本文とサイドメニューへジャンプするためのナビゲーションスキップです。

スタートアップガイド

J-Net21 中小企業ビジネス支援サイト

  • J-Net21とは
  • スタートアップガイド
中小機構
  • メルマガ登録
  • RSS一覧
  • お問い合わせ

HOME > 経営をよくする > 元気印中小企業

元気印中小企業


生産ラインの入り口から出口までを一貫提供 [鳥取メカシステム]

元気のひみつ
  • まねのできない一品モノの生産システム
  • 板金加工から制御ソフトまで内製化
  • 医薬品や環境、海外生産などに進出

 鳥取メカシステムは各種自動化生産装置を主力とする。それも企画段階から試作、設計、製造、組み立てまで“一気通貫”で対応できるのが強みだ。自動機を制御するソフトウエアも自社開発。顧客に出向いての設置や立ち上げ調整、メンテナンスや改良修理まで、まさに生産ラインの入り口から出口まで広範にサポートしている。
 「製品はほぼ全てが一品仕様。数が出ることはめったにない」(林正人社長)と、多品種少量のモノづくりを得意としている。顧客は半導体関連や電機、電子デバイスなどが大半。変化の激しい業界のニーズに対応することで着実に技術・ノウハウを磨いてきた。
 半面、どの業種も厳しい局面にさらされており、同社の現状も必ずしも順風満帆ではない。そこで環境や医療関連など新規顧客を開拓し変動に強い体質作りを急いでいる。

高い内製化率

 鳥取メカシステムは1988年、林社長が熟練技能者らとともに部品加工業としてスタートした。当時、仕事量はまずまず豊富で、納期に追われる毎日だった。納期対策として「ある程度組み立て、モジュールやユニットにすれば時間を稼げるのでは」(林社長)と、組み立てまで手がけるようになった。
 これが短納期を求める顧客の要請ともマッチし、しだいにモジュールから機械装置へと広げていった。さらに電気、制御系やそれにまつわるソフトウエアまで自社で担当するようになり、現在の業態が生まれた。こうした成り立ちから、極めて内製化率が高いのが同社の特徴だ。
 製品の内容は多岐にわたる。洗浄や検査、搬送など「生産ラインの最初から出荷前の検査まで全ての工程が対象」(同)という。
 受注パターンは大きく分けて3つある。顧客からテーマをもらい自社で独自に開発するケース、顧客の生産技術部隊などと共同で開発に取り組むケース、顧客の指示通りに製作するケースだ。本社工場内にはマシニングセンタや各種研削盤、フライス盤など豊富な機械設備があり、部品のみの供給にも応じている。工場を5カ所に分け、顧客の秘密保持にも配慮している。
 変動の激しい業種なので「当社にとってもハイリスクだが自動化、省力化ニーズは全産業共通のもので今後もなくならない」(同)と、特定業種に過度に依存することのない安定した体質に変えようとしている。狙いは「食品、医薬品、化粧品などのいわゆる“三品産業”と環境分野」(同)だ。
 これまでも実績はあったが本格的に取り組むための布石を打っている。2012年2月に5番目の工場を建設した。これは同社が狙う新規事業の拠点と位置づけており、一部は溶接スペースとして溶接の内製化率を高める。
 環境分野では風力発電関連の動きが出始めた。林社長が代表幹事の1人をつとめる産学官連携団体「鳥取テクノヒルズ」が新タイプの風力発電機を試作。鳥取メカシステムの本社屋上に設置し11年7月からデータ収集を始めた。
 開発したのは県外企業だが、これを鳥取テクノヒルズに参画する企業が共同で製作した。水平回転するブレードを上下に組み合わせた独自の構造で、2キロワット級と小型だが、微風でも発電可能。強風でも停止しないなどのメリットがある。風力発電独特の風切り音や低周波振動もない。
 「出力はもっとほしいがこの方式のメリットは施工が簡単な点」という。事業化には時間はかかりそうだが、新工場は風力発電事業の本格展開をにらんだものでもある。

中国進出も計画

 日本企業の生産拠点の海外移転が止まらない中で、国際化対策にも余念がない。日本企業、現地企業との合弁で中国・天津に生産拠点を設置する計画を着々と進めている。生産品目は日本と同じ各種の自動生産装置で、2012年内に稼働する計画。装置の心臓部分やソフトは日本から持ち込み、現地で組み立てる。当面の顧客は日系の電機・電子関連企業になりそうだが「中国でも自動化、省力化ニーズは顕在化しつつある」と、将来は業種を問わず現地企業に食い込む考えだ。
 林社長のモノづくりに対するポリシーは「最高の機械と職人技の融合こそが真の製品づくりにつながる」というもの。とくに職人技を重視するのは「量産品は生産についてのルールを守れば一定のものができるが、うちは一品ものばかりで決まり事が通用しない」からだ。
 同社も世代交代の時期に差し掛かっている。工場現場では熟練工と若手技能者を組み合わせ、円滑に技能を伝承できるように指導もしている。また可能な限り多能工化を図り「組み立て担当者でも簡単な機械加工や溶接ができるように技術指導するなど工夫している」という。
 今後も、生産ラインの入り口から出口までを一貫して提供できる強みを生かし、顧客層を徐々に拡大するのが同社の戦略だ。


工場を5カ所に分け顧客の秘密保持にも配慮

工場を5カ所に分け顧客の秘密保持にも配慮


Onepoint

秘密保持に格段の配慮

 鳥取メカシステムは生産ラインの根幹に関わる設備を手がけるだけに、顧客の秘密保持には格段の配慮をはらっている。内製化率を高め、社内で溶接や板金、塗装まで行っているのは外部への情報漏れを避ける狙いもある。工場を5棟に分け、その内部にも特別なブースを設けているのも同じ目的だ。
 こうした体制が評価され、同社の顧客には大手の半導体、電機・電子メーカーが名を連ねる。林社長が主張するように、特定顧客に過度に依存しない体質づくりが最大の課題だ。

関連リンク
  • 支援情報ヘッドライン
    ビジネスに役立つ無料セミナーなど公的機関による支援施策情報が毎日更新されます。
  • ビジネスQ&A
    経営者からのよくある質問に専門家が回答した事例集。

企業データ

林正人社長

林正人社長

会社名 (株)鳥取メカシステム
代表者 林正人社長
業種 各種自動機の設計・製作・メンテナンス業
所在地 鳥取県鳥取市若葉台南7-1-31
電話 0857-52-6009

掲載日:2013年1月16日

製造業鳥取県

最近の記事


このページの先頭へ