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元気印中小企業


職人技と先端技術を組み合わせた顧客志向のモノづくり [光機械製作所]

元気のひみつ
  • 電解ロール研削盤の国内シェア9割
  • 専用機4割、工具5割、新規1割のバランス経営
  • 環境事業が次世代の事業の種

 光機械製作所は、研削盤を中心とした専用工作機械と切削工具の製造・販売、既存機械の性能を向上させるレトロフィット、太陽熱発電用の集光装置などの開発、販売を手がける。
 専用工作機械は、両頭研削盤や底面研削盤、ブラシホーニング機、電解ロール研削盤、石英ガラス加工機、切削工具加工用の研削盤などの設計・製造・販売を行っている。中でも電解ロール研削盤は国内9割のシェアを誇り、さまざまな研削盤は、業界トップクラスのメーカーと取引している。

専用機に転換し、工具加工も開始

 同社の創業は1946年。発電設備の技術者だった現社長の祖父の西岡芳光が紡績機械の会社として設立した。当時は工場の機械は軍からの払い下げの中古品が大半で、紡績機械の精度を高めるために必要な平面研削盤が簡単には入手できなかった。そこで自ら研削盤を製作したことが今日の業態のきっかけとなった。
 しかし、汎用(はんよう)の研削盤は景気の変動を真っ先に受け値崩れを起こし、在庫を持つと資金負担が重くなるため、1960年後半には専用機に特化する。まずは大手企業が社内で使う専用機の組み立てから始め、厳しい要求に応えていく中で技術力を磨いた。高度成長期で生産性の高い専用の研削盤の需要が高まりから、同社への依頼も増え、業界初となる機種を何台も開発していった。
 専用機の難しさは、一品生産であるため、常に新しい技術開発が求められることだ。研削盤においては加工精度で製品の良しあしが左右されるため、高精度な機械が要求される。そこで同社は、50年以上培ってきた基盤技術に加え、職人による匠の技術とCNCやロボットなど最先端の機器を融合させた機械を作りで顧客の要望に応えている。これが「他社に負けない同社の強み」と西岡社長は胸を張る。

道場で伝統技能も教える

 現在、機械作りを支える匠の技術伝承も行われている。工場長が現場で若い技術者へ個別指導するほか「ものづくり道場」を定期的に開催している。道場では、のみのような道具を使って手作業で金属の表面を削り出す「キサゲ」などの伝統技能も教えている。
 同社のもう一つの柱である切削工具は、汎用機から専用機に業態転換した後、大手切削工具メーカーからOEM(相手先ブランド)を委託されたことがきっかけで始まった。現在、超硬インサート、ドリルボディー、ツーリングなどをOEM生産している。これらの製品はアメリカやヨーロッパ、アジアのすべての地域で使用されている。同社の現在の売り上げ構成比は専用機が40%強で、切削工具のOEM生産が50%弱。機械部門と量産部門のバランスがとれ、両部門での技術がお互いに相乗効果を生み出しているのも強みとなっている。
 01年に西岡慶子氏が社長に就任すると、工作機械のレトロフィット事業に本格的に参入した。レトロフィットは、少ない投資で設備の大幅な性能向上が可能だ。この事業は顧客の依頼から始まったものだが、「エコロジーや地球にやさしいといった言葉が叫ばれ始めたのもきっかになった」と振り返る。

新たな事業の種、太陽熱発電装置

 今、注目を集めているのが太陽熱発電用の集光装置などの開発だ。2007年に企業の環境問題への感心の高まりから太陽光関連事業を始めた。ソーラー式監視システムやソーラー式防災街灯などを次々と開発していった。ソーラー式防災街灯は、三重県の「みえ新産業創出促進調達制度選定商品」にも選定された。
 太陽熱発電用の集光装置にも力を入れる。三重大学や鈴鹿工業高等専門学校と連携して、ライフサイクルコストを抑える追尾式の太陽光集光装置の開発も開始しており、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)から「新エネルギーベンチャー技術革新事業」の採択も受けた。
 西岡社長は、この太陽熱発電装置の事業を「三つ目の柱にしたい」と力を込める。もちろん本業の工作機械事業と切削工具事業は今後も深耕していくが、「当社で働く次の世代のためにも新たな事業の種を蒔き、事業の間口を広げていく事も重要」と強調する。
 同社のモットーは「三重から世界へ」。研削盤や切削工具と同様に、太陽熱発電用の集光装置も日本のエンジニア会社を通じ、プラントとして中東や北アフリカなどへの輸出を目指す。


太陽熱発電プラント用「ヘリオスタット」

太陽熱発電プラント用「ヘリオスタット」


Onepoint

社内経営塾で人材育成も

 メーカーとして良い機械や工具を作るのはもちろんだが、良い人材がいなければ企業は発展していかない。そのため、同社では中堅リーダーを対象に「経営塾」を毎月開催し、人材教育に力を注いでいる。社長自らが講師となる場合もあれば、有識者や大学教授などを招き、海外市場の動向やプレゼンテーション、マーケティング、会計、財務など、幅広い分野について学んでいる。知識を習得した中堅社員は「仕事に対する自信が生まれ、人としても成長できている」という。社名にある「光」のように光り輝く企業としてさらなる飛躍が期待できそうだ。

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企業データ

西岡慶子社長

西岡慶子社長

会社名 (株)光機械製作所
代表者 西岡慶子社長
業種 工作機械・工具の製造、工作機械のレトロフィット、太陽熱発電用の集光装置業
所在地 三重県津市一身田中野8-1
電話 059-227-5511

掲載日:2012年10月29日

三重県新事業製造業

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