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元気印中小企業


けん玉で世界に通用するモノづくり [山形工房]

元気のひみつ
  • 競技用で信頼される「大空」ブランド
  • 職人による高品質なモノづくり
  • 各国で高まる存在感

 「国内でのけん玉競技人口は年々増えているように感じる。けん玉は海外にも認められつつある」。競技用けん玉を主力とする山形工房の梅津雄治社長は、メーカーとしてけん玉の普及に力を入れている。競技用けん玉は日本けん玉協会が認定するけん玉で、全国各地の公式けん玉大会に出場する際に使われるけん玉のこと。同社は日本けん玉協会の製造指定工場でもある。1990年には地元の長井市から競技用けん玉生産「日本一」の認定を受けるなど、山形・長井から世界に通用するモノづくりに励んでいる。

人間の指に勝るものなし

 同社の創業は1973年10月。今年で創業から40年を迎えた。当初は木地玩具・民芸品製造を手がけ、77年から競技用けん玉の生産を始めた。現在は競技用けん玉の売り上げが売上高全体の半分以上を占め、それ以外のトロフィーけん玉なども作っている。木製品加工技術を基盤にしており、けん玉以外では、太鼓のバチや農業用機械の部品も手がける。梅津社長は「職人の手作りによる高品質なけん玉づくりに取り組んできた」と創意工夫を重ねてきた技術力を強調する。
 同社ブランドの競技用けん玉「大空」。材料はけん玉を構成する「剣」と「皿」がブナ。「玉」には桜を用いている。大空は国産材も使い、けん玉職人の巧みの技で仕上げる。けん玉の技は数万種あると言われ、高度な技になればなるほど製品の精度が求められる。高度な技を繰り出すユーザの要求に応えるには磨きなど手作りの工程が重要になる。材料を吟味し、原木の樹齢や生育環境などの条件を把握しながら、けん玉を構成する各パーツを加工する。仕上げのヤスリなど「人間の指に勝るモノはない」(梅津社長)という。
 製造工程は、まず機械加工で原木から角材に加工し、さらに角材から丸材にする。そこから玉の加工、皿の加工、剣の加工などを行う。塗装も自社で手がけ、一貫した生産が特色。今後はリサイクル面の取り組みを課題としている。生産過程で発生する木くずは1日当たり約1トンにもなるという。木くずを廃棄物として処理するのでなく、農業関連の事業者との連携により燃料や堆肥などへの利用に向けた提案に力を入れていく方針だ。

ポップカルチャーとして浸透

 けん玉競技の人口は国内で数百万人と言われている。小学生はじめ指導者層まで幅広い世代で楽しまれている。近年国内ではストリート系の若者らがけん玉を操る姿も見られるようになった。梅津社長は「ポップカルチャーとしても、けん玉が浸透しつつある」とみている。競技用けん玉以外では商品のデザインも多彩だ。日本の文化が海外で評価されるクール・ジャパンの流れにけん玉も加わりつつある。
 海外でもけん玉が使われるようになり、山形工房では08年ごろから海外販売の対応を始めた。11年には米国への輸出に向けて米国安全基準となるCPSIA試験に合格した。また12年には日本玩具協会安全基準であるSTマークを競技用けん玉の大空に添付している。米国での安全基準の試験に合格したことで北米市場での信頼も高まった。海外でのけん玉は「スポーツ用品、ジャグリング用品として使われている」(梅津社長)。海外では10-20代の若者文化の一つとしてけん玉があるようだ。けん玉競技自体にも関心が高まり大空の引き合いは強い。梅津社長は「日本がメーンだが、海外での普及を一段と意識していかなければならない」と世界に通用するモノづくりを狙う。
 今後の海外展開では中国市場の開拓も模索する。展示会への出展などで市場を調査している段階にある。また海外展開に関しては模倣品への対策など知的財産の管理も課題となり、各方面との連携により厳格に対処する方針。
 メーンとなる国内市場の掘り起こしでは、競技用けん玉の使い方などの草の根の啓発が欠かせない。けん玉の技となる「もしかめ」「とめけん」「日本一周」など基本的な技や競技方法を知る場を増やしていかねばならない。けん玉は世代を問わずに楽しめるのが面白さでもある。けん玉でのコミュニケーションは世界に広がっている。梅津社長は「モノづくりの立場からユーザーに応えていきたい」と先をにらんでいる。

巧みの技で仕上げる競技用けん玉

巧みの技で仕上げる競技用けん玉


Onepoint

ニッチ分野こそ市場開拓を

 けん玉は古い記録からフランスのビル・ボケがそのルーツとされており、現在の形は日本で独自に進化してきたという。けん玉の存在感は各世代であるのではないか。ニッチな分野だからこそ創意工夫により新たな市場開拓が見込まれる。メーンとなる日本の市場はまだまだ開拓可能という。またクール・ジャパンの流れの中でけん玉がどのような形で成長を遂げるのか。世界規模での市場形成が期待される。山形工房は確かな技術力でメーカーとしての信頼を高めている。

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企業データ

梅津雄治社長

梅津雄治社長

会社名 (有)山形工房
代表者 梅津雄治社長
業種 木製品加工
所在地 山形県長井市寺泉6493-2
電話 0238-84-6062

掲載日:2013年12月16日

山形県

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