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元気印中小企業


「割り裂き工法」で海外展開拡大 [関プレス]

元気のひみつ
  • 業界にない画期的な技術を確立
  • 新工法確立後も絶えない革新意欲
  • 確固たる海外展開論を持ち、まい進

 関プレスは自動車関連部品を軸に精密金型設計製作や精密順送・単発プレス加工などを手がける。2011年の東日本大震災以降、思い切った技術革新を進め、金属をプレス加工で割り裂く方法を確立。地元の常陽銀行主催の「常陽ビジネスアワード2012」で「順送プレス加工における割裂加締加工技術による複雑三次元形状の一体成型技術の開発」を発表し、最優秀賞を受賞した。「国内外でものづくりで生き残るためには世界に通用する独創技術が必要」(関正克社長)なことから、この新工法を生かして今後、海外展開を強めていく。

揺るぎない海外展開像

 「せめてアジアで生き残りたい」―。2006年に社長に就任する前の専務時代、03年には既にグローバル化が進展していたことから、自社の将来像を考えていた。「アジアで生き残るためには少なくとも中国とアジア圏に拠点を形成し、同業他社がやらない独自の技術も必要になる」(関社長)と漠然と危機感を描く。そこで拠点を置きたいと思える国の選定から始めた。中国やタイに進出している顧客と同じ国に進出しても顧客メリットは少ないと判断。ベトナムは今後のアジアの生産拠点の一つとなり、台湾は中国と貿易面でメリットがあると考え、それぞれ03年、09年に事務所を設置した。「後は自分が納得がいく独創技術を生み出せるかどうかにある」(同)と焦りはなかった。顧客に海外拠点を設置するように指摘されても「初期段階は自分で耕したい。軌道に乗ったときに依頼いただければ是非とも生産対応させていただきます」と揺るぎない海外展開像を曲げなかった。

「技術なくして未来なし」

 東日本大震災時のふとした気付きがきっかけで11年9月までに約8000万円を投じて専用スペースを新設し、設備を導入して新しい工法に着手した。精密プレス金型で培った技術を生かした、金属をプレス加工で割り裂く新工法だ。この工法は金属の材質、材圧、形状などの条件に応じて作成した数百種類の割り裂き道具を変えることで実現した。従来、金属プレス加工では難しかった複雑3次元形状の一体成形を順送金型内で完結できることも特長だ。
 この割り裂き加工技術で既に、鉄、銅、真ちゅう、アルミニウム、ステンレス材で板厚0.8ミリメートルの分割に成功しており、板、コイル、棒に適用可能だ。さらに14年8月には、チタンや高張力鋼板などの難加工材や板厚0.1ミリメートルを0.05ミリメートルに分割する技術も確立したい考えだ。
 新工法を応用し、割り裂いた後からスパナの先のような形状や円形状などの異形状にも成形できるほか、加締めも試作開発している。割り裂きの先端部分をU型形状にしてクラック発生を抑制しており、茨城大学と茨城県工業技術センターでクラックの発生の有無について検証した結果、「ゼロと評価された」(関社長)。「技術なくして未来なし」が経営理念の関プレスは独創技術を確立したことで未来につながる扉を開いた。

「割り裂き」で海外へ

 「14年は新工法の芽が出せる年にしたい」―。同社は海外での受注活動に力を入れている。技術展示会への出展を国内から海外重視にシフトし、海外での営業担当を増員する。技術者も増員し、国内の受注状況に応じて既存の金型技術者を新工法の担当に配置転換する。自動車部品だけでなく弱電、重電や建築関係など幅広く引き合いがあることから、2013年度末までに国内外での受注を目指している。
 ベトナム・バクザン省には13年12月に子会社を設立した。新工場は15年の稼働予定だ。当面、割り裂きの海外受注生産工場と位置づけ、15年度の量産化を目指す。受注獲得した場合は、「設備を貸与してもらい、金型は自社で保管する。切り札は離さない」(関社長)と自社の強みを維持して行く考えだ。
 また、海外は14年にドイツ、米国、中国、台湾と相次ぎ技術展示会に出展するほか、同社台湾事務所と連携し、アジア圏での受注活動を強め、稼働開始時点で数件の受注を目指す。
 国内でも割り裂きを中心とした受注活動を増やす。経営資源は海外や技術開発に集中する。
 こうした一連の受注活動と生産体制で全社売上高を12年8月期の10億円から15年8月期に15億円以上に引き上げる計画だ。

用途に合わせて提案可能な割裂加工技術

用途に合わせて提案可能な割裂加工技術


Onepoint

サポインに採用された技術

 同社は2013年度の「戦略的基盤技術高度化支援事業(サポイン事業)」に「割裂及び加締加工技術による順送加工プレス一体化の研究開発」で採択されている。次世代自動車の低燃費や軽量化を低コストで実現するため、電気自動車(EV)などのインバータ内の重要部品のバスバーの電気的な接触の信頼性を確保しながら、銅とアルミの異種金属接合に挑戦するなど、新工法のさらなる発展にも取り組んでいる。また、14年2月に特許庁の「知的財産権活用企業事例集2014」で同社の取り組みが取り上げられた。

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企業データ

関正克社長

関正克社長

会社名 (株)関プレス
代表者 関正克社長
業種 精密プレス加工
所在地 茨城県日立市千石町4-30-20
電話 0294-36-0300

掲載日:2014年3月27日

茨城県

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