本文とサイドメニューへジャンプするためのナビゲーションスキップです。

スタートアップガイド

J-Net21 中小企業ビジネス支援サイト

  • J-Net21とは
  • スタートアップガイド
中小機構
  • メルマガ登録
  • RSS一覧
  • お問い合わせ

HOME > 経営をよくする > 元気印中小企業

元気印中小企業


パイプ加工製品の“百貨店” [セイエン]

元気のひみつ
  • 多種多様な圧入用パイプ製品
  • 自動車以外の用途を積極開拓
  • 品質向上投資も前向き

 セイエンの前身である青園鉄工所はボルト、ナットの切削加工からスタートした。1986年に圧入用パイプの塑性加工を手がけ今ではパイプ加工の専門メーカーに姿を変えた。製品は自動車のエンジン燃料系など多種多様。部品メーカーを介して大半の国内自動車メーカーに供給している。自ら設計にも携わる青園敏夫社長は「限られた技術だが自信はある」と、自動車以外の顧客を積極的に開拓している。

プロジェクション溶接をフル活用

 同社のコア技術はパイプの極小曲げ加工と拡管、縮管、溶接。これらを用途や材質に応じて組み合わせ、コスト低減を図っている。「切削しない技術で軽量化や品質向上が可能になる」(青園社長)からだ。とくに溶接については、いち早く従来のロー付け溶接からプロジェクション溶接に切り替えた。パイプ加工を始めた2年後のことだ。パイプ同士を接合する際にロー付けだと接合部分の信頼性に限界があり、熱など作業環境も悪く熟練を要するうえ、生産性も低くR形状のものとの接合は難しかった。プロジェクション溶接は電流を溶接継ぎ手部に瞬時に集中させ加熱・加圧する。「生産性が高くロー付け溶接の10倍近いのでは」(青園社長)という。プロジェクション溶接機を3台保有しフル回転させている。
 また曲げ加工でも「パイプの極小曲げ」という特許技術を持つ。極小曲げは金属の内側と外側の伸びが大きく異なり、クラックやひけが発生するなど問題があった。同社は独自の芯がねを開発するなど工夫を凝らし、1988年には自動車メーカーに採用されている。この技術は今でも同社の差別化技術である。これらは「意外と顧客には知られておらず、当社の技術で樹脂から金属に切り替える顧客もある」という。
 製品はL型、I型、T型をはじめ角度も多種多様で中小物が中心。材質も普通鋼やアルミ、チタン、ニッケル、真ちゅう、ステンレスなどもこれも様々。従来は自動車のマニホールドやウォーターポンプ、各種エンジン部品などが中心で9割が自動車関連だった。しかしこの数年、完成車メーカーはもとより部品メーカーも海外生産を強めており、比重が変わりつつあるという。これに代わって問い合わせが増えているのが自動車以外の分野。センサーや伝導機部品など難易度の高いものばかりだが、この間の努力が実を結んだ格好だ。
「自動車の国内市場は伸びる可能性が低い」と見て、パイプ継ぎ手の専門加工メーカーとして技術をアピールする。そこで品質向上のための設備投資を断続的に行っている。2012年9月に超音波洗浄機、今年8月にはショットブラストを導入し年内に大型ショットブラストを追加導入する。パイプを圧入する際、表面を加工し滑りを良くするためだ。現在も稼働しているバレル研磨機は加工時間がかかっていたが、ショトブラストだと大幅に時間短縮できる。しかもパイプ内面の処理やバリ取りが同時にできるメリットもある。「パイプ加工メーカーでショットブラストを保有しているところは少ないのでは」と品質には自信を持つ。

基幹業務システムを自社開発

 技術を支える情報システムも自前で構築している。呉市の本社工場には数台の大型ディスプレーが設置され、従業員は毎朝これを確認して作業に入る。この「基幹業務システム」は、すべて自社開発し2008年から本格稼働させた。月次管理、進捗管理、販売管理、納品の日程管理など日常業務に必要な項目を網羅。受注があれば瞬時に現場の作業者に生産指示が出される。材料手配から切断、洗浄、加工など受注した製品がどの工程を流れているか、一目で把握できる。必要なものを必要な時に作る体制ができあがり、工場内の光景もがらっと変わった。以前は素材や仕掛品が山積みされていたが今ではすっきりとした工場に変身した。さらに生産性は30%向上、材料在庫は50%減、完成品在庫は30%減、仕掛品在庫は70%も減った。「中小企業でここまでやっているところは少ないだろう」と胸を張る青園社長も、毎朝このシステムをのぞくのが日課になっている。
 工夫好きの青園社長は「昔から人と同じことはやりたくなかった」信条の持ち主。まず一番高い目標を掲げ、それに挑戦することで「なかなかまねのできない加工を普通にできるようになった」という。今でも持ち込まれた依頼の解決策を考えるのが「楽しくて仕方ない」。名実ともにパイプサプライヤーとしての地歩を築きつつある。

パイプ製品群

パイプ製品群


Onepoint

独自の位置を占める

 従業員40人程度のこぢんまりした規模ながら、圧入用パイプ加工では独自の位置を占めている。ほとんどの完成車メーカーに採用されているのがその証だ。一口に曲げといっても材質や用途によって工法が異なるが、同社は豊富な経験とノウハウを持つ。自動車で培った技術を他分野に展開する試みも成果を上げつつある。本格化するのはこれからだがまだ拡大の余地はある。

関連リンク
  • 支援情報ヘッドライン
    ビジネスに役立つ無料セミナーなど公的機関による支援施策情報が毎日更新されます。
  • ビジネスQ&A
    経営者からのよくある質問に専門家が回答した事例集。

企業データ

青園敏夫社長

青園敏夫社長

会社名 (有)セイエン
代表者 青園敏夫社長
業種 金属配管部品の製造
所在地 広島県呉市音戸町渡子1-5-5
電話 0823-51-2644

掲載日:2014年2月28日

広島県

最近の記事


このページの先頭へ