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元気印中小企業


重合技術で顧客のニーズをつかむ [根上工業]

元気のひみつ
  • 顧客の要求に応えるオーダーメードのポリマー
  • 社員の3割を占める研究者が外に出てニーズを探る
  • 世界の化粧品向けに高い占有率

染色メーカーと薬品メーカーが共同出資

 根上工業は、1972年に染色加工メーカーである小松精練(石川県能美市)と化学薬品メーカーである新中村化学工業(和歌山市)との共同出資で設立された化学品メーカー。設立当初は、雨傘や防寒衣などに防水・防風加工を施すためのアクリル酸エステル系樹脂コーティング剤を製造・販売していた。現在では、重合という技術を使ってメタルクリル酸エステル系ポリマー、スチレン系ポリマー、ウレタン系ポリマーを製造している。重合とは石油などの原料を化学反応させることで、ポリマーという特殊樹脂を作り出すことができる。また、同社は水系懸濁重合法、非水系懸濁重合法、乳化重合法、溶液重合法、塊状重合法といった五つの製造方法の組み合わせにより、付加価値の高い機能性ポリマーの開発を進めている。
 ポリマーの用途は、身近なところにたくさんある。例えば、絆創膏の粘着剤やメガネレンズを傷から守るハードコートなどだ。メタルクリル酸エステル系ポリマーやスチレン系ポリマーは、当初は塗料向けや成型材料向けに製造始めたものだ。重合法をさらに進化させたことで数ミクロン単位の微粒子ポリマーの製造を可能にし、最近では歯科材料向けや電気・電子材料向けの需要が拡大している。また、ポリウレタン系の弾性微粒子ポリマーは化粧品向けとして世界のシェアを独占している。同社の製品は最終製品の主原料になることは少ない。中間原材料や機能を付与するための添加剤的な用途が多い。メーカーから求められる注文に対し、オーダーメードの製品を作ることができるのが同社の強みでもある。

ニッチ市場狙い繊維からITへ

 大企業との競争が激しい化学業界だが、同社はニッチな市場を狙って成長を維持してきた。年間に製造するポリマーは約800種類。そのうち新製品が50から60種類もある。中には年間10キログラムしか需要のない製品もあるという。近年、同社の成長を支えてきたのはIT業界向けで、その比率は全体の6割以上になる。設立当時に100%を占めていた繊維業界向けは、今や5%以下になっている。

外に出る研究者

 同社は3分の1の社員が研究開発の社員だ。だが、独自の経営哲学を持つ菅野俊司社長は、研究者を研究室にこもりっきりにさせない。営業マンと同行して直接現場に出向くことで、顧客のニーズを直接拾ってくるという。「いかに世の中の新しいニーズをつかみ、独創的な付加価値の高い製品を生み出せるかにかかっている」と菅野社長は言う。
 同社は売り上げより利益、大量生産でなく多品種少量、低価格でなく高付加価値を目指している。化学工場では当たり前の3交代制は初めから導入せず、日勤体制で業務を行っている。同社は、さらなる高付加価値化と競争力を図る方針。特にグローバル化が進むIT向けの製品は、海外生産も視野に入れている。これは為替や関税のリスクを勘案してのことで、現在東南アジアを候補に検討している。
 世界をリードする独創性のあるポリマーを開発する取り組みは、「それが最終製品のごく一部にしか使われないとしても、必要不可欠なものであればいい」という考え方によるもの。同社のこだわりのモノづくりは、研究と共に日々続いている。


少量多品種に対応した製造装置

少量多品種に対応した製造装置


Onepoint

社員の個性、発想を大切にする社風

 2011年9月期に過去最高となる48億円を売り上げた。2008年のリーマンショックで売り上げが落ち込んだものの、その後順調に回復。菅野社長は同社のキャッチフレーズ「C力」(Chemical&Creative)を掲げ、社員全員が製品の高付加価値化を目指すよう発破をかける。社員の個性や人間性を尊重し、発想を大切にする社風は会社設立当時から綿々と息づいている。

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企業データ

菅野俊司社長

菅野俊司社長

会社名 根上工業(株)
代表者 菅野俊司社長
業種 化学製品の製造・販売業
所在地 石川県能美市道林町ロ-22
電話 0761-55-3121

掲載日:2012年9月20日

石川県製造業

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