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元気印中小企業


競輪選手用から高齢者向けまでオリジナル自転車開発 [マツダ自転車工場]

元気のひみつ
  • 独学で会得したプロ向けノウハウ
  • 「マツダ流」の独自の製造工程
  • 一般向け自転車にフィードバック

 「同業者の中では、変わっていると言われる」。マツダ自転車工場の松田志行社長は、そう言って笑う。同社は自転車をフレームからオーダーメードで作る「フレームビルダー」。東京都荒川区内のショールームには、競輪用自転車のほか松田社長がデザインしたシティーサイクルや高齢者向け自転車など、さまざまな種類の自転車が並ぶ。さらに店内奥のガラス窓からは、工房で職人がパイプを溶接してフレームを一から製造する様子をのぞくことができる。
 マツダ自転車工場は、1951年に松田社長の父親が創業した。一般的な自転車製造業として操業していたが、松田社長が2代目として会社を継いだ後の1980年に日本自転車振興会(NJS、東京都千代田区)の認定を取得。プロ競輪選手用のオーダーメードフレームを製造するようになった。

「ほぼ独学」で競輪向けに転換

 松田社長は、オーダーメードの競輪自転車用フレーム「LEVEL(レベル)」というブランドを確立した。各選手の身長、体重、肢体の長さ、握力・背筋力など体力・能力テストの結果や、時速60キロメートルを何秒維持できるか、最高速度まで何秒で到達するか―など、各数値から寸法を割り出して設計する。「選手に、いかにして100%の能力を出させるか」(松田社長)を考えて作り出される。
 「街乗り自転車」から「競輪向け」への転換のきっかけは、自転車の展示会、サイクルショーで「オーダーメード自転車というものがある」という噂(うわさ)を聞いたことだ。当時、既に自転車製造業はコストの安い海外にシフトしており、国内での生き残り策として「付加価値の高い製品を作らなければならない」と感じていた。そのうわさを確かめ、さっそく実行することにした。
 師を捜し、弟子入り志願して知恵を貰い、技術を磨いた。ただ手取り足取り習ったわけではない。実際に教えを請うたのは10回程度。会うたびにヒントやノウハウを貰い、自社工場で実践してきた。自他共に認める「ほぼ独学」だ。松田社長は「師匠も『弟子と言ってくれるな』と言う」と笑う。
 そのため製造工程には「マツダ流」が多数ある。たとえばフレームのゆがみを修正する「芯取り」は力でたたいて直すのでなく、熱を加えることで精度高く仕上げる。こうした独自技術をもって、松田社長は2000年に荒川区の「荒川マイスター」、2003年には東京都の「東京都マイスター」にぞれぞれ認定されている。

イージーオーダーにも対応

 7年ほど前までは競輪用自転車の生産が8割以上を占めていたため、顧客のほとんどはプロだった。しかしショールームを設けたことで、近隣の顧客も徐々に増えている。今後は「半々くらいにしようと思っている」(同)と、さらに経営を変えていく方針だ。
 この経営革新の一環で、従来のフルオーダーの他に下請けで作る「セミオーダー」、量産型の「イージーオーダー」を設け、オーダー方式を段階的にした。顧客の求める要素を六つ挙げると、目に見える「デザイン」「体格」「品質・機能」と、目に見えない「強度」「精度」「性能」に分けられる。後者は過剰品質にならないよう気を配り、特殊な自転車ばかりでなく一般客にも売れるようにした。
 最近ではサイクリング車だけでなく、足の悪い高齢者向けにもリハビリと街乗りができる自転車を作っている。たとえば膝に支障があって左右で可動域が異なるような高齢者向けに、ペダルの長さを左右で変えた自転車を開発した。従来の自転車にはないユニークな発想で、さまざまなデザインを生み出している。


松田社長がデザインした自転車が並ぶ

松田社長がデザインした自転車が並ぶ


Onepoint

自信があるから“動く”

 6人の職人でこだわりのモノづくりを続ける同社の今後の目標は「企業体力を付けること」。控えめだが、今後も経営革新が続きそうだ。ショールームの設置、オーダー方式の変革と続き、製造と販売についても体制を見直そうとしている。「石橋を叩いても渡らない」と自認する松田社長が動く時は、自信のある時だろう。

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企業データ

松田志行社長

松田志行社長

会社名 (株)マツダ自転車工場
代表者 松田志行社長
業種 自転車の製造・販売業
所在地 東京都荒川区東尾久1-2-4
電話 03-5692-6531

掲載日:2013年4月 2日

東京都製造業

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