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元気印中小企業


航空機分野に挑戦する機械加工の“デパート” [秦精工]

元気のひみつ
  • 航空宇宙産業の国際規格取得
  • 地域の航空機ワーキンググループの中核に
  • 新工場で生産性向上

 秦精工の主力事業は自社商品である金型用押出しピンと特殊鋼の機械加工。
 日立金属安来工場が立地する特殊鋼の“メッカ”である島根県安来市で40年以上も事業を続けてきた。「大物から小物までどんな材質でも加工できる」(秦社長)技術を生かし、航空機分野への挑戦を始めた。すでに部品加工は一部手がけているが、2012年9月には航空宇宙産業の品質規格である「JISQ9100」の認証を取得。本社工場の隣接地に機械加工の新工場を建設するなど、着々と体制を整備している。

JISQ9100の認証取得

 「JISQ9100」は、ISO9001をベースに航空宇宙産業特有の要求事項を追加した国際規格。米ボーイングやゼネラル・エレクトリックなど欧米各社が参画するグループが規格を制定している。認証取得の中心になった秦友宏取締役は「ISO9001の延長とはいえ、マネジメントは計画的にせねばならないということを再認識させられた」と振り返る。キックオフから認証まで半年以上かかっており、たやすく取得できたわけではない。それでも「現状ではあまり必要性を感じないが、事業を拡大するには認証が不可欠」(秦取締役)と判断した。同社がすでに手がけている航空機部品はジェットエンジンの最重要部品であるタービンディスク。粗加工を担当し大手メーカーに納入している。
 島根県が2012年7月から始めた「航空機産業ビジネスセミナー」に積極的にも参加し、情報収集につとめている。さらに特殊鋼関連産業振興協議会の航空機ワーキンググループにも参加。中核企業の1社として活動している。中国地域では日立金属や神戸製鋼所が出資する日本エアロフォージが航空機の大型鍛造品工場を岡山県倉敷市に完成し、ビジネスチャンスが広がっている。これを取り込むには「1社単独ではだめ。中小企業が集まって共同でモノづくりすることも考えねば」と、地域での活動を強化している。
 計画中の新工場は航空機関連の受注を見越したもので、稼働は2014年4月を予定している。同社が工場を建設するのは2002年以来のことだ。新工場は延べ床面積560平方メートルの規模で、大型の立型旋盤などを新たに導入するほか、既存の機械加工工場からも一部設備を移設する。もちろん増員も考えている。現状では工場が分散しており、効率が落ちている面もあるため、集約化で生産性を向上させる。
 一方、自社商品の金型用押出しピンは、自動車などのダイカスト金型に多用される。かつてはプラスチック金型用も手がけていたが、現在はダイカスト1本に絞った。自社で窒化処理設備を保有し、加工だけでなく表面処理まで一貫体制で供給できるのが特徴だ。ストレートピンだけでなく、段付きやスリーブピン、平板ピンなど多彩な製品を手がけ「ざっと1000種類はある。サイズも0.5ミリ-30ミリ径まで、長さも50ミリ-140ミリまでと多品種少量生産の典型だ。
 最終顧客が自動車産業とあって、この数年は苦戦を強いられた。生産本数もピーク時の半分程度まで落ちこんでいるが、「ゼロになるものではない」と回復に期待している。また回復を待つだけでなく、付加価値の向上にも注力している。具体的には顧客の要望に応じてピンにさまざまな機械加工を施している。先端の形状を円すいや球面に加工したりタップやネジ加工を施すなどの加工を行っている。豊富な機械加工設備を有する特徴を生かし、特殊ピンの生産に本腰を入れる。

機械加工の“デパート”

 機械加工分野は安定的に推移している。インコネルなどの高ニッケル材料やチタン、さらには銅合金などあらゆる材質に対応できる。加工品も大型旋盤加工品や薄物のリング加工品、長尺ものなどまさに加工の“デパート”だ。顧客はエネルギー関係や産業機械などこれもさまざま。
 同社が航空機と並んで期待しているのがリニアモーターカー関連の部品加工。首都圏と中京圏を結ぶ新幹線が計画されるなど、実用段階に入りつつある。もちろん具体的な業務を手がけているわけではないが、自社の保有技術を生かし、何らかの形で参画していきたい考えだ。特殊鋼メーカーの職人だった父の後を継いで社長に就任した秦社長は「今は当社にとって大事な時期。航空機関連など新たな需要が期待できるが、それに頼らず自社の営業も強化する」と、打って出る姿勢を強めようとしている。

自社商品の金型用押出しピン

自社商品の金型用押出しピン


Onepoint

打って出る姿勢を明確に

 同社には一貫して難加工材を手がけてきた加工技術・ノウハウという強みがある。また強化しようとしている航空機部品にしても実績があり、これも優位に立っている。航空機関連の仕事を実際に行っている中小企業は限られているのが現実だからだ。半面、機械加工分野はどちらかといえば“受け身”の仕事。自社で専任の営業担当者を置いており、自社技術を今以上にアピールすることで、将来像も見えてくる。また金型ピンの延長で新たな自社商品を産み出すこともできる。

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企業データ

秦康人社長

秦康人社長

会社名 秦精工(株)
代表者 秦康人社長
業種 金型用押出しピン、機械加工
所在地 島根県安来市黒井田町691
電話 0854-22-3774

掲載日:2013年10月18日

島根県

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