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元気印中小企業


国産計測機で世界に挑む [松島機械研究所]

元気のひみつ
  • 国産初のマイクロ波レベル計
  • 海外市場に積極進出
  • 日本独自の細かな気配り

 製鉄所や化学プラント、発電所向けにレベル計や粉体計測機、コンベヤー周辺機器を提供している松島機械研究所は、2014年4月1日付で社名を「マツシマメジャテック」に変更する。1946年の創業から67年間親しまれた社名をカタカナ表記に変更するのには、世界で戦うという強い意志が示されている。地方の中小企業からグローバル計測機器メーカーへと脱皮する挑戦が、今始まろうとしている。

国産初の製品で欧州メーカーに挑戦

 松島機械研究所は54年にサウンジングレベル計を開発、レベル計測機器の販売を始めた。以来60年近くにわたり、特に粉体用レベル計メーカーとして高い実績を誇ってきた。だが高周波のマイクロ波を使うレベル計は独の3大メーカー(エンドレスハウザー、ヴェガ、シーメンス)が世界市場の大半を占めており、業界もそれが当然と長く受け入れていた。
 「このままでは市場も当社も成長がない。国産の高周波レベル計を作ろう」。松島徹社長は海外のガリバー企業に戦いを挑むべく、国産初のパルスレーダー方式マイクロ波レベル計の開発に着手。07年に周波数5.6ギガヘルツの製品を九州大学と共同開発した。
 12年には同周波数26ギガヘルツの製品開発にも成功、機能面で欧州3社と肩を並べた。信号処理、マイクロ波発信、電源供給の3つの回路を独自開発することで実現した。
 同レベル計はサイロに貯蔵した石炭灰やセメントなどの粉体、石油や薬品などの液体を原料に触れることなく計測できる。パドル式やおもりが上下動するサウンジング式と比べて精密・大規模・非接触計測ニーズに対応し、しかもメード・イン・ジャパンの細かな気配りが人気となり、初年度300台を販売した。

アジア、米国市場を強化

 同社は海外売上高比率を12年3月期の約20%から、5年後の17年3月期に同50%まで引き上げる中期計画を策定、推進している。12年以降は韓国、タイ、米国に駐在員事務所を開設した。タイは東南アジア初の現地法人として、インドを含めたアジア全域で製品を販売、増収に貢献する。「独3社は製品を売りっぱなし。当社はメンテナンス対応をはじめ細かなケアですでに顧客から評価されており、この点を引き続き訴求して販売増につなげたい」(松島社長)としている。
 現在最も期待しているのが米国市場。米国にはマイクロ波を使ったレベル計メーカーがなく、サウンジング式やパドル式以外ではやはり独の3大メーカーが市場を占めている。松島機械は独自開発した26ギガヘルツレベル計を投入することで「3年以内に日本市場を超える台数を確保できそうだ」(同)と期待する。
 取り組みの第一弾として10月に現地レベル計メーカーのビンディケーター(サウスカロライナ州)とOEM契約を結び、製品の供給を始めた。ほかにも現地のフィールド機器メーカーなどとも同供給契約を結ぶ方向で現在詰めの協議を行っている。さらにシカゴに開設した連絡事務所を拡充することも検討しており、巨大市場米国の開拓には大きな期待を抱いている。

世界シェア10%を目指す

 「社名変更は正直悩んだ」。松島社長は本音を吐露する。「長年松島さん、と愛されてきた社名。しかもカタカナ表記」。だが、社名変更には訳がある。海外での聞き取り調査では、計測を意味する「メジャー」と技術の「テクノロジー」を組み合わせた造語であるメジャテックが好感を持たれたという。
 また粉体計測が得意の同社が液体計測まで手を広げるに当たり、今後は食品や医療業界を視野に入れなければならない。「業界でほとんど無名で、機械と名の付く社名を一から説明するのも大変。若い人はカタカナや英語にアレルギーが全くない」。松島社長は社内の声を集約した結果、社名変更を決断した。
 新社名と新製品を武器に世界へ乗り出す。現在マイクロ波レベル計の世界シェアは1%程度だが「5年以内に年間5000台、シェア10%を取る。粉体分野ではナンバーワンを目指す」(同)と意気盛んだ。

国産初のマイクロ波レベル計

国産初のマイクロ波レベル計


Onepoint

販売体制整えグローバル企業へ

 松島社長は年間3分の1を国内外の出張に費やしている。顧客だけでなく販売代理店の声を聞き、開発・製造・販売にフィードバックしている。取材当日も午前中の便で中国・上海から帰国したばかりだった。
 「国内需要がなくなったわけではない。ただ世界で独3社が市場を占めている中で、ようやく日本製品が出せた。自信はある」と胸を張る。あとは中小企業が壁と感じる販売体制を整えるだけだ。グローバル企業への脱皮を目指す、中小企業の熱い戦いを応援したい。

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企業データ

松島徹社長

松島徹社長

会社名 (株)松島機械研究所
代表者 松島徹社長
業種 計測・制御機器製造
所在地 福岡県北九州市八幡西区則松461
電話 093-691-3731

掲載日:2013年12月 3日

福岡県

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