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元気印中小企業


独自製品の「レンジでラーメン」が増収の立役者 [国岡製麺]

元気のひみつ
  • 「レンジで調理」のアイデアを生かす
  • 当初の販売不振でもあきらめず活路を模索
  • 小口PBを受注、販路を広げる

 国岡製麺の2012年12月期売上高は前期比12%増の約1億9000万円だった。主力の学校給食向け麺製品は横ばいだったが、焼きそば麺など飲食店向けは減少。それをカバーし、増収の立役者となったのが電子レンジで簡単に調理できる生ラーメン「レンジでラーメン」だ。

背水の陣でその名をズバリ

 ゆでた麺を凍らせて、レンジで温め直すものではない。レンジでの3分半の加熱中に少量の湯でゆでる。麺どうしがくっつかず、ゆで汁がドロドロにならずにそのままスープになる。調理が簡単な上、おいしさは鍋でゆでてつくる従来の生ラーメンと変わらない。国岡智哉社長は「このようなラーメンを製品化したのは世界で当社が初」と胸を張る。
 開発のきっかけは08年に、本州の取引先からの「レンジで調理できる生パスタができないか」という依頼だった。これは失敗したものの、国岡社長は「ラーメンなら」と考えて開発を継続。実験を重ねた末、2010年1月に発売にこぎ着けた。工程ごとの麺の熟成の時間と条件が開発成功の一番のポイントだという。ただ初年度の販売実関は1万食にとどまり、当初から順調だったわけではない。
 「売れ行きがよくないので、やめようと思ったが、とことん手を打ってからと思い、最後まで挑戦することにした」と国岡社長は発売1年目を振り返る。製品名を「ありがとうらーめん」から、特徴をズバリ表す「レンジでラーメン」に変更。2食入りを1食入りに切り替え、価格は2食で500円から1食180円に引き下げた。“背水の陣”の気持ちでこれらの改革を実行した11年4月を境に、売れ行きは上昇軌道を描き始めた。11年は2万食に倍増。それが12年には15万食まで拡大した。売上高に占める比率は10%まで上昇し、新たな柱の一つに成長しつつある。

1個からでもPBを作ります

 製品は夏季限定の冷麺3種を合わせて10種。製品名、価格などの改革が販促につながったのは間違いないが、要因はほかにもあった。通販、札幌市内のクリーニング業者への委託、同市内と周辺の限定した小売店、北海道内や東京都内の百貨店などでは主に自社ブランド品として販売。一方で小口のプライベートブランド(PB)受注に力を入れた。キャッチフレーズは「1個からでもPBを作ります」。これが販売数量を押し上げた。
 国岡社長は、類似品さえない珍しいラーメンがコミュニケーションのきっかけになることに着目した。たとえば自動車ディーラーはキャンペーン中の来客に配った。トマト農家はトマトを練り込んだ製品をスーパーで販売。吹奏楽団は演奏会に来てくれた人への土産に活用。そのほか出産祝いのお返し用に注文してきた個人顧客、自分たちの小麦から作ってほしいという農協や農家もあった。
 こうした小口受注の実績は12年で30件程度。オリジナルデザインのパッケージ、指定小麦粉を使うだけでなく、添付するスープのもとや麺の太さなども可能な限り顧客の要望に応える。12年の小口受注分はすべて道内からだが、今後はホームページや口コミなどにより道外の顧客開拓も狙う。

健康志向の麺製品を開発

 かつて同社の収益の大きな柱だった社員食堂向けの麺製品は、食堂運営のアウトソーシングの流れの中で受注が減り、全面撤退した。「レンジでラーメン」が成長しているとはいえ、最大の柱である学校給食向けは少子化により楽観できない。そうした中で同社は次の手を打っている。それは「健康」をキーワードとする新製品の開発だ。
 現在、ノンオイルスープと全粒粉を特徴とする「体に優しいラーメン」を開発中。全粒粉とは一般の小麦粉を作る際に捨てている部分を捨てず、小麦全てを使った小麦粉のことだ。2013年5月の発売を目指している。
 国岡社長は自身の肥満体質改善も目的に、12年に100時間以上かけて徹底的に食と健康について勉強。東京までセミナー受講に行ったこともあった。その成果を健康志向の麺製品開発に生かしていく方針。「頭の中にはアイデアがたくさんある」と、長年の麺作りを通して培った技術で、それらが次々と具体化されていきそうだ。
 さらに国岡社長は勉強の成果を生かし、個人のボランティアとして健康やダイエットなどに関する勉強会の講師も引き受け始めた。これは縁作りの一環。「新製品を世の中に送り出すには運と縁が必要」を持論とする国岡社長は、「講師の活動が巡り巡って、いずれ本業につながっていけば」と期待している。


リニューアル後、売れ行きが好調な「レンジでラーメン」

リニューアル後、売れ行きが好調な
「レンジでラーメン」


Onepoint

社員が自主的にのびのび動ける社風も強み

 「ワクワクする」「オンリーワン」「おいしい」。この3点を新製品開発の判断基準とし、徹底していることが国岡製麺の元気の源だ。
 実は2012年に糖質オフうどんの発売を目指していたが、最終段階で3点をクリアできないことが判明、中止を迅速に決断した。一度は失敗した「レンジで調理できる生パスタ」の開発も、担当者が空き時間を活用して別の方法を模索。「いい感じのものができた」(国岡社長)。社員が自主的に一つのテーマに粘り強く、あきらめずに取り組む社風も同社の強みといえそうだ。

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企業データ

国岡智哉社長

国岡智哉社長

会社名 国岡製麺(株)
代表者 国岡智哉社長
業種 食品加工業
所在地 北海道札幌市東区東苗穂5条3-7-39
電話 011-784-3224

掲載日:2013年3月14日

北海道製造業食品

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