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元気印中小企業


新工場稼働でシャフトの小ロット・即納体制を強化 [ミヤジマ]

元気のひみつ
  • アプセット鍛造で手がける段つきシャフトの小ロット・即納期体制
  • 社員の自主性を伸ばす社員教育に力、個人の自発性を啓発
  • 2013年4月から新工場が本格稼働、小ロット対応を強化

 小ロット対応と、短納を超えた「即納」こそが中小企業のプライド。ミヤジマは、各種シャフト形状部品の熱間据え込み(アプセット)鍛造を主力にする。建機や農業、運搬などの大手メーカーにギアや駆動軸の部品と産業用ゲートバルブの弁棒などを供給している。ひとつからのシャフト注文に応じ、納期も翌日発送を基本に、機械加工がなければ3日以内に発送する。
 リーマン・ショック後の苦境を乗り越えた後、「2012年2月に受注のピークを迎えた」と宮嶋誠一郎社長は振り返る。このため、本社工場の隣接地に新工場の建設を決断した。12年12月に完成し、13年4月から本格稼働に入った。ただ、「12年2月を100とすると現在は80くらいだ。中国経済の停滞が大きい。まさかこんなに暇になるとは」と宮嶋社長は話す。そう言いながらも、表情に暗さは見られない。

景気低迷後に、カイゼンと営業力を底上げ

 08年の景気低迷時に「社員教育に磨きをかける時期だと判断した。しっかり取り組んできた自信がある」からこそ、宮嶋社長の言葉に力がこもる。モノづくりの力を高めるために、02年から「改善シート」を始めている。工程の“気付き”を書き出したうえで、対応策をまとめている。36人の全社員ひとり一人が毎月1件以上のシートを提出した結果、累計5000件近くに達したという。
 一方で、営業力の強化にも乗り出した。「小ロット対応と即納には自信があるから、これを前面にして営業マンの多能化と独自の提案書作成に力を入れている」(宮嶋社長)と、モノづくり現場と営業、中小企業の幹ともいえる部分を太くする作業に没頭した。
 新規開拓にも余念がない。建機や農機など向けが中心だったが、数年前からは医療機器部品にも参入している。磁気共鳴断層撮影装置(MRI)で、磁石を冷やすケーシングシャフトだ。「まだ何割というレベルではないが、製品を評価してもらってこそいただける話だからありがたい」と宮嶋社長は感謝する。
 順調なようで、工場新設には紆余(うよ)曲折もあった。本社工場の隣接地を取得したのは、11年4月。大型のボードドロップハンマーを1台追加して鍛造機を1台増やして12台にする計画を掲げていた。「鍛造機は基礎がしっかりしているから、そう簡単には動かせない。市街化調整区域でもあるから、農地を工場用地に変えるのは大変だった」と振り返るように、工場立地の認可を受けるのに1年かかった。

地域と共存した新工場は、周辺に緑も演出

 「地元の誇りになるような工場にしたい」。宮嶋社長の言葉に一段と力が入った。とくに大型のボードドロップハンマーが打ち下ろされると、対策を施しても振動や音を防ぎきれないケースが発生する。そのためにも「地元や住民の方々に理解される工場にしなければならないと強く思った」と話す。地域の役員を介して地元説明会も開き、近隣住民の家にも自ら直接訪問した。「その時に『今まで言わんかったけど、我慢してたところもあったんや』と声をかけていただいた。こうした潜在的なクレームを真摯(しんし)に受け止めている。そのうえで、わが社の気持ちをくみ取っていただいたことで新工場が完成できた」と背筋を伸ばす。
 「年間2回は行った形になっている」と、自身も海外の最先端工場の見学に積極的に赴き、刺激を受けることも多いようだ。働きやすさ、地域への溶け込みなど、とくに独の工場から好影響を得たという。内壁面に多孔性セラミックボードを、天井にはグラスウールボードを施工し、二重サッシと重量防音シャッターを採用した。振動対策にも特殊防振材を基礎コンクリートの下面に施し、ハンマーの振動を遮断する。そのうえで、「近いうちに、工場周囲に緑地帯を整備する」と工場緑化にも気を配る。
 「すべてはお客さまのため、社員のため、地域社会への貢献のため」-。新工場建設に踏み切ったのも、既存設備だけでは最大の強みの小ロット、即納期に応えきれないと判断したことにある。「大口の注文にだけ対応していたらわが社の強みはしぼんでしまう」と強調するのがその理由だ。
 社員教育、新工場と一連の積極的な動きも、常に声が出る宮嶋社長がけん引し、工場内でも元気な声が飛び交う。その効果は、いい“振動”となって社員全員に波及しているようだ。


ミヤジマの新工

ミヤジマの新工場


Onepoint

独自キャラクターも社の存在感アップに

 本社からは「延命長寿・縁結びの神」として知られる多賀大社が近い。最寄りの近江鉄道・多賀大社前駅に電車が差し掛かる時、車内から新工場も見える。正面には「BENBO君」と名付けたキャラクターの看板が掲げられている。宮嶋社長は「名刺だけは真面目にいこうと思って入れていなかったが、社員みんなが入れるから押し切られた格好」と言いながらもうれしそうだ。モノづくりへのこだわりと周囲への気配りが縁を生み、中小企業の独自性ある存在感が強固になっている。

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企業データ

宮嶋誠一郎社長

宮嶋誠一郎社長

会社名 (株)ミヤジマ
代表者 宮嶋誠一郎社長
業種 各種シャフト形状部品の熱間据え込み(アプセット)鍛造、金属熱処理加工業
所在地 滋賀県犬上郡多賀町多賀1008
電話 0749-48-0571

掲載日:2013年4月 2日

滋賀県製造業

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