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元気印中小企業


土木も観光も伝統産業も-デジタル制御で産業を高度化 [パシフィックソフトウエア開発]

元気のひみつ
  • 制御ソフトのノウハウを蓄積
  • 隣接する事業を積極展開
  • 地元に愛着、地域資源を生かす

 パシフィックソフトウエア開発は1972年(昭和47年)の創業以来、マイコンによる機器制御ソフトウエアの開発を得意とするIT企業。大手電機・機械メーカーから依頼を受けて、工場や物流センターの搬送制御システム、電子・産業機器の信号処理システム、流通分野の電子決済や受発注システムの組込・制御ソフトウエアなどを開発している。
 同社は、長年蓄積してきた制御ソフトウエア開発のノウハウを生かし、電子・電気技術や機器設計技術なども身に付けてきた。02年には、これらの技術を融合して自社製品第1号となる超音波測深システム「Sea Vision」を開発した。同システムは現在、全国の海洋土木工事の現場で採用されている。

超音波測深から高度浚渫支援システムへ

 同システムは、海底の土砂を掘り取る浚渫(しゅんせつ)工事向け。一般に海底の深さや形状は、魚群探知機などに使われるソナーを利用して超音波で計測する。ソナーは発射した超音波の反射によって距離や方位を探知するが、浚渫工事など水が濁った場所では超音波が海中の土砂や泡に反射するため、正確な測定ができないことが多かったという。
 パシフィックソフトウエア開発は、得意とする信号処理技術を超音波解析に利用し、濁りの影響を最小限に抑えた。また制御処理技術を生かして素早い測深を可能にした。同技術は、国土交通省の新技術提供システム(NETIS)にも登録されている。その他にもさまざまなデジタル制御技術を搭載。システムの販売に加えて、一定期間だけ利用したいというニーズが多く、今後はレンタル事業を拡大していく方針だ。
 また同社は、浚渫船のクレーン制御(水平掘り)装置なども手掛けており、今後は超音波測深システムだけではなく、浚渫作業全体を支援するシステムへと発展させていく計画。既にGPS(全地球測位システム)を利用した浚渫船向け施工管理システム「Sea vision Navigator」を新たに開発し、2012年10月に販売を開始した。同システムは、機器制御技術と情報通信技術を用いて浚渫工事全体を高度化する画期的なシステム。中谷正彦社長は「浚渫工事を変えていく新世代のシステムになる」としている。

地域特性と地域資源を生かし、新分野へ進出

 全国への事業展開にあたって、高知県に本社を置くことは地理的ハンディが否めない。しかし中谷社長は「これまで県外へ移転しようと思ったことはない」という。その理由を中谷社長は「高知の地域力や、地域が育んできた人材によって支えられているから」と語る。地元への愛着も強い。こうした思いから、地場産業の活性化を目指してIT分野以外の事業にも進出。地域の課題解決に向けて、産学官連携などを通じて積極的にチャレンジしている。
 現在、同社が開発を進めているのが、コウゾの自動皮はぎ機だ。コウゾは和紙の原料。高知の伝統工芸品「土佐和紙」もコウゾの皮から抽出した繊維を使っている。しかし皮を剥ぎ取る作業は今でも手作業に頼っており、就業者の高齢化とともに生産量は年々減少している。
 同社は、高知県ものづくり地産地消推進事業費補助金制度を活用して自動で皮はぎができる機械の開発に着手。中谷社長は「実用化できれば、土佐和紙と林業の2つの地場産業の活性化にもつながる」と、期待を寄せている。
 地元密着の事業としては、釣り場情報サイト「フッシュオン四国」を2006年から運営している。県内の足摺・宿毛地方は磯釣りのメッカでもあり、関西地方からの釣り客も多い。同サービスは足摺・宿毛地域の漁協や民宿、渡船業者などと提携し、毎日リアルな釣り情報を発信している。
 「地域情報を積極的に発信することで、地域の活性化に貢献している」(中谷社長)と、胸を張る。同社はこの事業で、2009年に財団法人社会経済生産性本部(現日本生産性本部)のサービス産業生産性協議会から「ハイ・サービス日本300選」第1回受賞企業に選定されている。
 高知県は、県の面積の84%を占める森林をはじめ、豊かな自然環境が地域の貴重な資源。中谷社長は「生かせる地域資源がまだたくさんある」と、今後も農林水産や観光分野など地域特性を生かした産業の問題解決に向けて、研究開発を進めていきたいとしている。


超音波測深システム「Sea Vision」

超音波測深システム「Sea Vision」


Onepoint

自社の経験を地域に還元

 パシフィックソフトウエア開発は、各種産業用ソフトウエアや制御システムなどを開発する技術集団。受注先は主に高知県外からだ。大手企業の厳しい要求にもまれる中で、確かな技術力を身に付けてきた。
 同社は現在、本業のIT関連事業に加えて地場産業との連携に力を入れている。同社が長年蓄積してきた経験や技術を地元に還元することで、地場産業の課題解決はもとより、新たな産業創出にも期待が寄せられる。

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企業データ

中谷正彦社長

中谷正彦社長

会社名 パシフィックソフトウエア開発(株)
代表者 中谷正彦社長
業種 各種ソフト・制御システム開発、制御機器の開発・製造業
所在地 高知県高知市本宮町105-22
電話 088-850-0501

掲載日:2012年11月30日

IT製造業高知県

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