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元気印中小企業


モノづくり中小で初の職業訓練校を発足 [山岸製作所]

山岸良一社長

山岸良一社長

会社名 (株)山岸製作所
代表者 山岸良一社長
業種 自動車・半導体製造装置部品製造業
所在地 群馬県高崎市浜川町590-23
電話 027-360-4100

大企業顔負けの職業訓練実施

 山岸製作所は2010年5月に群馬県認定の職業訓練校「ヤマギシテクニカルセンター」を開校した。約170時間のカリキュラムで、旋盤やマシニングセンターの基礎知識や実習、加工の原理や図面の見方などを自社従業員に教える。
 職業訓練校は地方自治体のほか、民間企業が主に自社従業員を育成する目的で運営する。建設土木を除く工業系では大手企業による運営が大半で、従業員数約80人の山岸製作所のような中小企業では、「全国でも初めての事例なのでは」と、山岸社長は見る。
 この訓練校は09年発足の技能教育活動「テクニカルマイスター制度」が母体となっている。中小企業の同社では理工系人材の採用が難しい。そこで、「自社で技能や技術的な知識を教えるため」(山岸社長)、この教育制度を整えた。
 しかしその時、日本の製造業にも大打撃を与えた08年秋の"リーマンショック"が勃発(ぼっぱつ)。同社の受注量は激減し、平日休業を余儀なくされた。一方で研修活動の実施にあたり、雇用調整助成金の教育訓練手当を受けられた。繁忙期には十分に進めることのできなかった技能訓練に、思う存分に力を注ぐことができた。
 これにより、現場従業員の多能工化(複数の加工技術を習得する)が進んだだけでなく、パート社員が3次元測定機を扱えるようになり、また事務員がCADに搭載された見積もりソフトを扱えるようになった。それまではベテラン社員がこれらの作業に追われており、本来やるべき仕事に使う時間を圧迫していた。大手企業顔負けの教育訓練とあって、周辺の企業でも評判になった。

次世代産業への参入にらむ

 8月には第3工場が完成する。09年に受注したハイブリッド車(HV)のモーターに使われるリング部品の増産に備えるものだ。同社が得意とする薄肉リングの高精度加工技術が認められた。このリング部品では、供給先の企業とは試作から取引を始め、量産の受注に結びつけた。「下請け体質から提案営業型へと脱皮するため数年の間、試作事業に力を入れてきた」(山岸社長)ことが実を結んだ。
 また、この第3工場には旋盤とマシニングセンター機能を搭載した複合加工機を導入した。新規受注品である原子力発電などに使われる大型の水流ポンプ部品を加工する。
 ただ、それだけなら大型旋盤の導入で間に合う。あえて高額な複合加工機を選んだのは、マシニング機能で複雑形状に加工できる点。原子力・火力発電用タービンブレードや航空機部品など、今後伸びると期待される分野への参入を狙ってのことだ。「我が社の切削加工技術を生かせるフィールドはもっと広いはず」と、山岸社長の夢はふくらむ。

「ヤマギシテクニカルセンター」での研修風景

「ヤマギシテクニカルセンター」での研修風景

Onepoint

オープンな姿勢が団結力を生む

 リーマンショックの影響で日本製造業がどん底にあった09年上期のこと。同社では、従業員に直近の業績をありのままに公開したという。幸いこれまでの堅実経営が功を奏し、すぐに資金繰りに窮する心配はなかった。厳しい経営環境にあることが分かる一方で、すぐに経営が行き詰まることはないという安心感も与えた。これが従業員に前向きな緊張感を生み、団結力を高めた。
 受注減で苦しい時期に注力した技能教育といい、転んでもただでは起きない企業は不況後に大きく羽ばたく。


掲載日:2014年4月 2日

群馬県製造業

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