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元気印中小企業


計測器から福祉、医療分野へと事業拡大 [西澤電機計器製作所]

元気のひみつ
  • 国産にこだわり、本社工場で一貫生産
  • 積極果敢にM&Aを仕掛ける
  • 異分野事業のシナジーを高める

 西澤電機計器製作所は長野県坂城町にある研究開発型企業だ。主力の電気計測器に加え、新規事業として福祉機器分野に参入、さらに医療機器メーカーを買収して事業領域を拡大してきた。創業者で前社長の西澤泰輔氏が2012年1月に急逝し、長女である西澤孝枝社長が後を継いだ。「先代がまいた種を花咲かせるのが、私の使命」(西澤社長)と新たな経営のかじを取る。

キットテスターで国内トップシェア

 工業高校や高専の生徒が入学すると、授業で使うのが学校教材用のキットテスター。この機器の製造販売で西澤電機計器製作所は国内トップシェアを占める。創業は1960年(昭和35年)。長野県上田市に本社がある電気計測器専門メーカー、日置電機の協力工場として指示電気計器の製造を始めた。
 以来、計測器事業を大きな柱として成長を遂げてきた。「NISHIZAWA」ブランドの電気計測器として「国産」にこだわり、坂城町の本社工場でテスターやメーターすべてを一貫生産できるのが強みだ。
 新市場開拓に向けて福祉機器分野へ進出したのが2005年。手の不自由な人が気軽に読書を楽しめる肢体不自由者向け自動ページめくり器「ブックタイム」を信州大学などとの産学官連携により開発、発売した。
 本のページの端をゴムラバー付のアームで浮かせた後、ワイパー状に動く「めくりロボット」がページの下に入り込み、確実にページをめくる世界初の技術を導入した。「ブックタイム」を購入した人から心のこもった感謝のメールが同社に届くなど、製品を通じた社会貢献に積極的に取り組んだ。この装置は2008年に、経済産業省が主催する「ロボット大賞」で、最優秀中小・ベンチャー企業賞(中小企業長官賞)を受賞した。
 福祉機器分野に続いて医療機器分野へも進出する。2008年1月には医療機器製造許可を、4月には高度管理医療機器等製造販売許可を長野県から受け、7月に高精度なデジタル発汗計を発売し、医療機器分野への布石を敷いた。

事業取得から企業買収へ

 2010年には大手コンタクトレンズメーカーから、眼科用医療機器メーカーのナイツを買収した。この背景には自動ページめくり器「ブックタイム」が関係している。ユーザーから「文字の大きさを拡大する機能を付けてほしい」という要望を受けて調査した結果、ナイツが関連する技術や製品を保有していることが分かった。
 連絡を取ったところ、ナイツはすでに拡大読書器事業から撤退することを決めており、翌日にはディーラーに通知を発送する直前だったという。福祉機器の商品構成の拡充を検討しており、社会貢献を果たしたいと考えていた西澤電機計器製作所は、即断即決で2009年にナイツの拡大読書器事業を取得する。この事業譲渡をきっかけに、さらに2010年にはナイツの全株式を取得し、西澤電機計器製作所の全額出資子会社にした。
 この買収劇には中小企業基盤整備機構の実務的な支援を仰いだ。リーマンショック直後、中小企業規模でありながらも積極果敢にM&Aを仕掛けて成し遂げた買収に、西澤前社長の新規分野にかける意気込みが感じられる。
 ナイツは眼科医が眼底を診る際に使う「単眼倒像検眼鏡」で国内トップシェアを誇る。50-60歳代の医師は、研修医時代にナイツの検眼鏡を使った経験を持つ人が多く、「ナイツブランド」は市場に広く浸透しているという。

新製品開発も積極的

 西澤電機計器製作所は現在、電気計測器の「NISHIZAWA」、理化学機器である生体計測・発汗計の「SKINOS」、福祉・健康機器の「LIVE+PLUS」(ライブ・プラス)、医療機器の「ナイツ」の4ブランドを展開する。西澤孝枝社長は「それぞれのシナジー(相乗効果)をいかに高めていくかが課題」と強調する。電気計測器の製造販売で培ってきた「ものづくり」の技術やしくみを生かして、各事業領域製品の原価低減や品質向上を図り、世界の価格競争の中でいかに戦っていくかを模索している。
 また「これからは一社でものづくりをしていく時代ではない」と西澤社長は語る。グループ内はもとより、地域がお互いの強みを生かして連携し、世界の市場に向けて日本の技術はここにありという製品を生み出していかなければ勝ち残れない時代であるという。地域の大学や公的機関、そして、地域企業が束になり、市場のニーズに合った製品を開発していく中にこそ、地域ぐるみでの産業振興が期待できるとしている。
 西澤社長は「先代の攻めの姿勢を見習って、今後もどんどんチャレンジを続けていきたい」と話す。「VISION FOR 2016」と呼ぶ中期経営計画も2012年からスタートした。着実に中期経営計画を達成していきたいとする意気込みを感じた。


2008年7月に発売したデジタル発汗計「MODEL SKN-2000」

2008年7月に発売した
デジタル発汗計「MODEL SKN-2000」


Onepoint

女性リーダーとしても注目

 西澤社長は昨年、長野県中小企業振興審議会の委員に就任。長野県中小企業の女性リーダーの一人としても注目されている。西澤電機計器製作所が新分野進出やM&Aにより事業拡大を進められるバックボーンには、全社員を巻き込んだTQM(総合的品質経営)活動や数々のISO(品質・環境・労働安全衛生)認証取得により筋肉質な経営体制の構築を進めてきた実績がある。産学連携による研究開発にも積極的で、今後は新製品投入によるさらなる事業拡大が期待できる。

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企業データ

西澤孝枝社長

西澤孝枝社長

会社名 (株)西澤電機計器製作所
代表者 西澤孝枝社長
業種 電気計測器・福祉機器・医療機器などの開発・製造・販売業
所在地 長野県埴科郡坂城町6249
電話 0268-82-2900

掲載日:2013年3月26日

製造業長野県

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