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元気印中小企業


「価格より質」ニーズを生かした医薬業界向けライブ配信 [木村情報技術]

元気のひみつ
  • 製薬会社での経験を生かしたメニューを準備
  • 独自システムと拠点網で高品質維持
  • 海外にも進出、対象業種拡大に動く

 木村情報技術は、インターネットを使ったテレビ会議や講演会をライブ配信するシステムの提供で業容を拡大している。木村隆夫社長は製薬会社に勤務した経験を生かし、医薬業界の顧客をつかんできた。2012年には佐賀の本社に加えて、東京都内の常設スタジオと米国現地法人を設けた。2013年以降はさらに拠点を広げながら、より多くのニーズを捉える構えだ。

鮮明画像を遅滞なく配信

 木村情報技術は2005年に佐賀市内で木村社長が設立した。薬剤師として大手製薬会社に18年間勤務し、大学病院などを担当してきた経験をIT技術に反映した。メーン事業は医薬業界を顧客にした学会やセミナーのライブ配信。「顧客から高い評価を受けている」と木村社長は胸を張る。
 看板商品は、多地点高画質ライブ配信「3eLive」だ。医薬分野の学会や、製薬会社が医師向けに開くセミナー会場にカメラなどの配信システムを設置。インターネット経由で全国に同時配信する。一度のセミナーで複数会場をカバーできるため、顧客にとって効率的だ。また内容を録画することで後日、オンデマンド視聴することも可能となる。研修など社内向けの利用も増えているという。2012年には日本ニュービジネス協議会連合会主催の「第7回ニッポン新事業創出大賞・アントレプレナー部門」で優秀賞を受賞した。
 顧客のニーズを特に捉えているのは映像の解像度の高さだ。医薬業界のプレゼンテーションでは検査画像などが多用され、鮮明さが求められる。一方で高解像度になればそれだけ情報量も多くなるため、処理や通信に負荷がかかる。同社は独自システムの使用や通信回線の確保などにより、鮮明かつ遅滞のない配信を実現した。
 このほかオプションの充実も高評価の理由の一つ。画面レイアウトの変更やアンケート集計システムのほか、講師が手元の画面でスライドに書き込んだ内容がリアルタイムで表示されるなど、ニーズに応じたメニューを豊富にそろえる。
 加えてセミナー会場の予約やセッティングを含めて、ワンストップで受注する点も特徴だ。木村社長によると、医薬業界は販促活動に対する予算が比較的潤沢な一方、質の高さを求める傾向にあるという。顧客を確保するにはそれだけ信頼を得る必要がある。価格を前面に押し出した競合他社も出現しており「競争は激化している」と木村社長は分析する。同社は木村社長の業界でのノウハウを生かし、品質やサービス向上で差別化して顧客を確保する戦略をとっている。

米国に拠点を開設

 ライブ配信の業界で先頭を走っている木村情報技術は、後続を振り切るためにさらなる差別化に乗り出した。2012年から2013年にかけて、新たな拠点戦略が動きだしている。
 2012年10月に初の海外現地法人である全額出資子会社「KIT INTERNATIONAL」を米ジョージア州に設立。日本の顧客が米国で開催するセミナーを日本にライブ配信する際の拠点とする。従来は日本から機材と人員を派遣していたが、現地の機材と人員を使うことで出張や輸送のコストを削減して利益率を高める。3年後に売上高1億円を見込んでいる。将来の欧州進出に向けた足がかりの一歩でもある。
 同時に東京事務所を東京支店に格上げし、同社として初の常設スタジオを設置した。配信機材などの設備をそろえるとともに「ホテルなみに質の高い控室」を設けて顧客満足度を高めた自慢の自社の設備だ。
 常設スタジオのメリットは、ホテルなどのセミナー会場費を抑制できることがある。また精密機器である配信用機材を運搬せずに済むため、破損リスクの低減や輸送費削減も期待できる。2013年には東京スタジオの増設と大阪市内へのスタジオ設置を計画中だ。  次の課題は稼働率の向上と顧客の拡大だ。そのためには医薬業界に限らず、広く市場を開拓していく。同社は2015年6月期に、売上高を2012年度比2.2倍の10億円にする目標を掲げている。
 並行して同社は、産学連携による研究開発でのビジネス創出に取り組み始めた。「若者が起業する手助けをしていきたい」(木村社長)としており、すでに地元の大学院生と連携した新たな展開が生まれている。


都内に開設した常設スタジオ

都内に開設した常設スタジオ


Onepoint

分野広げリスク分散を

 木村情報技術はインキュベーション施設にオフィスを構えていた創業時から、手堅く規模と拠点を拡大して成長している。IT企業は事業トレンドの推移が速いが、同社はシステム面に加えてサービス面も加えた事業展開で確実に顧客をつかんでいる。
 国内外における拠点ネットワークとともに売上高も順調に伸びており、木村社長にとって2015年6月期の売上高10億円は通過点でしかない。今後は顧客やサービスの幅を広げるなど、リスク分散した事業モデル構築が重要になるだろう。

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企業データ

木村隆夫社長

木村隆夫社長

会社名 木村情報技術(株)
代表者 木村隆夫社長
業種 情報サービス業
所在地 佐賀県佐賀市卸本町6-1
電話 0952-31-3901

掲載日:2013年2月 7日

サービス業佐賀県

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