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元気印中小企業


舶用機器、国内製造とアフターサービスで高い評価 [JRCS]

元気のひみつ
  • ソフト・ハードとも国内生産
  • 24時間対応、充実のサービス体制
  • 世界に広がるネットワーク

 船舶用配電機器や制御・計測機器メーカーのJRCSは、国内製造にこだわっている。高圧配電盤と制御システム双方を一社で手がけるのは世界でも同社のみで、その技術力は高く評価されている。2011年に製造会社と販売会社を統合し現社名に変更した。近年はアフターサービスの充実を掲げ、24時間で世界中どこにでも駆けつける体制を敷き、顧客からの満足度も高い。メード・イン・ジャパンにこだわり続ける同社製品は世界の海で今日も活躍している。

県内生産にこだわり

 JRCSの主要製品は2種類ある。一つは「パワー・マネジメント・システムズ」と呼ぶ船舶用の高圧配電盤だ。電気が正常に管理されなければ舵(かじ)やレーダーが効かないなど航海に深刻な影響を及ぼす。このため小型で安全、信頼性が保障された配電盤の搭載が不可欠になる。同社製品は船舶のあらゆる環境条件を想定して、航海を安全に導く。
 もう一つがLNG(液化天然ガス)など特殊船舶向けに開発したIAS(インテグレーテッド・オートメーション・システム)だ。エンジンやガスの荷役管理などを監視制御するもので、同製品の世界シェアは20%に達する。LNGは常時マイナス169度Cに保っておく必要がある。扱いを間違えば大惨事につながりかねないガスを運ぶため、安全運航も重視される。同社製IAS「OASIS」は、東京ガスや大阪ガスが採用するなど、多くのエネルギー企業が採用し、高い評価を得ている。
 これら製品はソフト、ハードウエアともにすべて自社開発。生産もすべて山口県内だ。近藤高一郎社長は「超円高下の今、汎用(はんよう)部品を海外で生産した方が楽なのは理解している。しかし、それでは日本の製造業が弱体化してしまう。例え苦しくても日本で、また地元・山口で頑張っていきたい」と、今後も生産を海外に移転する考えはない。

24時間で世界のどこへでも

 近年はアフターサービスの充実に力を入れている。中国をはじめとしたアジア各国が船舶を大量に生産するため、需要はあるが、同時に製品が値下がりするという傾向が続いている。同社は「有事の際、24時間で世界中どの地域でも駆けつける。スペアパーツも20年間保管する」という方針を掲げ、顧客満足度の向上に努めている。
 配電盤などは定期点検をしていれば深刻なトラブルが発生することは少ない。しかし顧客が必ずしも十分な点検をするとは限らない。壊れるまで放置されたり、未熟な技術者が洋上で修理するケースなどのトラブルは後を絶たない。
 同社では20人のアフターサービス部門が常に待機し、トラブルが発生するとすぐに現地に飛ぶ体制を整えている。また現地法人として中国・上海に10人、シンガポールに5人、オランダ・ロッテルダムに2人を配置してそれぞれの地域をカバーする。
 ほかにも米国や豪州、ブラジル、南アフリカなどの現地代理店と提携、2年に一度フィールドトレーニングを行いながらトラブルの予防やメンテナンスの充実に努める。さらに新たな現地法人として、ベトナムに駐在員事務所を開設するため現在調査を進めている。「現地の需要はまだないが、日系企業も多く、国民性は真面目で将来有望な市場になる可能性を秘めている」と、近藤社長は期待する。

情報共有を進める

 JRCSは2012年10月に大幅な組織改革を実施した。その目玉が豊浦製作所(山口県下関市)への人員の移転だ。これまで同社は営業と技術部門が下関市東大和町の本社に、製造部門は本社から車で一時間近く離れた同市豊浦町にある同製作所内にいた。同一市内とはいえ、長い間製造と販売が離れていたため、情報を共有できない弊害が起きていた。
 そこで本社にいた技術と営業部門の40人を、10月1日から豊浦製作所に集約した。「2011年に製販会社を統合して効率化を進めた。製造から販売までを一カ所に集めることで情報を共有し、顧客ニーズに迅速に対応する」(近藤社長)のが目的だ。
 今後の課題は人材の育成にある。全品が特殊品で受注生産のため「社員の多能化が欠かせない」という。また新たな経営の柱を立ち上げるため「JCF(JRCS・チャレンジ・フューチャー)」チームを立ち上げた。製造や販売などから「エース級の人材を引き抜き、今後5年かけて次世代の柱を立ち上げる」(同)という。分野に関係なく、収益の柱になる事業を育てる。船舶だけでなく、自社の安全航行にも抜かりはない。


IAS外観

IAS外観


Onepoint

原点に立ち返り、製販統合で再出発

 JRCSのもとの社名は「日本無線電機サービス」。海運不況から1984年(昭和59年)に販売部門を分社し、他社製品の取り扱いを始めた。しかし他社製品よりも、自分たちが作ったメード・イン・ジャパンの優秀な商品を売ろうという原点に立ち戻り、2011年に再度、製販を統合したという経緯がある。
 社名も一般に浸透しているブランド名を冠に再スタートを切った。配電盤と制御システム双方を手がける唯一のメーカーは強みだが、その分ライバルも多い。世界的な価格競争にどこまで対応できるか。近藤社長の手腕に期待が集まる。

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企業データ

近藤高一郎社長

近藤高一郎社長

会社名 JRCS(株)
代表者 近藤高一郎社長
業種 船舶用機器製造業
所在地 山口県下関市東大和町1-2-14
電話 083-261-0200

掲載日:2012年12月12日

山口県製造業

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