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元気印中小企業


経営管理システム導入でコスト競争力向上 [阿波スピンドル]

元気のひみつ
  • 絶対的市場シュアを誇る製品
  • 経営管理システムで効率化を実現
  • 社員の自己啓発を高める人材育成制度

 阿波スピンドルは、繊維に撚りをかけるための部品で、質の良い糸をつくるために必要不可欠なスピンドル製造から発展してきた。スピンドル製造で培ったコア技術を展開し、さまざまな顧客のニーズに応える製品を生み出しているのだ。高い技術力に加えて、顧客提案を核に売上を伸ばしてきた。6代目の木村雅彦社長は、これらの技術を発展させていくには「経営革新による情報の一元化と人材育成が重要」という。

絶対的な商品

 同社は、1868年(明治元年)木村正平商店としてスピンドル製作を始めた。高回転製品であるスピンドルは過酷な使用状況に対する安全性と耐久性が求められる。化学繊維は、そのスピンドルを用いて撚糸加工を施したり、風合いや伸縮性を持たせる為の仮撚り加工が行われる。この仮撚り加工に使用されるスピンドルの国内シェアは、ほぼ100%。今では、中国や東南アジアを中心に北米・欧州など16カ国で使われている。
 長年の技術の蓄積により守り続けたスピンドル製造技術は、小型サーボモーターに使用するモーター用のスピンドルや織機用パーツ、ベアリング、自動車部品など多方面への商品展開を可能にした。近年では、木材や鉄、プラスチックに替わる輸送用梱包材のトライウォール・パックなどを製造し、会社を成長させてきた。

組織の効率化・合理化を実現

 木村社長は「海外企業と戦う場合、品質を保ちながら業務を効率化してコスト競争力を高めなければ勝ち残れない。そのためには組織の効率化・合理化と人間力向上が欠かせない」と2004年より国際マネージメントシステムISO9001、同14001、OHSAS18001(マネージメント)の認証取得を進め製品の質向上だけでなく、効率化など経営的課題に対して組織的に対応する取り組みを行った。5Sやコスト改善など7つの委員会組織を構成。全社員が参加して問題や課題に取り組むことで各自のスキルアップを実現し人間力向上はもとより、社員同士が切磋琢磨することにより相乗効果を高める狙いだ。
 経営戦略を具体化するためにIT化にも取り組んだ。木村社長は「通常、外部に開発委託した場合3億円かかるシステムを、5年かけて自社で開発した」と当時を振り返る。
 2011年から部分的に運用を開始したシステム名「アプロス」は営業活動から製品開発、仕入れ、販売、製造、出荷、輸出入までの情報を一元管理することで効率化・迅速化を図った。社内の3200にも上る業務プロセスをすべてモデリングし情報を管理、作業を標準化し、データベースに集約することで経営に必要な情報をすぐに取り出せるシステムだ。「日常業務のダブり作業が減少した。情報の共有化も進み業務の流れ・関連性を「見える化」し、管理コストは約15%削減、見積り期間も半分の日数になった」(木村社長)と自社の改善点を分析する。「活動状況を瞬時に把握し即座に販売戦略を立てることは、海外企業と対等に渡り合える絶対条件。成果が出始めている」と話す。

ベースは人間力の向上

 もう一つ大事なことは人材育成。「2008年秋のリーマンショックに端を発する世界的な景気減速の中でも、投資を続けることが大事」(木村社長)と今日まで人材の育成には力を入れる。定期的に社内外での研修を開いたりQC活動に注力している。「ベースは人間力の向上。それはイコール品質を高めることにつながる。相手の立場、考え方を理解することがどんな業務でも大事」と会社を支えるのはあくまで人と力を込める。
 また、資格取得を奨励している。TQMに関して管理監督層への基礎教育やISOに関する講演会を始め、定期的に社内の先輩社員が率先して、資格取得のための講師を務める。技能検定(中央職業能力開発協会主催)では、1級技能士4名と2級技能士を46名が取得など他に多くの資格を取得している。
 企業と地域住民とのコミュニケーションも大事にし定期的に社長自ら、地域の清掃活動の実施や小学生の工場見学など率先して受け入れている。
 歴史が長いほど、働く人の意識を変えるのは困難だが、全社員が一丸となり改善活動を進展させ同社は初挑戦で2012年に日本品質奨励賞TQM賞」(日本科学技術連盟主催)を受賞した。
 会社のシステム、人材教育など事業の再構築に余念はない。今後の展開は「最先端のモノづくりをテーマに、検査装置や医療関係など幅広い業種の受注を目指す」(同)と意欲を燃やしている。

医療用から産業資材用まで多様なスピンドルを取り揃える

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Onepoint

一人ひとりがスキルアップ

 人間力向上をテーマにする同社は、社員の資格取得も奨励しており、技術士検定取得者なども増えつつある。また、若い時から仕事の幅を持たせる意味で、社員にいろいろな部署を経験させ社員も一人ひとりがスキルアップに励んできた。社員の成長のみならず伝統ある会社を成長させ続けるため、幾多の困難を乗り越えた木村社長の決断力とリーダーシップこそ、阿波スピンドルの技術に勝る強さだ。海外製品との闘いも熾烈になっているが木村社長の闘いに今後も注目していきたい。

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企業データ

木村雅彦社長

木村雅彦社長

会社名 阿波スピンドル(株)
代表者 木村雅彦社長
業種 繊維機械部品の製造、販売及びベアリングのレース加工、輸出梱包
所在地 徳島県吉野川市山川町天神80
電話 0883-42-4121

掲載日:2014年3月18日

徳島県

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