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元気印中小企業


異なる3つの事業を展開するユニーク企業 [コスモ精機]

元気のひみつ
  • 金型、ダーツ、フルーツを同じ敷地で生産するアイデア企業
  • 特許も取得した樹脂製ダーツは国内シェア60%
  • 地域ブランドのリキュールづくりに挑戦

 コスモ精機は、超精密プラスチック金型の製造を行う「金型事業部」と、ダーツ製品の製造・販売を手掛ける「アミューズメント事業部」、トロピカルフルーツを生産・販売する「JACアグリ事業部」の3つが事業の柱。全く異なる分野で事業を展開するようになった背景には、大手企業の下請けだけでは生き残って行けないという強い危機感があった。
 同社は1991年に創業し、プラスチック金型やプラスチック製品の製造を始めた。主に精密加工を要求されるデジタルカメラや医療機器、自動車向けの小型プラスチック部品用金型を手掛ける。同社では企画・設計・製品の量産までを社内で行える一貫生産体制を整え、大手メーカーの下請けとして技術力を高めてきた。

メーカーを目指して「ダーツ事業」へ参入

 転機が訪れたのは07年だった。大手メーカーが生産拠点を海外にシフトするなどの構造変化が進む中、松原社長は今後の継続的な受注に危機感を覚えた。下請け業者は、発注先の生産計画に大きく左右される。この状況を脱却するためには「自社製品の開発しかない」(松原社長)という思いから、得意とする金型設計技術を応用できる製品は何かを考えた。そしてダーツ製品の開発に着手、新しい収益基盤の確立を目指した。
 一般的なダーツは、羽根部分(フライト)をシャフトに取り付ける際に、シャフトにある細い溝に合わせて差し込むため、細かい作業や固定する部品が必要だ。同社は「フィット・フライト」と呼ばれる独自構造のフライトシステムを開発し特許を取得。ボールペンのキャップのように、フライトをシャフトに取り付けて固定することができるため、プレーヤーはストレス無く競技に集中することができる。取り付けた後もフライトが回転するため、耐久性や射的精度が高いのが特徴だ。
 同社は独自開発したフライトシステムを「Fit Flight」、その他ダーツの周辺パーツを「COSMO DARTS」としてブランド化し、08年12月に発売した。12年には炭素繊維を材料したシャフトを発売するなど、新製品の開発も積極的に行っている。現在ではプラスチック製フライトシステムの国内シェア60%を誇り、海外26カ国にも輸出している。同事業は全体売り上げの60%を占め、同社の主力事業に成長した。12年9月には「JDM事業部」を立ち上げ、米メーカーのダーツボードの日本総代理店として国内での販売も始めた。
 ダーツといえば「ダーツバーなどでお酒を飲みながら」、というイメージが強い。松原社長は「スポーツとして認識してもらいたい」と、ショッピングセンターなどに出向き、ダーツ体験の機会を提供し、ダーツのイメージ向上と普及活動にも注力している。

新たな事業「農業」への挑戦

 10年には「第二の自社製品」を目指して農業分野に進出した。マンゴーやアセロラ、パッションフルーツ、ドラゴンフルーツ、グァバなどトロピカルフルーツを450坪のビニールハウスで栽培し、12年に初収穫を迎えた。事業は始まったばかりで、まだ収益を見込むまでに至らないが、松原社長は「作ってそのまま販売するだけでは利益にならない」と、さまざまな視点から今後の事業計画を進めていく方針だ。
 その一つが加工品の製造・販売。ジュースやゼリー、ジャムなどに加工し、販売することを計画している。また会社がある愛媛県東温市が「どぶろく・リキュール特区」に指定されていることから、リキュールの醸造も検討している。これらの生産は同社の敷地内で行う計画。金型とダーツ、ジュース、リキュールといった全く異なるものを、一つの敷地内で製造するという一風変わった生産体制となる。
 フルーツの販売方法には、一株オーナー制度や予約販売を取り入れる方針。通常は店頭に並ぶまでの時間を考慮し、完熟する前に収穫して出荷する場合が多いが「本当のおいしさを知ってもらいたい」(松原社長)と、完熟したものを直接消費者に届けるのが狙いだ。
 一見、畑違いのように見える3つの事業だが、異なる事業を手掛けるからこそ生まれるアイデアもある。金型設計技術はすでにダーツ製品に応用されているが、今後はゼリーなどのパッケージを開発する計画。またリキュールはダーツ事業の顧客リストを活用して「得意先のダーツバーに置いてもらえたら」(松原社長)としており、今後も異分野の融合から新しい発想が生まれそうだ。


栽培するトロピカルフルーツ(パッションフルーツ)

栽培するトロピカルフルーツ(パッションフルーツ)


Onepoint

地域を巻き込みブランド確立へ

 コスモ精機は、確かな金型設計技術と「自社製品を売りたい」という強い思いが融合した結果、ダーツ事業を軌道に乗せた。同社の強みは技術力はもちろんだが、こうした新しい事業へ踏み出していく積極性にある。アグリ事業は全く新しい分野で、まだ船出をしたばかり。松原社長は「地域の特産品としてブランドを確立し、地域の活性化に貢献したい」という目標を掲げており、地元自治体や農家を巻き込んだ取り組みが事業拡大のカギになりそうだ。

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企業データ

松原正廣社長

松原正廣社長

会社名 (株)コスモ精機
代表者 松原正廣社長
業種 超精密プラスチック金型の製造業、ダーツ製品の製造・販売業、トロピカルフルーツ生産・販売業
所在地 愛媛県東温市則之内甲1470-5
電話 089-960-6366

掲載日:2012年10月12日

愛知県新事業製造業

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