も品番によるやりとりが定着しており、「“発注した内容と違う”と指摘されるケースが減った」(同)という。
 自社技術の規格化は「誰であっても、常に同じものを同じように作る」ことを意味する。こうした厳しさは品質に対する社内意識の高まりも生んでいる。九州が誇る“金属化粧師集団“には、今後内外からも注目を集めることになりそうだ。

5000枚の金属パネルを研磨加工した米国のウォルト・ディズニー・コンサートホール

5000枚の金属パネルを研磨加工した米国の
ウォルト・ディズニー・コンサートホール

Onepoint

常にチャレンジの心忘れず

 自社の強みを「新しいことにチャレンジしていくこと」と話す門谷社長。「研究開発に当てる人員も費用も限られた中小企業では、常にそうした気持ちを持ち続けなければ、受注単価は下がる一方になる」と、成長のためにはチャレンジが必要不可欠な要素だと語る。最近ではチタン素材を用いた黄金色の素材を作製する「意匠性皮膜堆積(たいせき)技術」や「高耐食薄膜コーティング技術」など、大学や研究機関との連携による新しい成果も生まれている。まだまだ活躍の場は広がりそうだ。


掲載日:2014年4月 2日

福岡県金属加工

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