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元気印中小企業


自社商品を生み出し企業力をアップ [シーズンテック]

元気のひみつ
  • OEM、ODMから脱却
  • 高機能・低価格の製品を開発する力
  • メディアで取り上げられる発信力

 「この製品に会社の命運をかけていた」。電子錠を手がけるシーズンテックの大原孝教社長は真剣な表情で語る。2010年、初の自社ブランドによる集積回路(IC)チップ電子錠「シリンダーICロック」を発売。従業員7人(現在)の企業が開発費3700万円をかけて作り上げた、まさにこん身の製品だ。2012年末までの約2年間で6500台を納入する看板商品になった。
 同電子錠は既存の鍵穴にIC読み取り装置などで構成するユニットを取り付けるだけで、鍵穴を残したまま電子錠を付けられるという製品。事前登録したICチップ内蔵の携帯電話やクレジットカードなどを近づけると解錠し、扉を閉めた数秒後には自動施錠する。ICチップは最大300件まで登録できるほか、既存のシリンダー錠も併用できる。価格は5万円程度。
 発売後はテレビや新聞などメディアでも取り上げられ、企業の事務所や教育機関をはじめ家庭向けにも販売先を広げている。販売量は「現在も基本的に右肩上がり」(大原社長)の状況だ。

転機となったリーマン・ショック

 電子錠開発までの道のりは平たんではなかった。同社は1998年に大原社長が創業。電子錠に関連する複数の特許を生かし、当初から建材メーカーや大手ガス会社と組んでリモコン式の電子錠などをOEM(相手先ブランドによる生産)供給していた。「小さな企業が自社で販売するより、安定的に売れるほうがメリットが大きかった」(大原社長)。05年には自動車部品メーカーの工場で従業員駐車場の防犯性を高めるシステムを共同開発するなど経営は軌道に乗ったかのようにみえた。製造だけを請け負うOEMから、開発・設計段階から参画するODM(相手先ブランドによる設計・生産)へと幅を広げていった。
 転機が訪れたのは08年秋。リーマン・ショックに端を発する世界的な景気減速の中、同社の顧客も以前ほどセキュリティ向け製品に力を入れなくなった。ODM供給の量も激減し、同社はこの年に赤字転落した。大原社長は「大手企業も経営が不安定になる時代。ODMに頼ってばかりではいられない」と思い直し、開発費をすべて負担する自社製品の開発を決心。それから約2年の歳月をかけて、ついに出来上がったのがシリンダーICロックだった。同社は現在でもODMを手がけるが、自社製品を生み出したことで、新たな強みが加わった。

スマホと連動した自社製品

 シーズンテックはシリンダーICロックの成功にとどまることなく電子錠の開発を続けた。12年7月には新モデルとなるテンキー付き電子錠「マネージメント・ロック」を発売。毎日0時に自動で暗証番号が変わり、スマートフォン(多機能携帯電話)やパソコン上でその日の暗証番号を確認できる。従来品と同じく既存の鍵穴やIC読み取りユニットも残し、通常のシリンダー錠や事前登録したクレジットカードでも解錠できる。
 新しい電子錠の技術的なポイントは、電子錠の製造番号と日付から暗証番号を作る独自アルゴリズムを搭載したことだ。従来のテンキー錠は手動で暗証番号を変える手間があり、長期間にわたり同じ暗証番号を使うことは防犯上、問題がある。自動で暗証番号を変えることで、テンキー錠の防犯性を格段に向上した。価格も3万9900円と既存製品より低く設定した。
 現在は、メーカーとしてコスト削減に取り組んでいる。自社で工場を持たず、韓国や中国の工場と委託契約を締結。基板などの中核部品を日本から送るなどして全体の生産コストを下げている。


2010年に発売したシリンダーICロック

2010年に発売したシリンダーICロック


Onepoint

価値を認めてもらえる製品開発を

 リーマン・ショック以降、セキュリティ市場を取り巻く環境は変化しているという。大原社長は「大手企業の製品だから安心、といった考えが薄れつつある。その製品の性能や価格に納得できれば(中堅・中小のものでも)どんどん使う社会になってきた」と分析。同社は既存の錠前を残しつつ手軽に解錠できる電子錠という、市場に納得される商品を生み出してきた。2011年には、家庭用コンセント、車載バッテリー、太陽光発電パネルの3通りの方法で充電できる電源装置「ジェネピット」も発売している。現在も、集合住宅や介護施設向けにモニター付きインターホンと電子錠を組み合わせた商品の開発を進めるなど、電子錠の技術を核に飛躍を期している。

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企業データ

大原孝教社長

大原孝教社長

会社名 (株)シーズンテック
代表者 大原孝教社長
業種 電子錠、防犯製品の製造販売業
所在地 愛知県名古屋市緑区徳重3-104
電話 052-878-3088

掲載日:2013年4月 3日

愛知県製造業

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