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元気印中小企業


生産革新で高収益体質を実現 [昭和電機]

元気のひみつ
  • 電動送風機の国内シェア6割
  • 多品種・少量、短納期生産 特注品に強み
  • 協力会社と一体で在庫の大幅削減に成功

 昭和電機は、工業用の電動送風機で国内の6割近いシェアを持つトップメーカーだ。自社で電動機(モーター)を内製し、送風機のほかにオイルミスト捕集機、集じん機などの製造も手がける。2011年12月期のグループ売上高は60億6400万円、経常利益率16%以上という高収益企業だ。
 送風機に代表される「流れの技術」と「回転機の技術」を核とした新製品開発や、生産革新、IT活用による業務効率化、人材育成などに積極的に取り組む。環境への配慮や地域貢献にも熱心で、地域を代表する企業として認められている。

セル生産で多品種・少量、短納期に対応

 とくに注目すべきなのは「多品種・少量生産、短納期」に対応した生産体制だ。同社は年間平均1500種の製品を新規に設計し、現在、製品数は約2万種に及ぶ。その半分が特注品のため、同社の生産体制は受注後生産が基本となる。ただ、標準品・準標準品の計4320機種については、本社機能を有する大東工場(大阪府大東市)で、受注後4日間で製造できる体制をつくっている。特注品の内、5652機種も1週間から1カ月で出荷可能だ。
 この「多品種・少量、短納期」に対応するため、同社は「Beeダッシュ」と呼ぶ生産革新活動に取り組んできた。同活動を通じて製造技術者の多能工化、生産設備の最適化に取り組み、従来のライン生産方式は少量多品種の生産に適した「1個流し・セル生産方式」に変更した。生産革新活動には部品製造などの協力会社も参加しており、「相利共生」を合言葉に双方のメリットを求めて生産改善に取り組み、合同の勉強会なども開いている。

IT活用で在庫管理を効率化

 生産革新活動の一環で同社が整備したのがITシステムだ。09年に導入した協力会社との電子データ交換(EDI)システム「いとはんねっと」は、昭和電機の部品在庫を協力会社に公開して相互に適正な部品在庫の管理を目指すものだ。受注データを基に14日後までの部品在庫の使用予定数と、発注が必要になる最低在庫数(発注点)を協力会社に公開。協力会社はこの情報を見ながら部品生産の準備を進められる仕組みだ。
 同システムの導入後、昭和電機は在庫の管理と発注にかかる作業時間を48%削減、部品在庫は金額ベースで21%減らすことができた。協力会社は現在、23社が参加しており、同システムの導入で在庫数67%削減や在庫金額47%削減といった成果を出したところもある。昭和電機は現在、仕入れ金額の約8割を同システムで適正管理している。
 さらに、10年からは同システムで部品図面の共有も始めた。現在、1万3892点がシステムを通じて確認できる。「最新の部品仕様をシステム上で統一することで協力会社との間の発注ミスや仕様確認の手間を減らすことができる」(営業推進室)という。これにより、図面に関する問い合わせは週15件から週3件に減少した。

実証試験室が技術開発を下支え

 製品・技術へのこだわりも強い。顧客が求める風力技術を提供するために大東工場には製品開発と性能実証のための試験室「WINDO」を設置している。ここでは、送風機の耐熱・耐寒性能、省エネ効率、騒音、ミスト捕集機の捕集効率、フィルタ寿命など48種類もの試験・解析・評価を行うことができる。同社製品の大半を占める特注品の製品性能を保証するのにも大きく役立っている。
 業界に先駆けて「高効率電動送風機」を開発し、市場投入も始めている。電動送風機は年に日本工業規格(JIS)が定めるプレミア効率(IE3)の電動機を使用することが義務化される見通しとなっている。これに対応して同社は高効率電動機を独自開発し、羽根車も改良して送風機全体を高効率化した。12年4月には低騒音・高圧仕様の送風機3シリーズ50機種を高効率タイプに切り替えた。さらに13年6月までに0.4キロワット以上、200ボルトの電動送風機約100機種すべてにIE3の電動機を搭載し、高効率化する計画だ。
 柏木武久社長は昭和電機の今後の目標の一つとして「売り上げ規模100億円の実現」を掲げる。そのため、全国の営業拠点数を現在の2倍の20カ所ほどに、営業員は現在の70人から100人ほどに増やして、さらなる成長の基盤をつくる考えだ。


市場投入した高効率電動送風機

市場投入した高効率電動送風機


Onepoint

人材育成・地域貢献にも熱心

 昭和電機は人材育成にも力を入れている。教育には1人あたり年間平均17万円、7年間の累計で同124万円を投入している。社内には6500冊以上の蔵書を持つ図書館を持ち、社員が運営する。地域の小学生を社内展示室「風源堂」や工場見学に受け入れ、モノづくり産業の啓発にも取り組む。環境への意識も高く、本社工場の屋上は「庭園」と呼べるほどの草木によって緑化している。顧客、従業員、地域の「相利」を追求する姿勢は大企業といえども容易にまねできないだろう。

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企業データ

柏木武久社長

柏木武久社長

会社名 昭和電機(株)
代表者 柏木武久社長
業種 送風機、オイルミスト捕集機などの製造・販売業
所在地 大阪府大東市新田北町1-25
電話 072-871-1061

掲載日:2012年9月13日

大阪府製造業

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