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元気印中小企業


精度を高めコスト削減できる提案営業 [中園工業所]

元気のひみつ
  • 取引先に選ばれる会社作り
  • 積極的に設備投資を行い受注獲得
  • 取引先から喜ばれる営業提案

 「取引先から選ばれる会社づくりを目指している」。中園工業所の中園徹郎社長はそう力を込める。同社は有機エレクトロ・ルミネッセンス(EL)を製造する真空部品や半導体製造装置部品の加工などを得意とする。国内で量産する半導体関連が落ち込み、地方の中小企業を取り巻く経済環境が厳しい中で積極的に設備投資を行い受注増に対応している。

部品加工の受注を拡大

 中園工業所は1973年に旭化成の発祥地である工業都市・宮崎県延岡市で設立した。設立当初は旭化成関連向けに各種プラントの製作、据え付けを受注。旭化成の事業拡大が同市の発展と重なり、地域全体が高度経済成長に沸く中で会社を成長させてきた。
 ただ中園社長は「将来、旭化成関連の受注量は徐々に減少してくる。業績が好調の時こそ、新規事業の柱を育てなければいけない」と、当時冷静に受け止めていたと振り返る。そこでプラント受注で培った技術・ノウハウを生かし、半導体製造装置といった精密機械部品加工の受注拡大にかじを切ったという。
 こうした取り組みが功を奏して旭化成関連の受注量が減っていく転換期には、すでに地元企業に先駆けて部品加工の受注体制を構築。現在は全国の受注先企業から図面を渡されれば、短納期、低コストで、有機ELや半導体、薄型ディスプレー(FPD)製造装置の部品加工から装置組み立てまで一貫して受注できる強みがある。

新規受注獲得に攻勢

 特に近年は旭化成が従来の繊維、化学分野から今後の成長が期待されるメディカル、エレクトロニクス分野へと急速に事業の軸足を転換させている。その変化に対応できない地元企業は大きな岐路に立たされている現状だ。
 だが中園工業所は旭化成への受注依存度を引き下げ、県外の大手設備メーカーから受注を確保することで、08年秋の米国に端を発した世界同時不況時も業績を悪化させることなく乗り越えてきた。
 部品加工の受注増に応じて10年、11年には総額約5億円を投じて第4機械工場と第6工場を本社隣接地に増設。横中ぐりフライス盤や立・横型マシニングセンター、長尺パイプを加工する3次元レーザー加工機などの最新生産設備を導入してコスト競争力を高め、新規受注案件の獲得に攻勢をかけている。
 中園社長は「部品加工会社であれば生産現場の改善活動を行い、自社のコスト競争力を高める努力をするのは当たり前」という。顧客が安心して発注できる経営や品質、納期を守る体制があるかどうかが大事だ。さらに「これらのどれか一つが欠けても取引先から信頼され、選ばれる会社にはならない」(中園社長)と訴える。
 顧客が求める以上の加工精度を実現するには技術力の向上とともに、たとえ経済環境が厳しくても必要な設備投資は行わなければならない状況は常にある。それだけに「設備を導入したら、トコトンまで設備をフル稼働させる強い意欲がなければ仕事は取れない」(同)とも。

中小の腕の見せ所

 また仕事を受注する場合は顧客の図面通りに加工を引き受けるのではなく、精度をより高め顧客が喜ぶコスト削減もできるような営業提案を徹底的に行うことも必要だ。
 これこそ大手の発注企業にはできない実際の生産現場を担う中小企業の腕の見せ所であり、「次の仕事を受注するための醍醐味(だいごみ)だ」(同)と笑みを浮かべる。
 中園工業所の12年7月期売上高は約15億円。受注の大半は県外だ。売り上げ構成は有機ELや半導体関連が約6割、そのほか産業用機械装置、プラント関連で約4割。製品によっては3割程度コスト削減を実現する各生産設備もフル稼働状態で、受注案件も増える好循環を生み出している。
 今後の展開はさらに利益を生み出す安定した経営を目指して、受注拡大に乗り出す方針。従来は売り上げに占める特定業種に特化した企業の受注比率が高くなる傾向があったが、「これからは受注企業1社における比重を最高30%までに抑え、さらに鉄鋼や医薬、食品関連など幅広い業種からの受注を目指していく」(同)と強調する。
 この戦略は景気が落ち込んだ際に特定業種だけに偏った売り上げの落ち込みを回避するのも狙いで、「2年後は売上高約20億円を目指す」(同)と意欲を燃やしている。


第6工場に導入した3次元レーザー加工機

第6工場に導入した3次元レーザー加工機


Onepoint

技即断、即決、即実行で40年

 「仕事が楽しくて、面白い」と語り、生涯現役を宣言する中園社長は現在74歳。起業して約40年。幾多の困難を乗り越えた中園社長には「仕事がない」という言葉はなかった。経験に裏打ちされた仕事を生み出す即断、即決、即実行の前向きな姿勢こそ、中園工業所の技術に勝る強さだ。
 「地元で仕事が減っているなら旭化成関連で磨いた技術力を武器に、地元企業が一丸となってもっと共同受注に注力すべきだ」(同)とも説く。地域の課題解決に向け地元企業の底上げに力を入れる中園社長の闘いにも今後注目していきたい。

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企業データ

中園徹郎社長

中園徹郎社長

会社名 (株)中園工業所
代表者 中園徹郎社長
業種 半導体や太陽電池、有機ELなどの製造装置の部品加工および装置組み立て業
所在地 宮崎県延岡市粟野名町1772-1
電話 0982-33-3943

掲載日:2013年3月19日

宮崎県製造業

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