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元気印中小企業


独自のビジネスモデルで世界に挑戦する靴メーカー [宮城興業]

元気のひみつ
  • 量を求めない経営
  • 靴のイージーオーダーシステムの確立
  • 独創的かつ品質の高いモノづくり

 「人々が生活する中で、靴はなくならない商材。量を求めずに生きていく」―。山形県南陽市に本社工場を置くオーダーメードの靴メーカー、宮城興業の高橋和義社長は、多品種少量生産に生き残りの道を見いだし、山形から世界を見つめている。独自のオーダーメードの仕組みの構築で付加価値を追求しながら存在感を高めている。靴づくりの新たな手法も模索。将来に向けて3Dプリンターによる新たな生産技術の開発も視野に入れている。

バブル崩壊で転換

 同社の創業は1941年(昭16)。創業の地は仙台市で終戦の年に山形県南陽市に疎開してきた。戦後は南陽市に拠点を置き、大手靴メーカーのOEM(相手先ブランド)生産などを手がけて成長を遂げた。市場は時代によって大きく変わる。近年の転換期は「バブルの崩壊」(高橋社長)。バブル崩壊により取引先は海外展開を一気に加速した。「量」の仕事は激減し、多品種少量生産にかじを切る経営判断を余儀なくされた。少量でやっていく方針を固め、段階的に製造現場の意識を変えていき多品種少量で生き残る体制を整えることに成功した。量の仕事が追えなくなった結果、「多品種少量生産の靴メーカーとして生き残ることに行き着いた」(高橋社長)という。

靴のイージーオーダーシステム

 多品種少量生産に向けた一つのモデルとして確立したのが靴のイージーオーダーシステムとなる「カスタムメード・システム(謹製誂靴=きんせいあつらえくつ)」。100種類以上の足型サンプルからユーザー本人の足にフィットするものを選び、そこから職人の手による微調整が入り完成する。宮城興業では100以上のサンプルを用意することで、木型でゼロから作るよりもリーズナブルな価格でカスタムメードの靴が提供できるように工夫をした。
 このシステムを本格的に展開してから今年で約10年。信頼が置ける靴店と組んで販売網を構築した。現在は全国で約250店舗が謹製誂靴を扱うようになった。ただ、現状では「約300店が限界」(同)としている。

靴の本場、欧州でチャレンジ

 売上高に占める独自システムの割合は約20%になる。世界的にも例がないシステムで海外では米国、中国、カナダなどに取扱店がある。海外での販売は今後の課題。海外での売上比率はまだわずかで、靴の本場でもある欧州での展開に力を入れる考えだ。海外で実績を積むことは国内の強化にもつながる。
 現在同社の事業はカスタムメード・システムはじめ独自ブランドによるコムフォート・シューズシリーズ、本革靴紳士・婦人物シューズなどのOEM生産の3つが柱だ。OEMは1デザイン、1カラー数十足など少量から対応可能だ。売上高の50%はOEMの仕事になる。バブル崩壊後に徐々に多品種少量にシフトすることで生産現場の意識改革を進めモノづくりの進化を図った。良い靴づくりを手がける同社には全国から靴職人を目指す若手人材も集まる。社員約80人のうち約20人が20―30代の若手。若手とベテラン技術者の調和により独創的で品質の高い靴づくりが生まれる環境ができている。
 独自ブランドの将来展開では、医療・福祉分野向けの最適な靴の開発を目指している。既製の靴とは一線を画したモノづくりを常に考える宮城興業。3Dプリンターによる新たな生産技術の研究も海外との競争を意識した取り組みとなる。高橋社長は「ビジネスモデルをいかに磨いていくか。山形からの挑戦を続ける」と先を見つめている。

多品種少量の生産現場

多品種少量の生産現場


Onepoint

生き残りの解

 単純に「量」を求める中小企業の経営環境は一段と厳しい状況になっている。多品種少量に特化して独自のビジネスモデルを構築していくことが今後の生き残りの一つの解でもある。宮城興業では「靴のイージーオーダーシステム」の確立により、多品種少量生産の強みを増した。ユーザーが満足のいく靴づくりがその根幹にある。

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企業データ

高橋和義社長

高橋和義社長

会社名 宮城興業(株)
代表者 高橋和義社長
業種 革靴製造販売
所在地 山形県南陽市宮内2200
電話 0238-47-3155

掲載日:2014年3月31日

山形県

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