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元気印中小企業


ITインフラ駆使し海外市場を開拓 [メトロール]

元気のひみつ
  • 工作機械用タッチセンサーで世界シェア7割
  • ECサイト開設し海外と直接取引
  • SNSでユーザーのコミュニティー広がる

70社以上の工作機械に採用

 メトロールは機械式タッチセンサーのメーカー。松橋卓司社長は「日本の小さな中小企業でも、世界と直接つながれる。夢のような時代だ」と頬を緩める。同社のCNC旋盤の刃先位置決めセンサーなど、工作機械用途のタッチセンサーは世界シェア7割を握る。70社以上の工作機械メーカーに採用され、30万台以上の装置に搭載されている。
 海外向けの売り上げが全体の5割以上を占める。加えて、国内に納める製品も日本のメーカーを経由して海外に送られるケースが多い。そのためリーマンショック後に売り上げが減ったものの、翌年にはリーマンショック前の売り上げ規模に回復した。2010年度、11年度と増収増益を重ね、最高業績を更新している。従業員96人と小所帯ながら世界で戦っている。

インターネットで海外ユーザーと直結

 同社のタッチセンサーは工作機械の刃先の原点出しに使われる。工作機械のドリルやミルは金属を削り続けると消耗して刃先が短くなる。タッチセンサーがあると加工のたびに正確な長さを確認して、刃先の動きを補正できる。数マイクロメートルの精度を競う精密加工には必須の機能だ。
 機械式のセンサーは堅牢性が高く、温度変化や水滴などの影響を受けにくい。金型の密着確認や半導体製造装置の位置決めなどに使われている。こうしたセンサーは東京の立川市で生産され、世界各地に届けられる。ただ社内を見渡してもグローバル対応のために特別に投資している様子は見えない。外国人がたくさん働いているわけでもなく、「日本本社の英語のスペシャリストは2人だけ」(松橋社長)と明かす。基本的に手に入るITインフラだけで海外展開の足がかりを築き、中国と台湾、インドに販売子会社を持つまでになった。
 第一歩となったのが2000年に開設したEC(電子商取引)サイトだ。センサーが故障して、交換品を取り寄せたい海外ユーザーの窓口になった。それまでは現地の商社から日本の商社を介してメトロールに注文が入るなど、何社も仲介していた。ECサイトでワンクリックすれば直接注文できるため、サイト開設の翌日には注文が入ってきた。注文を受けてから一週間以内に国際宅急便で届ける。クレジットカードで前払いしてもらうため、メトロールにとっても代金回収のリスクがない。
 開設当初は毎月20万-30万円程度の売り上げだったが、グーグルのアドワーズ広告で宣伝してから認知度が上がり、最近では毎月500万-1000万円を稼ぐサイトになった。

言語よりもコンテンツ

 その後は英語と中国語、ドイツ語とホームページを充実させていった。翻訳そのものは外注できるため、コンテンツをいかにわかりやすい内容にするか力を注いでいる。会社ホームページの中に、製品カタログのように詳細スペックを掲載して、用途や応用例を解説する。工作機械メーカーや半導体製造装置メーカーなどのエンジニアの悩みと、それをどのように解決したかをマンガとストーリー仕立てで紹介している。
 その中からユーザーの課題解決事例を集めて「精密位置決め改善ナビ」として独立させ、業界別や「精度向上」、「省スペース化」などの課題ごとに解決事例をまとめた。甲斐智営業課長は「自社のセンサーに限らず他社のセンサーの優位点も紹介することで、装置メーカーのエンジニアが迷ったらまずチェックするサイトにしたい」という。改善事例集を窓口として、製品のスペック確認、注文まで一連の流れができている。
 さらにフェイスブックを活用してメトロールのブランディングにも取り組んでいる。タッチセンサーの最終ユーザーである工作機械のオペレーターやエンジニアに向けたサイトになっており、4500人近くが「イイネ!」ボタンを押し、情報交換するコミュニティーができている。ページを立ち上げたところ、海外のエンジニアから工作機械や自分が削ったワークの前で撮った写真が大量に投稿されてきた。互いに愛用の装置を自慢し、「ワオ」、「アメイジング!」とコメントを寄せ合う。甲斐課長は「まさかコミュニティーができるとは思わなかった」と打ち明ける。投稿された写真の中からグランプリを決めようと写真コンテストを開いたり、メトロール社内の様子やスイッチを作り、梱包して送り出す様子を紹介したりと、エンドユーザーとのつながりを深めている。


ITインフラ駆使して海外開拓

ITインフラ駆使して海外開拓


Onepoint

やるか、やらないか-あとは勇気だけ

 松橋社長は「特別、難しいことはしていないんだけどな」と首をひねる。クレジットカードやECサイト、フェイスブックは誰もが使えるインフラだ。ホームページの翻訳もインターネット広告も少額で試しながら広げていった。海外の展示会出展も体一つで始めた。のぼりやポスターは自分で持ちこみ、装飾費用をゼロに抑えた。「ヨドバシカメラやビックカメラの商品展示をまねして、ブースに客を呼び込んだだけだ」と振り返る。「ビジネスインフラは整っていて小さなリスクで試すことはできる。あとはやるか、やらないかだけではないか」という。

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企業データ

松橋卓司社長

松橋卓司社長

会社名 (株)メトロール
代表者 松橋卓司社長
業種 計測制御機器、省力化機器、精密機器、検査具などの設計製作と販売業
所在地 東京都立川市高松町1-100
電話 042-527-3278

掲載日:2012年9月12日

東京都製造業

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