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元気印中小企業


ルーツは家庭薬、相次ぐチャレンジで分野を広げる [室町ケミカル]

元気のひみつ
  • 新規事業に積極的に挑戦
  • 撤退基準を明確にする
  • 挑戦する人材を育成

 室町ケミカルは、明治時代に創業した家庭薬の製造販売をルーツとする医薬品や健康食品のメーカー。純水製造などに使われるイオン交換樹脂の処理や給排水処理装置の設計も手がける。100年近い歴史を支えているのは、長年培ってきた技術を土台とする新規事業への挑戦だ。

新規参入の歴史

 1980年代後半以降、新規事業への参入が活発になった。88年には半導体向けメッキ材料の製造に乗り出し、90年にはイオン交換樹脂の処理関連事業を始めた。
 イオン交換樹脂の処理とは、さまざまな機能を持つ樹脂を乾燥したり粉砕したりするほか化学処理でユーザーの求める機能を出すこと。ユーザーはメッキと同じく半導体業界だ。室町ケミカルはシリコンアイランドと呼ばれるまでに成長した九州の半導体業界を陰で支えた企業の一社と言える。
 メッキ材料、イオン交換樹脂の両事業ともまったくの新規参入だったが、化学のノウハウを背景に軌道に乗せている。また94年には半導体業界向けに純水製造の関連事業を開始した。
 医薬品、健康食品、半導体以外の分野へも挑戦している。その一つが、ここ数年で参入した自動車関連分野。純水製造の技術を生かした尿素水事業と洗車装置事業がある。
 トラックなどディーゼル車の排ガス規制に対応した排ガス浄化システムには尿素水を使ったものがある。室町ケミカルは、その尿素水のドイツのブランド「AdBlue(アドブルー)」を製造販売している。化学品、水処理のノウハウを生かし、医薬品と同レベルの品質管理体制が特徴。運送事業者や関連団体に共同購入を提案するなどして売り込みに力を入れている最中だ。
 また洗車装置事業は、純水を使うと洗剤を使わずに洗濯ができることをヒントに事業化した。汚れが純水に取られるように溶け出してしまうからだ。簡単に純水を洗車に使うため、洗車装置向けの純水製造装置を開発した。
 ミネラル分を取り除いた純水で洗車すると、車体に残った水をふき取らなくても水あかが残らない。ガソリンスタンドなどでは洗車後のふき取り作業を軽減できる。また洗剤を使わなくてもよいため環境負荷が少ないこともメリットだ。現在、福岡県久留米市のガソリンスタンドにデモ機が導入されており、好評を得ているという。

失敗を生かし、事業を広げる

 また近年、特に活発な動きをみせているのが健康食品事業だ。2006年に専用工場を操業し、本格的に参入した。主力製品として成長しているのがスティックタイプのゼリー状ウコン。細長いゼリー状にしたのは食べやすさにこだわったためだという。
 室町ケミカルは過去に酢の健康飲料を商品化したことがある。品質は評価されたものの、飲みにくかったために販売が伸びなかったという苦い経験だった。その反省に基づき、ゼリーの食感やウコンの配合割合を試行錯誤した。青汁などウコン以外のゼリー商品は、それぞれに最も合うようなゼリーの食感となっている。
 同分野は通信販売を中心に売り上げを伸ばしている。小分けした小さな包装にすることで、飲食店のレジ横にも置いてもらえるようになった。今後もゼリー商品は増やしていく方針。ただしゼリー状にこだわっているのではない。製薬技術に裏付けられた錠剤や粉末の製品化にも意欲的だ。
 さらに健康食品から派生した新規事業がペット用健康食品。ペット用品市場の拡大を背景に従来のノウハウが生かせることから参入を決めた。事業化決定から、わずか5カ月で専用の生産ラインを立ち上げて5種類を市場投入している。

「5年で赤字解消」が事業継続の基準

 新規参入に積極的な一方で、成功が見込めない事業から撤退することもある。例えば自動車の外装部品メッキは北部九州における自動車産業の振興を受けて参入した分野だが、競争が厳しいため断念した。室町ケミカルは新規事業を継続する判断基準の一つとして開始5年で赤字が解消できるかどうかとしている。
 新規事業を進めるには、それを担う人材育成が欠かせない。室町ケミカルは教育研修の基本方針や研修体系、プログラムを策定しているほか中小企業大学校の講座を活用。自衛隊体験や金融機関のセミナー、大学の社会人講座などにも社員を派遣している。さらに品質管理・保証の国際規格「ISO9001」や医薬品製造・品質管理基準「GMP」の運用方法を身に付けることも人材育成と位置づけている。


ペット用の健康食品

ペット用の健康食品


Onepoint

実践が新規事業の人材を育てる

 室町ケミカルの経営理念の中には「常に新たなチャレンジ」とある。その理念を目標だけでなく、実現できる環境づくりに務めてきた。
 経営者が新規事業の方向性を示すことはあるが、基本的には少数の担当者に任せる。実行すると決めたら素早く行動できるのは、そのような体制があるからこそ。役員の一人は「いろいろと言いたくなることもあるが我慢している」という。そうすることで、担当者がやりがいと責任の両方を感じる。実践が人を育てている。

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企業データ

村山哲朗社長

村山哲朗社長

会社名 室町ケミカル(株)
代表者 村山哲朗社長
業種 医薬品、健康食品の製造販売業
所在地 福岡県大牟田市新勝立町1-38-5
電話 0944-41-2131

掲載日:2013年3月29日

バイオ福岡県製造業

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