本文とサイドメニューへジャンプするためのナビゲーションスキップです。

スタートアップガイド

J-Net21 中小企業ビジネス支援サイト

  • J-Net21とは
  • スタートアップガイド
中小機構
  • メルマガ登録
  • RSS一覧
  • お問い合わせ

HOME > 経営をよくする > 元気印中小企業

元気印中小企業


完全受注生産で世界を支える“産業の心臓” [本多機工]

元気のひみつ
  • 一品生産の高性能液体ポンプ
  • 海外人材の活用
  • 徹底したコミュニケーション

 プロセスポンプや環境保全ポンプなど、産業用特殊ポンプが主力の本多機工は世界50カ国以上に製品を輸出。海外販売比率は50%を超える。納入先も電力、製鉄、石油化学プラント、半導体・液晶製造など幅広い。近年は日系企業のアジア進出に伴って、同地域向けのラテックスエマルジョンといった液体ポンプが特に人気になっている。現地では模倣品が数多く出回っているが、性能で大きく見劣りする。「やがては『本多のポンプでなければ』と言って顧客は戻ってきてくれる」(龍造寺健介社長)と品質には絶対の自信を持つ。燦然(さんぜん)と輝く「HONDA」は、自動車だけではない。

一品ずつ手作り

 「ポンプはあらゆる産業の心臓であり、コメだ」。龍造寺社長はこう語る。同社は渦巻きやラテックスエマルジョンといった液体ポンプを得意にする。近年はアジア諸国に欧米や日系企業の工場進出が加速、ゴムや樹脂プラントが相次いで建設されている。特に自動車製造ではABS(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン)樹脂が欠かせず、詰まらない液体ポンプの使用は不可欠だ。
 同社製ポンプは全品受注生産。各国の規格に合わせて一品ずつ手作りで生産する。ポンプ内部の羽根(インペラ)も顧客ごとに最適設計している。人気のラテックス・エマル・ジョンポンプではこの特殊インペラによりゲル化を防ぎ、閉そくトラブルを解消した点が市場で高い評価を得ているという。
 ゲル化の割合は一般的な渦巻きポンプの30分の1。頻繁な分解点検が必要なく、メンテナンスコストもかからない。「アジアには低価格の模倣品が多いが、すぐに漏れや詰まりが発生する。当社製品は10年使っても故障がなく、信頼されている」(龍造寺社長)と胸を張る。
 近年は海外でも省エネ意識が高まっており、今後はエコや環境に配慮した製品に力を入れる。特に自社のポンプ技術を生かした、排水処理に威力を発揮する大容量マイクロナノバブル発生装置など、新技術を世界市場に広げる考えだ。

海外人材を活用、すでに2人独立

 同社最大の特徴がグローバル人材の活用にある。輸出比率が50%を超えた今、「海外の人材活用は当然」と龍造寺社長は考えている。現在は10人の外国人が社内で忙しく働いている。出身国もドイツ、タイ、韓国、スリランカなど多彩だ。みな日本の大学に留学し、日本の製造現場を学び、将来は自国で起業することを夢見ている。母校も九州大学や九州工業大学のほか同志社大学など広域だ。
 すでに独立した社員も2人いる。中国人とチュニジア人の元社員は母国で代理店を立ち上げ、中国と中近東で同社製品の販売を始めた。同社長は「会社が発展するためには国籍など関係ない。皆で目標を設定して達成する。販売が広域化している現在、外国人従業員の比率は今後さらに高まるだろう」と予想する。
 海外の人材を積極活用するには訳がある。龍造寺社長は米カリフォルニア美術大学でグラフィックデザインを学んだ後、現地でレストランコンサルタントを務めるなど異色の経歴を持つ。米国在住は24年に及ぶ。海外から見た日本の善し悪しを十分に理解している。本多機工入社後は徹底的に部門間の壁を取り払うと同時に、社員同士のコミュニケーションを高めてきた。

風通しの良さが好調の証

 「当初は『米国帰りの新社長が何を言うか』といった批判があり、プレッシャーも感じていた。ただ社長だからと威張らず、時代に合った取り組みを進めていくうちに風通しがよくなっていった」と笑う。いま工場を歩くと、同社の社員は日本人だろうが、外国人だろうが関係なく、皆明るく「こんにちは」と声をかけてくる。その声に龍造寺社長もニコニコと笑いながら返事をする。この風通しの良さが好調の証といえよう。
 12年内には新本社棟が完成する。また順次新工場も建設の予定だ。業務の効率化が狙いだが、グローバル企業として今後も発展するためのシンボルとして新棟を活用する狙いもある。「企業は常にチャレンジしていかなくてはならない。そして感動を与えられる企業だけが次の世代に生き残ることができる。感動すれば社員が本気になり、それがモチベーションにつながる」。社長の思いはどこまでも熱い。


大容量マイクロナノバブル発生装置

大容量マイクロナノバブル発生装置


Onepoint

夢は世界標準

 時代に合ったネタ、感動、モチベーション...。龍造寺社長の口からは前向きな言葉がポンポンと飛び出す。自らも年間の半分は海外営業に飛び回っており、その行動力には驚かされる。
 特殊ポンプは国ごとに規格が異なる。このため全品受注生産だが、壊れず、効率が良いポンプは世界共通のニーズ。世界標準のポンプを作り、それを次代に渡していくのが夢だという。いまだ未開拓のアフリカ、ブラジル、ロシアに興味があるという龍造寺社長が日本にいる時間は、今後ますます少なくなりそうだ。

関連リンク
  • 支援情報ヘッドライン
    ビジネスに役立つ無料セミナーなど公的機関による支援施策情報が毎日更新されます。
  • ビジネスQ&A
    経営者からのよくある質問に専門家が回答した事例集。

企業データ

龍造寺健介社長

龍造寺健介社長

会社名 本多機工(株)
代表者 龍造寺健介社長
業種 特殊ポンプ製造業
所在地 福岡県嘉麻(かま)市山野2055
電話 0948-42-3111

掲載日:2012年11月20日

福岡県製造業

最近の記事


このページの先頭へ