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元気印中小企業


工業用ゴムのオリジナル素材を開発 [大和ケミカル]

元気のひみつ
  • 自社でオリジナル素材を開発
  • あらゆる試作開発にも素早く対応
  • 日本、タイ、ベトナムの3カ国で生産を分散

 大和ケミカルは1972年に創業し、主に工業用ゴム製品の製造、販売を手がけている。自動車や電機など幅広い業界のニーズに対応するため、約30年前から自社で素材の研究開発を実施。この間、5000以上のレシピ(配合)を蓄積してきた。2013年に創業者で父親の現会長から事業を受け継いだ中村英寛社長は素材開発力に磨きをかけつつ、第二の創業期として国内外でさらなる受注拡大に力を入れている。

試作開発の期間を短縮

 工業用ゴム製品はあらゆる業界で使用され、メーカーごとに耐久性や耐熱性などさまざまな特性が求められる。さらに、近年では欧州特定有害物質規制(RoHS)といった環境への対応も欠かせない。このため、同社は自社内に技術部を設置し、オリジナル材料の開発に取り組んできた。特殊性の高い製品については顧客メーカーと共同で開発することも多く、これによって最近では医療関係といった新規分野の開拓にも成功している。
 また、素材開発のノウハウを蓄積してきたことで、試作開発の柔軟性やスピードも向上。中村社長は「開発に1年かかっていたところを、今では平均して3カ月から半年で完了できるようになった。医療の分野は自動車や電機とは要求が違うが、蓄積があるからこそ対応できている」と自社の強みを強調する。今後はレシピのデータを整理・集約していき、開発のさらなる効率化を図っていく。
 こうした素材開発力を武器に、海外顧客の獲得にも力を入れている。2013年末にはベトナムのフンイエン省に現地法人「ヤマトラバーベトナム(YRV)」を新設。型締め力250トンの大型真空コンプレッション成形機3台を含めて合計23台の成形機を導入し、主に自動車や産業用モーター、電気製品向けのゴム製品を月産で約200万個生産している。工場には最大40台程度の成形機を設置できるため、月産能力は約600万個まで引き上げられるという。中村社長はベトナム進出について「どの国もいずれ労働コストは上がってくる。それよりもマーケットがある地域の進出を目指した」と説明する。日本で開発したオリジナル材料は海外でも活用。材料の現地調達を可能にするため、レシピは柔軟性にも配慮している。

3カ国体制で生産リスクを分散

 ベトナムへの進出は生産能力拡大のほかに、日本とタイを含めた3カ国によるリスク分散の狙いもある。同社は1999年にタイに進出し、これまでタイにある2工場と日本で生産してきた。しかし、近年の円安やタイの人件費高騰を受け、日本向けの輸出が中心だったタイの第一工場で収益が悪化。このため、為替変動リスクや材料の安定調達に対応するためにも、国内外でバランスの取れた生産体制の構築が喫緊の課題だった。タイの第一工場の品目を他工場に振り分けることで、各拠点が収益を上げていく体制に再構築する。また、ベトナムとタイで生産のバックアップ体制を整えており、災害発生時の供給体制を強固にした。
 中村社長は2014年からの3カ年計画で「まず1年目に各工場を単月で黒字にし、2年目以降に本格的に売上高を拡大していく」方針を掲げる。タイやベトナムは自動車メーカーや電機メーカーの拠点も多く、現地企業を開拓する余地はあるとみている。2013年にはタイの第二工場を国際調達拠点に位置づけ、現地調達の強化や加工業者の開拓に取り組んでおり、将来的には生産品目の拡大も視野に入れている。各工場が確実に収益を確保できる体制を目指すことでグループ全体の業績をアップし、3年後には売上高を現在比5億円増の35億円に引き上げる。
 中村社長の目指す理想の企業像は「規模は小さくても全員が一致団結し、社会に貢献する企業」。専務時代から風通しのいい環境づくりに配慮して、80人以上の社員一人ひとりと会話してチームワークを高めていった。「トップダウンだけではなく、社員が自主的に行動するようになった。熱い経営理念と全従業員の笑顔が一番の原動力」と力を込める。今後もグループの全社員が一致団結し、第二の創業期を形作っていく。

2013年に設立したベトナム工場

2013年に設立したベトナム工場


Onepoint

国内でのモノづくりは継続

 2013年7月に新社長に就任した際、中村社長は創業者のことを「力強いタイプ」とする一方で、自身については「臆病。先回りして心配事をつぶすタイプ」と笑って話した。事業環境の変化に対応すべくベトナムへの進出を決断したが、一方で「国内でのモノづくりは止めない」と述べる。2013年には補助金を活用して成形機を導入するなど、生産自動化も着実に進めている。最後のとりでとなる日本では、あらゆることを想定して今後も投資を続けていく。

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企業データ

中村英寛社長

中村英寛社長

会社名 (株)大和ケミカル
代表者 中村英寛社長
業種 工業用ゴム製品の製造
所在地 神奈川県厚木市上依知1405-3
電話 046-245-3871

掲載日:2014年3月26日

神奈川県

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