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元気印中小企業


高くても長寿命、高品質で差別化したコンプレッサー [明治機械製作所]

元気のひみつ
  • 専業メーカーならではの高品質
  • 保証や生産地表示などで低価格品と差別化
  • 社内を明るく、風通しを良く

 明治機械製作所は、コンプレッサー・塗装機器・塗装設備関連の総合メーカー。廣田貢社長は「他社と差別化するには性能と信頼性しかない」と、専業メーカーならではの高品質を武器にしている。コンプレッサーの市場が伸び悩むなか、同社の業績は2011年3月期売上高で24億3000万円、12年3月期は26億円、13年3月期も26億円の見込みと、順調に推移している。

「生涯コスト」を訴求する

 同社は1924年(大正13年)、欧米の工作機械の販売会社として創業した。1932年(昭和7年)に塗装機・スプレーガンの国産第1号機の試作に成功。1936年には大阪市淀川区の現本社の場所に工場を建設し、日本初の塗装機生産を始めた。「空気と技術の融合」をスローガンに、コンプレッサーや塗装機器などの開発・製造を手がけている。国内工場で10年に4000万円、12年に5000万円の最新機械を導入するなど、高品質な製品づくりのため設備投資にも積極的だ。
 売り上げの約半分をコンプレッサーが占める。創業時から育ててきた基本形のコンプレッサー「LWシリーズ」は、30-40年前の製品が今も現役で動く。廣田社長の名刺の裏には『LCC(生涯コスト)の追究』と題して、購入費、運転・使用費、維持管理費を合計すると、購入費が高くても長期間使うことで結果的に生涯コストは抑えられることが、グラフとともに説明されている。「明治の製品は長持ちすると昔からの根強いファンがいる」(廣田社長)との自信の表れだ。
 さらに「LWシリーズ」には3年保証をつけた。「LCCを訴えてきたが低価格製品に流れてしまう場合もあった」(同)ためで、価格は他社製品に比べて2割ほど高価だが、保証で安心感を与える狙いだ。販売会社ではなくメーカーの直接保証は珍しいという。「ユーザーとメーカーが一体となって製品を大事にしていきたい」と話す。
 ほかに、ハンドスプレーガンが売り上げの約3割を占める。従来は技術者の感覚に頼っていた霧の細かさや塗装のつき方などの霧化技術を数値化して評価基準に採用するなど、高精度な製品作りに取り組んでいる。また、あえて目立つ表側に「MADE IN JAPAN」と大きく刻印。増加する中国製など安価な外国製との差別化で高品質をアピールし、米国、アジア、欧州など世界各国へ輸出する。

人材力や社内環境を重視

 事業が好調の理由の一つに、高品質な製品だけではなく「社内が明るく、風通しがよくなったから」と分析する廣田社長。2010年の社長就任後、団塊世代の退職などで若返りを図った。今まで60歳代だった営業部長は51歳に。「定年まで10年あり、長期的に考えられる。部下とも年齢が近くなり意見を言いやすい」と効果を語る。
 現在の実質的な経常利益率は約6%。「例えば労務費を減らして利益率が上がっても、それは経営者の手腕ではない」と言い切る。カギは社員の生産性向上。作業場の整理整頓を重視し、足を動かさずに手が届く範囲で仕事ができるようにしたという。
 より一層の人材力と社内環境の強化を目指し、今後も改革に取り組む。廣田社長は中小企業の弱みは人材だと指摘するが、「一人ずつの質が上がれば勝てる部分がある」と、社員の教育や意識向上を重視する。12年には本社1階をワンフロアに改装し、各部署が連携できるようにした。新たに専用の講習会場も用意。音でコンプレッサーの動きが分かるなど、五感を働かせた営業手法などの社員向け講習を始めた。これまでも必要に応じて講習を開いていたが、常設していなかった。13年は講習頻度を増やし、週1回程度開く予定だ。

経常利益率7%が目標

 ほかに13年から管理職以上に「日経TEST(日経経済知力テスト)」を受験させる予定。「自分の力量を理解し、できることは何か考えてもらいたい」との狙いだ。また中小企業では担当する仕事が固定されがちだが「自分の前後の仕事を経験させると何をすればよいか分かる」と、ジョブローテーションの取り組みも考えている。
 今後は成長が見込まれる食品・化粧品・医薬品の「三品業界」向けの拡大を狙う。そのために岡山工場(岡山市)を改装でガラス張りにして、衛生管理や品質管理の点で取引先が安心できる職場環境作りを、13年9月までに実施する予定だ。
 「中小企業が生きる道は、いろいろなことを考えなければならない」と話す廣田社長。高品質な製品を支える技術力と人材力、そして社内環境で成長を図る。目標は経常利益率7%だ。


圧縮機本体が2台搭載されているコンプレッサー(内部透かし)

圧縮機本体が2台搭載されている
コンプレッサー(内部透かし)


Onepoint

良好な社内環境が成長を下支え

 営業出身の廣田社長は明るく親しみやすい雰囲気で、社員とも気さくに話す。社員の側も社長に遠慮なく意見を述べているのが印象的だ。
 岡山工場で忘年会を開いたところ、いったん車を自宅に置いてから約40人の社員全員が再び集まったという。「今時なかなかないこと。みんなで協力しようという気持ちがうれしい」と目を細める。技術力や品質だけではなく、中小企業がおろそかにしがちな人材育成や社内環境改善に力を入れることで、より一層の成長が期待される。

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企業データ

廣田貢社長

廣田貢社長

会社名 (株)明治機械製作所
代表者 廣田貢社長
業種 コンプレッサー、塗装機器製造業業
所在地 大阪市淀川区田川2-3-14
電話 06-6309-1221

掲載日:2013年3月26日

大阪府製造業

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