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元気印中小企業


独自工法のステンレス筐体で新市場開拓 [山形朝日]

元気のひみつ
  • 蓄積した技術で新工法開発
  • 材料メーカーとの連携し安価な新素材を提案
  • 営業部を設け新市場開拓に本腰

3か月で800台を納品

 「今までやってきた仕事だけでは頭打ちになる。差別化を進めて受注を拡大していかねばならない」-。山形朝日の深津悟社長は新市場の開拓を強調する。同社は筐体(きょうたい)製造を主力とする精密板金加工メーカー。独自に開発した溶接工程を最少化する「MW工法」による提案営業で、社会インフラ分野など新たな市場開拓に力を入れている。
 MW工法は、「Minimum Welding(最少溶接)」の頭文字から名付けた。同社が得意とするのはステンレス加工。2012年には山形県から中小企業新事業活動促進法に基づく経営革新計画の認定も受け、新工法を用いたステンレス筐体の販路開拓を展開している。これまでは通信機器向けの筐体が中心だったが、受注量が減少傾向にあるため新分野の開拓が課題だった。経営革新計画認定前には、約800台の交通公共向け屋外筐体の受注を約3カ月で完納した実績がある。新工法は「量産対応を意識したモノづくりになる」(深津社長)という。

溶接を最少化

 新工法は段曲げを施した上部にふたをはめ込んで筐体をつくるのが基本で、溶接の工数を従来に比べ3分の1まで減らせる。同社が持つ精密板金加工技術を生かした工法だ。はめ込み構造により溶接は必要部分にだけ施し、リベットを用いて溶接を最少化した。限りなく溶接工程を減らすことで、熱によるゆがみの修正時間も短縮した。短納期対応の強化でコストを下げ、差別化を進めている。同社は相手先が必要とするカスタム品への対応を狙っており、新工法を武器に社会インフラ分野での各種プロジェクト案件への提案営業に力を入れている。
 ステンレス加工が得意な同社は、材料メーカーとも連携し、クロム含有量を21%に高めた新素材「SUS443J1」の提案も進めている。ニッケルを含む一般的な素材「同304」と同等以上の耐食性を持つ。新素材は価格の変動が少なく安価な提供が可能という。MW工法と新素材の提案によりトータルでのコストダウンを提案していく考えだ。

インフラ、公共、防災分野狙う

 新工法の売り込みに向けて、4月に営業部を新設した。これまで製造部門担当での顧客対応を営業部に集約。情報収集力の強化が狙いで、自社で担える仕事を生産のバランスも考慮して確保する体制にする。量産対応に適したMW工法による仕事は現在全体の約20%。数年後には50%を目指している。生産部門の平準化が当面の課題でもあり、アンテナを高くして新市場の開拓に取り組む方針。
 ステンレス加工が強みの同社は現在ステンレスによる製品化が約70%を占める。一般にステンレスは、素材自体は鉄より高価だが、屋外筐体の場合はさびを防ぐ塗装が不要だ。さらに軽量化などのメリットもある。同社の新工法で生産コストを抑えることで、鉄を使った従来工法よりも全体で約20%のコストダウンが見込めるという。ステンレスによる屋外筐体が大きなターゲットであり、新市場の開拓では社会インフラ関連分野のほか公共関連分野、防災関連分野などの開拓も視野に入る。深津社長は「動きは出てきた。当社でやれる仕事を見極めて新工法を普及させたい」としている。
 現在山形朝日の従業員は69人体制。モノづくり中小企業を取り巻く経営環境が一段と厳しくなる中、同社は全社のコミュニケーションを重視。全社員対象の経営方針説明会を年2回開いている。深津社長が会社の目指す方向を伝え、全社で目標を確認する場で、全社一丸となって新市場の開拓に取り組んでいる。

MW工法による屋外筐体(デモ用)

MW工法による屋外筐体(デモ用)


Onepoint

“配電盤の街”で注目される存在

 山形朝日が本社を置く山形県南陽市は配電盤の街でもある。市内には配電盤の設計から板金、塗装、組み立て・配線など多くの企業が立地している。こうした中で、溶接工程を最少化する「MW工法」を独自開発した同社は注目を集める存在となっている。ベースとなる技術で「いかに早くつくるか」(深津社長)を考え、量産対応に適した新工法を生み出した。今後は生産のバランスも考えつつ、いかに安定した受注確保につなげるか。新市場の開拓はこれからが本番になる。

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企業データ

深津悟社長

深津悟社長

会社名 山形朝日(株)
代表者 深津悟社長
業種 精密板金加工
所在地 山形県南陽市元中山213
電話 0238-49-2624

掲載日:2013年5月27日

山形県製造業

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