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元気印中小企業


難削材の精密加工技術を追求する技術集団 [フラスコ]

元気のひみつ
  • 難削材の精密加工で他社と差別化
  • 失敗を恐れず技術確立に向けチャレンジを続ける
  • 新事業としてチタン材のネット販売

 フラスコの得意分野は、チタンやタングステン、モリブデンなど難削材の精密加工。他社が断るような材質でも「削れそうなものは、何でも一回試してみる」(藤原弘一社長)というチャレンジ精神で技術力を磨き、10マイクロメートル単位の精度要求にも応える技術集団だ。藤原社長は「これだけ多種類の難削材の精密加工ができる所は少ない」と胸を張る。
 フラスコの前身藤原鉄工所は、1973年に現社長の父親が一般産業用機械部品の製作などを手掛ける町工場として創業した。創業当初は大手メーカーの工場が近くにあり、そこから生産設備機器の設計や組み立て、関連部品の製作など安定した受注を得ていた。しかし80年代後半頃には大手メーカーからの受注が減少傾向となり、同社は新たな事業の開拓が迫られていた。

品質へのこだわりがモノづくりの基盤

 そうした中、藤原社長は高校時代の同級生から「これからは半導体関連の需要が増える」と声を掛けられ、90年から半導体製造装置部品の製作を始めた。同社がそれまで手掛けていた生産ライン向けの部品では正常に動くことが大前提だったが、半導体製造装置部品では、表面のわずかなキズも指摘され、精度もこれまで経験したことのない高いレベルを要求された。
 半導体製造装置部品の製作を始めた当初は、顧客の要求に応えるあまり、多大な作業時間を費やし「利益はほとんど無く、現場は何度もできないと言ってきた」(藤原社長)と当時を振り返る。しかし試行錯誤を重ねる内に気を付けるポイントが分かり「1から10までチェックする必要はない」(同)ということで、作業効率も次第に良くなっていった。現在、同装置部品は同社の主力事業で、そこで培った高品質を保つノウハウは、同社のモノづくりの基盤となっている。
 また、それまでは主に鉄や銅、アルミを扱ってきたが、半導体製造装置部品の材料は主にステンレスで、その加工技術も同装置部品の製作を通じて向上した。「当時苦労したことが、今につながっている」(同)とし、このステンレス加工のノウハウが、その後の難削材の精密加工に生かされることとなる。藤原社長は「この技術をベースにして加工が難しい素材を扱えるようになれば他社と差別化できる」と考え、難削材の精密加工技術に着目した。

失敗は経験として財産になる

 難削材の加工には「ベースとしてステンレスやアルミを十分使いこなせる技術が必要」(藤原社長)で、同社では半導体製造装置部品の製作において、顧客からの厳しい要求に応えるために、試行錯誤を繰り返して蓄積した経験と技術力があった。それが難削材の加工技術を確立する上で大きな役割を果たした。
 難削材加工の研究を進めるには「失敗を恐れずにトライし続けるしかない」(同)という。失敗すれば高額の難削材の購入費はもちろん、時には切削ツールの破損などで経費負担が発生するが、「失敗も経験として財産になる」(同)と、その重要性を語る。
 現在では切削ツールメーカーから、試作品のデモを依頼されるなど、その技術力は高く評価されている。
 同社が得意とするのは難削材の精密加工で、「お客さんから『鉄工所っていうイメージではないね』とよく言われた」(同)と、2004年10月に社名をフラスコに変更した。実験道具のフラスコを社名にすることで「研究開発を主体としていきたい」(同)という今後の会社方針も社名には込められている。
 同社では13年10月に最新のNC(数値制御)研削盤を導入した。藤原社長は「今はステンレスやアルミは諸外国でも簡単に削れる時代。今後は難削材の複雑形状加工を極めていきたい」と、新たな難削材へのチャレンジや、さらなる加工精度の向上を目指して研究を推進する方針だ。また新事業として、12年からチタン材のネット販売を始めた。成分保証されたチタン材を中国から輸入し、オーダーに応じて加工するもので、その営業にも注力していく方針。今後タングステンやモリブデンなど他素材についても検討しており、新たな事業の柱として期待している。

チタンの加工部品

チタンの加工部品


Onepoint

技術を未来へつなぐ

 フラスコの得意とする難削材の精密加工技術は、今後ますます需要が高まることが予想される。しかし難削材の加工技術は「マニュアル化できない部分もある」(藤原社長)というように、長年の経験と熟練の技術を要する。同社では技術を未来へ継承していくために、職人同士の情報交換を重要視しており、藤原社長はこうした情報交換がどこでも簡単にできる社内の風土作りにも注力している。

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企業データ

藤原弘一社長

藤原弘一社長

会社名 (株)フラスコ
代表者 藤原弘一社長
業種 精密機械部品製造、省力機械設計・組み立て、治工具設計・製作
所在地 愛媛県西条市飯岡字岸之上3743-2
電話 0897-56-7482

掲載日:2013年10月17日

愛媛県

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