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元気印中小企業


樹脂と金属両方を加工できる強みを武器に新分野進出 [ハンシン]

元気のひみつ
  • 5Sの徹底で顧客から信頼獲得
  • 金属、樹脂の両方加工できる技術
  • 航空機、医療機器など新分野に進出

 「3社が当社の『5S活動』に関するノウハウを導入している」と、胸を張るのは田窪和行ハンシン社長。ハンシンは樹脂と金属の切削加工などを手がける部品メーカーで、現在の年商は約13億円。半導体や原子力発電業界向けの部品供給で事業拡大してきたが、その成長を支えたのが「5S活動」への取り組みだ。

清潔で明るい職場

 「当社は試作を依頼されることも多い。お客さんが何か新しいモノを開発しようと試作する時に当社に頼みたくなるよう、創業当初から『5S活動』に力を入れている」(田窪社長)と、5S活動に力を注ぐ理由を紹介する。また「清潔で照明が明るい場所の方が良い品物が製作できる」と、キッパリ宣言する。
 「営業は顧客を会社に連れて来るまでが仕事。その後は製造現場が営業担当者になる」と、持論を展開。実際、5S活動の徹底によって顧客の工場視察でも評判が良いほか、口コミで工場の評判が広がり工場見学希望者が増えるなどの効果が出ている。加えて製造現場の整理整頓で生産効率向上につなげたほか、オフィス部分でも整理整頓に取り組み、業務効率向上にもつなげている。
 「引っ越しのたびに整理整頓ノウハウを蓄積してきた」と、田窪社長は振り返る。ハンシンは1977年に創業。「創業以降、大体5年に1回引っ越しして、その都度工場を拡張してきた。今の工場で5カ所目。増築も含めると7回引っ越しした」という。事業拡大に伴って大型機械を増やすといったタイミングで、工場を借り換えながら工場規模を拡大してきた。現工場は2000年に完成。「今までのノウハウを詰め込んだ、理想形に近い」と笑顔をみせる。
 工場内の一部床には溝を設け、生産設備の配線を埋め込めるようにした。また良く使う丸棒形状の樹脂材料が取り出しやすいよう、棚の設置角度をずらしてひし形状にしたなど、細かい工夫が無数に凝らしてある。
 また、清潔な状態をキープするため毎朝清掃の時間を設けており、各自10-15分間工場の床磨きなどに取り組む。月に1日は掃除の日に設定。「清掃業者は使わず社員の力で社内を清潔に保っている」という。3カ月に一度、5S事務局が工場内をパトロールする。

納期が3分の1に

 同社はもともと樹脂を精密に削り、部品を製作する事業で成長してきたが、顧客からの要望に応えるため樹脂の加工技術を応用して金属加工にも進出した。「金属と樹脂両方を加工している会社は珍しい」(田窪社長)と話す。現在は半導体製造装置や原子力業界向け部品の仕事が多く、医療機器や食品業界とも付き合いがあるという。
 金属と樹脂両方を加工できる強みを発揮するのは、両方を使用した部品を製作する時だ。「樹脂加工業者と金属加工業者にそれぞれ発注する場合と比べると、両方加工できる当社に発注すれば、納期を3分の1程度に短縮できる」と、自社の強みを分析する。特に試作品製作で短納期製作が喜ばれるという。
 一方で生産設備も豊富に備え、小型品から大型品まで幅広く対応できる。最大で幅3000ミリ×奥行き5500ミリ×高さ1500メートルの範囲を加工できる「大型五面加工機」を持ち、大型品の生産に対応する。

タイに進出、新分野へ攻勢

 こうした技術の蓄積などで順調に成長してきた同社だが「このまま国内だけで活動していては仕事が減って行ってしまう」との危機感を持つ。というのも新興国などの海外企業と価格競争が激化しており、「製品を納めていた大手企業から値段を半値にしろと言われたこともある」ためだ。
 このため、タイに13年夏をめどに同社初の海外工場を開設することを決めた。「タイは日系企業も多く進出している。海外拠点開設で新規受注の足がかりにしたい」と進出理由を説明する。
 タイ・バンコクから南方に車で1時間ほどの場所に建設中の、工業団地内の工場を借りる計画だ。工場は平屋建てで延べ床面積は約1500平方メートルの予定。タイ工場には国内の古くなったマシニングセンタを置き、切削加工できる体制を整える。当面1億円の投資を予定。日本人3人、現地人10数人程度でスタートする。
 海外生産の体制を整える一方で、航空機業界に進出するため13年春の「JISQ9100」取得を目指して準備を進めている。また、05年に医療機器製造業許可を取得し、磁気共鳴断層撮影装置(MRI)向け部品を生産するなど、医療分野の仕事拡大にも取り組んでいる。更に、兵庫県に企業が集積する水処理事業に関して情報収集も実施。「海外企業が生産できない、もう一レベル上の製品を作らないと国内の仕事は無くなる」(田窪社長)。次世代の事業柱創出を目指し取り組みを進める。


樹脂材料を取り出しやすいよう工夫

樹脂材料を取り出しやすいよう工夫


Onepoint

一人ひとりがスキルアップ

 同社は従業員の資格取得も励行しており、機械加工や溶接技量での検定取得者が増えつつある。社内を整理整頓して効率的に働ける環境を整えると同時に、社員一人ひとりがスキルアップに励み、技術力や対応力の向上につなげてきた。そうして確実に歩みを進めてきた同社だが、それでも昨今の事業環境は厳しい。ただ、田窪社長の頭の中には開拓したい事業分野が描かれつつある。それを目指して一歩一歩、歩み続ける。

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企業データ

整理整頓された本社工場

整理整頓された本社工場

会社名 (株)ハンシン
代表者 田窪和行社長
業種 樹脂、金属部品生産業
所在地 兵庫県神戸市西区見津が丘2-3-12
電話 078-998-4000

掲載日:2013年3月28日

兵庫県製造業

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