本文とサイドメニューへジャンプするためのナビゲーションスキップです。

スタートアップガイド

J-Net21 中小企業ビジネス支援サイト

  • J-Net21とは
  • スタートアップガイド
中小機構
  • メルマガ登録
  • RSS一覧
  • お問い合わせ

HOME > 経営をよくする > 元気印中小企業

元気印中小企業


産業の動力源コンプレッサーを見守る [ハーテック・ミワ]

元気のひみつ
  • 人を基本とした保守点検の姿勢
  • システムを生み出す高い技術力
  • 経営の根底を支える人材教育

 コンプレッサー(汎用空気圧縮機)は、電気や蒸気などを動力としてモーターで空気を圧縮し、その空気が元に戻る圧力で機械を動かしたり、ブローにより冷却したりする機械だ。生産工場には不可欠な存在で「工場の動力源」とも呼ばれている。このコンプレッサーの保守点検を全国に展開しているのが、ハーテック・ミワ。顧客のニーズに高い技術で応え続ける一方、機種や動力源に関係なく複数のコンプレッサーを効率的に制御するシステムを開発するなど新分野にも進出した。日本国内の事業所が就労人口の減少や海外進出などで減少する中、将来を見据え、コジェネレーション用など大型機器への取り組みも始めており、内外から注目が集まっている。

人材教育が業績に大きく影響

 ハーテック・ミワは、1965年9月に神戸製鋼所のコンプレッサーのメンテナンスをする三輪運輸工業の工業部門として産声を上げた。74年6月には「三輪機工」として新会社として独立し、98年に創業者の精神である「心(ハート)と技術(テクニック)で顧客に満足を」を生かし、現社名“ハーテック・ミワ”に社名変更して現在に至っている。全国23拠点に200人のサービスマンが対象数2万8000台に及ぶコンプレッサーや冷凍機に携わっており“ミワの修理なら安心”と顧客の評価も高い。その理由は全営業拠点をオンライン化、個々の納入履歴や整備記録から定期点検を知らせる「プレサービス」やサービスマンが直接顧客を訪問する「巡回サービス」などにある。おかげで顧客数は現在、1万4000社を超える。
 しかし、これらを根底で支えているのが人材教育だ。人材教育は立田憲社長が技術責任者時代に始めた。各レベルに応じた社員30人程度を対象に、毎年1回、4-5日間行う。特に入社5年目までの社員には、おじぎやあいさつの仕方からトラブル時で顧客に適切に応対するケーススタディーまで幅広い。「当初は、自社で教育と考えたが、外部に委託して正解だった“サービスマンの相手は機械ではなく人だ”など我々では気がつかないところを指摘してくれた」と評価する。定期的な保守点検が経費の関係で敬遠され、思わぬトラブルが多い昨今だがクレームはほとんどない。一方の技術や安全の講習は定期的に実施され、表彰制度と合わせ確実な技術力向上につながっている。

電力使用量4割削減も

 2002年にこれらの人材教育を基礎として質の高いサービスが新分野を開いた。電気の代わりに蒸気を使う方式や他社製などの複数のコンプレッサーをエネルギー効率よく制御するコンプレッサー自動運転制御盤「ミワエコノシステム」の開発だ。
 コンプレッサーはその工場に必要な空気量に応じて複数設置するが、風量不足によるトラブルを避けて常に余剰に稼働させるのが通常で、その分余計なエネルギーを使う。エコノシステムは事前に工場の圧力を測定し、個々のコンプレッサーを稼働状況に応じてオン・オフすることで、その時に必要な圧力を維持し、電力のムダを省く装置だ。これまで他社製や電気や蒸気などの動力方式の異なるコンプレッサーがあっても自動制御する制御盤はなく、ある企業では導入によってコンプレッサーの電力使用量で40%、年間2000万円削減できた例もある。人材と技術とノウハウが不可欠で他社の参入は難しいためにオンリーワンに近い。おかげで累計販売台数は800台を超えている。

士気を高める新分野への挑戦

 10年にはさらに省エネ効果と操作性を高めた「エコノシステムエクスプレス」を開発し、その存在力を強めている。これら新分野への挑戦で社員の士気も高まり、売上高は厳しい環境にもかかわらず、13年3月期の売上高は好調で前年並みの約75億円を見込んでいる。今後も人材教育に力を入れるのはもちろんだが、主力工場となる米田新工場(兵庫県高砂市)の建設に着手し、設備能力の増強も図る。発電におけるコージェネ用の大型ガスコンプレッサーなどの需要が増えていることもあるが、もう一つの理由は「今後は海外から安いコンプレッサーが流入してくる。その時には使い捨ての時代となりメンテナンス業は成り立たなくなる」(同)からだ。人が簡単に企業利益の調整弁にされる時代にあり、社員を大事にしつつ、将来を見越してさまざまな布石を打つ取り組みにトラブルやクレームの入り込む余地はなさそうだ。


人材育成風景

人材育成風景


Onepoint

人材育成がカギ

 ハーテック・ミワは人を基本にして保守点検技術の向上を図ってきた。この取り組みがコンプレッサー全般の技術や運転ノウハウの蓄積につながり、年月の経過とともに貴重な財産となって新たな制御システムという花を咲かせた。この花は外からの肥料で咲いたのではなく10数年続けている人材教育のおかげだ。人の価値が上がらない現在、同社の社員に対する姿勢に日本本来の企業のあるべき姿を連想させ、日本に自信を再生するための良い見本であると感じる。

関連リンク
  • 支援情報ヘッドライン
    ビジネスに役立つ無料セミナーなど公的機関による支援施策情報が毎日更新されます。
  • ビジネスQ&A
    経営者からのよくある質問に専門家が回答した事例集。

企業データ

立田憲社長

立田憲社長

会社名 (株)ハーテック・ミワ
代表者 立田憲社長
業種 コンプレッサー(汎用空気圧縮機)や冷凍機および諸機械のメンテナンス、技術サービス業
所在地 兵庫県神戸市中央区脇浜町2-1-16
電話 078-251-0961

掲載日:2013年3月19日

兵庫県製造業

最近の記事


このページの先頭へ