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元気印中小企業


環境調査・分析から「スマートライフエンジニアリング企業」へ [中外テクノス]

元気のひみつ
  • 差別化しにくい業務も管理で収益確保
  • 本業の派生ビジネスにも柔軟に対応
  • 新たな挑戦に4分野選定

 中外テクノスは大気、水質、土壌、騒音などあらゆる分野の環境調査・分析を主力業務とする。国内に1000社近くあるとされる環境調査・分析会社の最大手であり草分け的な存在だ。環境分野だけでなく構造物や材料調査、CAE(コンピューター支援エンジニアリング)解析、さらには品質検査装置や自動化設備の設計・製作まで手がけているのが特徴だ。2010年にスタートした10カ年計画、2020ビジョンで「スマートライフエンジニアリング企業への変革」を打ち出し、さらなる成長を目指している。

試行錯誤の連続

 中外テクノスのスタートは意外にも、医療用を中心とする放射線機器のメンテナンスや販売だった。工業分野に進出するため、隣接業種の大手である非破壊検査と合弁を設立。造船会社などから業務を受託した。環境分野に参入したのは、福馬勝洋社長の父である先代社長が「石油精製会社の人が煙突に登って環境測定している光景を見て『当社でもできないものか』と考えた」のがきっかけ。当時はまだ民間の環境測定技術サービス会社はなく「認知度は低く、試行錯誤の連続だった」と振り返る。新規参入が相次ぎ市場が形成されるのは、環境問題がクローズアップされる1970年代に入ってからだ。
 当初から民間の重工業系の業務が多かったことあり、今でも民間の比率が約7割。官公需が比較的低いのが特徴だ。事業所数が多く過当競争になりがちなうえ、環境分析は決められたプロセスで行うので差別化しにくい。そこで「工程ごとにコストを把握し、管理をきっちり行う」(福馬聡之取締役経営戦略室長)ことで収益を確保している。全社員980人中、同事業には450人を配置しており、同社の看板事業であることは間違いない。
 環境調査・分析事業を担当する環境事業本部に加え、構造物調査からCAE解析まで手がける「工業エンジニアリング事業本部」、構造物やプラントの非破壊検査・破壊調査を行う「構造物エンジニアリング事業本部」、品質検査装置などモノづくりから販売までの「電機システム事業本部」、計測・制御機器の据え付けから調整まで行う「計装情報事業本部」、複合エンジニアリングを担当する「工業技術事業本部」の6事業本部体制で運営している。
 環境調査・分析会社がモノづくりやエンジニアリングまで領域を拡大しているケースはまれだ。一見、異質な分野に見えるが福馬社長は「本業から派生した事業ばかりで、どこかでつながりがある。ステップを踏みながら今日の業態に至った」と説明する。事業本部には設備投資などを除き、可能な限り権限委譲している。小規模ながら人事交流もしており、今以上に相乗効果が発揮されることを期待している。

10年先にらみ新たな挑戦

 全事業とも、国際化への対応は避けて通れない課題。今のところ単独での海外事業はほとんど実績がないが、着々と布石を打っている。国際化要員を育成するために事業所単位で語学研修を実施。また将来の事業展開をにらんで、戦略的に外国人社員の採用を始めた。第一弾としてベトナム人の新卒者を採用。環境本部に2人、構造物エンジニアリング事業本部に2人配置した。狙いはベトナム、インドネシアなど東南アジア諸国連合(ASEAN)諸国だが、「技術移転したいがまだ受け入れる土壌がないので、新業態でアプローチしたい」(福馬取締役)考えだ。
 創業60周年を控えた2010年に「2020ビジョン」をスタートさせた。10年先の“ありたい姿”を描き「4つの挑戦」を掲げた。それは「新エネルギー分野」「CO2削減技術」「社会品質向上技術」「新規事業」の4つ。内容的には微調整しながら運用し「理念は変えずこのまま突き進む」(福馬社長)。この4つの挑戦の中には、バイオ燃料の製造・供給やCCS(CO2の回収・貯留)技術の確立、ハイテク農業など、最先端の研究テーマも含まれる。ただ「新規事業は模索するが一気にジャンプする気はない」(同)と、既存事業とのつながりを重視している。
 「4つの挑戦」にはバイオ技術に関したテーマが多いが、これも布石を打っている。「どちらかといえば当社は無機化学の技術が中心だったが今後はバイオ技術が不可欠になる」(同)との判断からだ。そこで2011年に茨城県に「つくばバイオフロンティアセンター」を開設。新たにバイオ系の技術者を採用した。同センターが発信する技術が次代の柱になることを期待している。


最新鋭の分析装置がならぶ分析室.

最新鋭の分析装置がならぶ分析室.


Onepoint

海外で新市場開拓へ

 ことし創業60周年を迎える中外テクノスは、社会の要請に応じて事業の間口を広げていった。その業態は一口では表現できないほど変化した。主力の環境調査・分析事業にしても、単なる調査ではなく、問題解決型が当たり前になっている。「2020ビジョン」で掲げる「スマートライフエンジニアリング企業」という表現がもっともふさわしいのかもしれない。
 今後の成長のカギの一つはやはり海外市場。同社の得意技術の幅は広く、組み合わせることで新たな市場を産み出す可能性がある。

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企業データ

福馬勝洋社長

福馬勝洋社長

会社名 中外テクノス(株)
代表者 福馬勝洋社長
業種 環境調査・分析、構造物・材料強度調査、品質検査装置の製造・販売業
所在地 広島県広島市西区横川新町9-12
電話 082-295-2222

掲載日:2013年3月29日

広島県製造業

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