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元気印中小企業


アナログ計測機器で世界市場に挑戦 [ネステック]

元気のひみつ
  • アナログ機器で技術を追求
  • インドに工場進出、営業網も構築
  • オランダの取引先に出資

 ネステックは温度計や圧力計などの計測機器を手がけている。主力のアナログ計測機器は高い耐久性や長寿命性が評価され、船舶業界やプラント業界で高いシェアを誇る。2012年にはインドで温度計の製造販売を開始したほか、オランダの圧力スイッチメーカーに出資するなどグローバル化を積極的に進めている。

独自のギアレス温圧計

 ネステックの製造するアナログ式の温度計や圧力計は、特殊なブルドン管を内蔵したギアレス方式と呼ばれるもの。内部に歯車や拡大機構を使用しないため、振動に強く耐久性に優れる。また水銀を使わない安全性も評価されている。
 温度計や圧力計ではデジタル化が進んできたが、「アナログ式でなければ対応不可能な分野は数多く存在する」と月岡周郎社長は力強く述べる。事実、同社の製品が活躍する分野は発電所や石油化学プラント、船舶、ビル設備、産業機械と多岐にわたる。海外の有力企業と提携して温度・圧力スイッチや流量計、バルブなどの周辺部品も取り扱い、トータルソリューションを提供できることも強みだ。

船舶業界に照準、インドに工場新設

 近年受注を伸ばしているのが船舶分野だ。背景には、船舶への有害物質の搭載や使用を制限する「シップリサイクル条約」がある。途上国で行われる船舶解体の劣悪な環境を改善しようと、国際海事機構などが2009年に条約を採択。14年頃に発効する予定だ。水銀や六価クロムなどのインベントリ(有害物質一覧表)作成が義務付けられるため、業界では機器調達先の見直しが進んでいる。船舶エンジンの排ガス向けの温度計や圧力計も「条約を受けて非水銀式に交換する動きが出ている」(月岡社長)という。
 すでに同社は大型船舶用2ストロークエンジン向け温度計で国内の約8割のシェアを握る。今後の成長市場は小型船舶用の4ストロークエンジンだ。これまで小型船舶では低価格な水銀式が主流だったが、条約発効でギアレス温度計の巨大市場が生まれてくる。
 そこで2011年に中・小型船舶用で業界最少クラスのギアレス温度計を開発。さらに低コスト生産を進めるため、インドのクジャラート州に同温度計の工場を新設し、12年4月に稼働した。日本や中国、韓国の造船会社や船舶エンジンメーカーに提案し、順調に受注を積み上げている。
 さらにインド工場に営業部門を設け、現地向けの温度計・圧力計の販売も開始。インドでは政府の旺盛なインフラ投資を背景に火力発電所や石油化学プラントの建設が急増している。まずインドに進出し始めた日系プラントエンジニアリング会社に製品を販売し、実績を積んでから現地財閥系企業にも販売先を広げていく。

オランダの圧力スイッチメーカーに出資

 2012年6月には、オランダの圧力スイッチメーカーのベータ(南ホラント州)に出資した。もともとネステックはベータの日本総代理店を務めていたが、経営環境が悪化したベータから出資の打診があった。ベータは従業員20人の小さな会社だが、同社のスイッチは微圧から高圧まで調整できる圧力レンジの広さや、小型設計、計測誤差の少なさで有名だ。とくに防爆圧力スイッチは最も厳しい等級(構造規格d3nG5)を取得し、世界中に顧客を持つ。
 現在、ネステックはベータ製品の販売先をアジア全域に広げ、2社の製品を組み合わせてプラントなどに拡販攻勢をかけている。日本では圧力トランスミッターへの置き換えが進み、圧力スイッチ市場は縮小傾向にあるが、既存プラントの取り換え需要は底堅い。2013年は米国の大手圧力スイッチメーカーが日本市場から撤退したことも事業拡大のチャンスとなる。アジアの新興国では、機械的でメンテナンス性に優れた圧力スイッチ市場が拡大を続けている。
 現在10%の出資比率は徐々に高める方針だ。「ベータ製品の日本でのノックダウン生産や、ベータにネステックの品質保証ノウハウを提供することを予定している」(月岡社長)という。ベータを通じてネステック製の温度計や圧力計を欧州で発売することも検討中だ。
 矢継ぎ早にグローバル化の手を打つ月岡社長。「将来的には東南アジアでの温度計・圧力計の生産も視野に入れている」と言う。ネステックを世界一の温度計・圧力計ブランドに育てるため、挑戦を続ける。


ネステックが出資したベータ社の圧力スイッチ

ネステックが出資したベータ社の圧力スイッチ


Onepoint

海外事業成功の秘訣は人脈

 「海外事業は一朝一夕では成功しない。長年培った人脈と信頼関係が必要」と月岡社長は指摘する。インド工場がスムーズに立ち上がったのも、10年以上現地企業と合弁会社を経営してきた経験があったからだ。
 ベータも20年以上かけて信頼関係を築いた結果、今回の出資につながった。オランダ人経営者はネステックで数年間働いたこともあり、月岡社長とは家族ぐるみの付き合いをしているという。海外展開のノウハウを聞こうと、月岡社長を訪問する中小企業経営者も多い。

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企業データ

月岡周郎社長

月岡周郎社長

会社名 ネステック(株)
代表者 月岡周郎社長
業種 計測機器製造販売業
所在地 千葉県習志野市茜浜1-12-1
電話 047-453-1182

掲載日:2013年3月25日

千葉県製造業

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